フジロックに対しての不信感からとてもストレスを感じているので、脳内を整理するために思ったことを書いていく。
大前提として、デルタ株が猛威を振るう状況で、屋外とはいえ大規模な集合イベントをやるべきでは無いというのは誰もが思うことだと思う。
そんな中で、政府からの休業補償も充分になく1年半まともな活動ができてないフェス業界がかなり苦しい状況ということも誰もが理解できることだ。(政府の対応が終わってるのは書くまでもなくそうだと思う)
だから今フェスをやらなければならない主催者側の理由というのは大部分が会社を維持するお金を稼ぐためだと思う。
それにも関わらず、オンライン形式を取り入れない理由が僕には分からなかった。
たしかにオンラインだけでは集まるお金の規模が違うからという言い訳はあると思うが、せめてオンライン視聴のチケットも併売するとか、投げ銭機能を活用するとか、なぜしなかったのだろう。チャットが荒れることが予想されたから?そんななりふり構ってられる余裕があるの?それらを併用して初めて、有観客でもやるか考えるという選択肢が出てくるものだと思う。
一時的なお金を集めなければならないというのなら今後のフジロックのチケット等を報酬にクラウドファウンディングをやるといったこともできるのではないかとも思う。
(苗場を神聖視するフジロック信者みたいな人がフジロックにはとても多いし、切実さを訴えればある程度お金は集まるのでは?)
そういう方法を取らずに、ただフェス業界が大変だからやるしかないんですという言葉はとても空虚に聞こえる。
配信の映像を少し見て、会場前方の人の密集具合に驚いたし、まともに見られないなと思って見るのをすぐやめた。政府のガイドラインに沿って行っているし、映像だとよけい密に見えるという意見はあるかもしれないが、少なくとも隣り合う観客の距離が充分に空いているようには見えなかったし、デルタ株はすれ違いレベルや数分の滞在で感染する可能性が指摘されている状況だ。逆にこれを見て感染対策が万全のフェスだと思いますか?(本当にデルタ株の危険性を考えるとフェスは無理という結論になるけどそれはその通りだと思う)そもそも物理的な距離の制約を作るのではなく観客の意識に任せていることが楽観的すぎる。全ての観客が(充分な距離の対策とは思えないレベルの)地面に打たれた黄色い点を常に意識して距離を常に保ち続けられると思ってるなら舐めすぎてると思う。
観客に一番問題を感じる。コロナで自粛疲れしてるのはよく分かるし、遊びたい気持ちも分かるけど、緊急事態宣言が出てて、数多くの県で病床が逼迫して、医療が崩壊してる中で、何県も超えてフェスに行くのはどんな言い訳をしたところで責任感のある行動ではないでしょ。子連れの親子とか本当にどうかしてる。医療が限界な中でコロナ以外に怪我や子供の熱中症のリスクだってある。参加者が広げるウィルスで結果的に人が死んだとしたらフジロックは人を殺したフェスになる。それこそフェス文化の終わりじゃないんですか?
東京の方がフジロックよりヤバいとか言って擁護する人も見受けられたけど、それなら余計にやるべきじゃないでしょ。そのヤバい東京から沢山人が来るんだから。
政府の補償がないことを問題にするなら、せめてフジロックに出る人や観客を巻き込む形でもいいから、休業補償の署名を集めるとか、政府に働きかけようとする姿勢ぐらい見せてくれよ。そういう提言できる人はフジロック関係者には誰も居なかったのだろうか。
アーティスト側で参加することに対して様々な意見が表明されたけど、そんな状況を間接的に作り出しておきながら、会社の現状や何故今フェスをやらなければならないのか、危険性に対する責任についてどう考えているか等の声明を出さない開催者にがっかりもした。
俺は音楽が好きだし、フェスもライブも好きだけど、このフェスが日本の代表的なフェスであることが情けなく思った。少し音楽を嫌いにもなった。