2024-08-06

陽キャが怖い

先月友人の披露宴に行ってきた。

我々は学生時代の友人で、ボカロやら音ゲー好きなオタク仲間として友達になった。

彼が就活ガチり始めたこから、めっきり付き合いは減った。

結果、彼は日系の超大手トンデモ会社就職した。

学生時代はやれ今好きな子がいるだの、キスしただの、まだ童貞は捨てていないだの、そういう話を沢山したさ。

卒業後しばらくして会った彼は、まるで別人だった。

メガネは外してコンタクトになり、眉もきれいに整えられ、全身高級そうな服で身を包み、グッチポシェットを持っていた。

はいつまでもユニクロGUZARAだけを着ているのに。

俺は、こいつとはもう住む世界が違うんだなと思った。彼もそう思ったんじゃなかろうか。

そんな彼の披露宴だった。

受付を済ますと、ホワイエのような場所陽キャがいっぱいいた。

怖くて端っこの方に逃げるようにして向かうと、学生時代の友人たちもそこにいて笑ってしまった。

しばらくして席に案内されたが、見たこともないくらい豪華な装飾が施されていた。

こういう極めて不健全な「比較」をしてしまうから、今のところ予定はないが、自分結婚式は挙げたくないとすら思う。

マウント合戦の場において、後出しが不利すぎる。

隣の卓が、彼が就活時期に知り合った友人のグループということで、とにかく陽キャ(に見える人)しかいなかった。

まず全員顔がいいし、自信に満ち溢れていた。胸焼けすら覚えた。

特に嫉妬で狂いそうになったのは、一人いた抜群のイケメンだった。

横浜流星とか吉沢亮とか、そういう系統王道イケメンで、鼻筋もよく通り、髪型ビジネスマン然と綺麗に整っていた。

表情筋が左右対称に発達し、シンメトリーな美しい顔をしていた。

スーツ腕時計も高そうに見えた。そもそも俺は服飾については全くの無知だけど、そう見えた。

「これまで僕が歩んできた道に間違いはない!これから歩む道もきっと正しい!」

と顔がしゃべっているくらい、自信に満ち溢れた顔をしていて、眩しすぎて死にたくなった。

人間には大なり小なり悩みとかあるとは思うんだけど、あなたにはないのだろうか?

そう問いたくなった。

俺はしょうもないことで悩んでばかりだ。くよくよと人生不安不安しかたないよ。

そういう人間らしい苦悩を、せめて自分くらいは愛してあげなくちゃ、と、最近ようやく大人になれたと思った矢先、これだよ。

どんな失敗や後悔も正解に捻じ曲げられそうな、「正義」が顔から滲み出している陽キャ

個体としての確実な敗北。死にてぇ。

何故彼はそんなにも自信に満ち溢れているんだ。何故俺はこんなにも卑屈なんだ。

嫉妬で狂いそうになった。本気で泣きそうになった。

入場行進(?)時、その卓の陽キャの一人が、「おめでとう!!」と大声で叫んでいた。

俺なんかは、そういう不特定多数の前でそうやって目立つことが恥ずかしくて恥ずかしくて堪らないのに、そういう壁を軽々しく超えていけるそういうあなたたちの思考回路意味不明で怖い。

関東人が関西人を、関西人関東人を無意識的に怖がっているのと同じような道理で怖い。

完全アウェイ空気感宴会は進んだが、我々の卓に一人、天真爛漫・天衣無縫底抜けにイカれた友人がいた。

その人のおかげで、我々も我々の思い出に浸り、いい会にはなったように思う。

増田自身最近ようやく「他者比較」の呪縛から逃れつつあったことは上述の通りだが、このイカれた友人は本当に自分という軸しかもっておらず、そこにもまた少し妬いた。悪癖が治らねえ。助けてくれ)

宴もたけなわ新郎新婦のお見送りの際、我々一行はどことなく雑にお土産を渡され、雑に追い出されたように、俺は感じた。

前後グループとの別れの挨拶の長さの差で会ったり、お土産の渡し方が丁寧であるかとか、そういうところに客観的な差があったように見えた。

主観客観いずれにせよ、ゲストの俺がそう感じてしまった。別に同行した友人に同意を求めたりはしなかったけどさ。

そのときなんだか、新郎との関係もここまでかな、と感じてしまった。

  • 子供が生まれて自分の見た目に金かける余裕が無くなったらユニクロGU着て戻ってくるから迎えてあげて 子供生まれてもブランド物のスーツに高級腕時計だったらそっちの人間になっち...

    • ご助言を参考に迎える準備はしておきます でもなあ、金は捨てるほど持ってるんだよなあ、帰ってこない気がする

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