はてなキーワード: 西野勇士とは
ここ10年間、つまり監督が伊東勤に代わってからの千葉ロッテマリーンズは、高卒・高身長・フォークが決め球の右投手の育成に特に力を入れてきました。
2012年オフに育成選手だった西野勇士を支配下登録したのを皮切りに、二木康太(2013年ドラフト6位)、岩下大輝(2014年ドラフト3位)、種市篤暉(2016年ドラフト6位)と似たようなタイプの投手を育成し一軍戦力にしてきました。
ロッテファンであれば、彼らの活躍は分かっていたので、同じようなタイプの投手である佐々木朗希も、「まぁ、なんとか上手く育成できるだろう」と思っていたのですが、まさかここまで上手くいってしまうとは。
よく、「一年目に投げさせなかったロッテはすごい」みたいに言う人がいますが、そもそもロッテのこの育成(一部ファンは勝手に二木メソッドと呼んでいる)では、朗希に限らず一年目は試合で使わないので、何の驚きもなかったです。
佐々木朗希の完全試合は、この10年間における千葉ロッテマリーンズが行ってきた投手育成の集大成だったんじゃないでしょうか。
高卒でドラフト指名時は完成度がイマイチと言われていた選手が育って、偉業を達成するというのは言葉に表せない嬉しさがあります。
もちろん、大卒・社会人やFAで即戦力として入団した選手でも嬉しいんでしょうけど、やっぱり高卒はチームが育てたというのが明らかですし、格別ですよ。
今回の完全試合は、朗希と松川のバッテリーや内外野で守っていた野手の頑張りで達成した記録ではあるのですが、あの場にいない指導者や先輩投手達など、彼の進むべき道を整えた人々の功績も大きいと思います。
交流戦が終わる6月前半までは、何かアクシデントがない限りは毎週日曜に先発することになると思うので、気になっている人はまだチケットが買える今のうちにマリンに足を運んで彼の投球を見てもらいたいですね。
これまでチームがどんなに頑張っても集められなかった注目を、しかもネガティブな注目をドラフト1位のくじを引き当てたことで集めている。
みんな無邪気に若者の表情から都合のいいことを読み取り、無邪気に心配し、無邪気に煽っている。
たったの3日だけど、色んな意見を目にして、俺の心は限界を超えてしまった。乙武くんの「佐々木くんは不安なんだと思う」という発言で完全に決壊した。
ここ最近までのロッテは投手育成がひどいチームで、高卒右腕のエースは伊良部とか村田兆治の時代まで遡る。高卒エースを育てられない球団として認知されている。
基本的に社会人出身投手をプロに適応させることに長けているチームで、ジョニー黒木や小林雅英、清水直、薮田安彦、渡辺俊介、最近では石川歩まで、生え抜き投手の中心が社会人出身投手なのはよく見る光景だった。
ただ、ここ数年は高卒右腕を育てられるようになってきたチームで。高卒3年目、ドラフト6位の種市篤暉は8勝をあげて大ブレイクした。奪三振率は10.41。この数字は最多奪三振のタイトルを狙えるレベルだ。
そして高卒5年目、奥川くんの先輩にあたるドラフト3位の岩下大輝が今年先発投手として台頭して5勝をあげ、すこし年は離れるけど、侍ジャパンの守護神を務めたこともある西野勇士が低迷からようやく抜け出した。彼は育成ドラフトで指名された。
この3人に共通するのは、150キロのストレートを平気で投げること(西野は怪我前)。ロッテといえば、どんな投手も入団後はストレートの平均が140キロ前半になることでおなじみのチームだった。でも今はもう違う。この3人以外にも、150キロ近いストレートを投げる投手は珍しくない。
高卒6年目、ドラ6の二木康太の育成がうまくいってから、ロッテは高卒右腕を積極的に指名するようになった。そして結果を出している。今年のルーキーでやはりドラ6の古谷拓郎も2軍で6勝をあげている。まだエース級はいないけど、高卒右腕にとって、近年のロッテは非常に良い環境なんだよ本当は。
このことを知ってか知らずか、みんな佐々木の将来を心配している。ロッテの高卒大エースは村田兆治まで遡るから、仕方のないことだとも思う。
でも、もしロッテが指名したのが奥川くんだったら、ここまでああだこうだ言われていないはずだ。佐々木くんのポテンシャルがあまりにも凄すぎて、ロッテには無理だとみんな思い込んでいる。
でも、そんな事を言ったら、あれだけの逸材をモノにしたのは大谷を育てた日本ハムだけになってしまうよ。佐々木くんのくじを引いた楽天にも西武にも、佐々木くんのような体格の選手をしっかり育て上げた実績はない。そもそもこんな人はめったに出てこない!
私は、みんなが無邪気に口にするロッテに対するネガティブな言葉を目にしすぎて辛い。ロッテはこれからのチームだ。佐々木くんを育て上げることで、種市や岩下、西野の活躍をもってしても拭い去ることができない悪評を吹っ飛ばそうとしているチームなんだ。
私はロッテファンの中でも特にメンタルが弱い方なので、心の平穏を維持するために、当分の間はロッテに関する情報をなるべく見ないようにして生きるし、自分がロッテファンだということは隠すことにした。