父親が嫌いだ。父親は私を自分の分身か何かだと勘違いしているらしい。
父親はいわゆる教育パパで、私の教育に相当な金額を投資してきた。それ自体はありがたいことだと思う。
父親はわたしがこどもの頃から何度も、「自分が合格できなかった大学に行ってほしい」と伝えてきたし、何度もプレッシャーをかけてきた。
私はそれを、「自分を超えていってほしいって意味かな?」と解釈していた。教育が重要なのはわかるし、私に幸せになってほしいんだろうなと思っていた。
でも成長するにつれて、それがどんどん疑わしくなってきた。
私の家では毎晩のように両親が喧嘩していた。私はこれが普通だと思っていたし、少し夫婦仲が悪いのかな?ぐらいの気持ちだった。
しかし、よく聞いてみればそれは夫婦喧嘩というより、父親から母親への人格否定、モラハラ、暴言のオンパレード。
おかしいなと思った。友達に聞いてみたら毎日怒鳴るような喧嘩をするのは普通じゃないらしかった。
中学生の頃、同級生に嫌がらせを受けて、不登校になっていた時期があった。自殺未遂とかするレベルで追い込まれていた。
父親には「嫌がらせくらい気にするな」「死にたいなら勝手にすればいい」と言われた。
それから自分の人生がどんどんどうでもよくなってしまった。私の人生は全部この男の言いなりだった。こんな頭のおかしい男に手綱を握られてきた人生だと思ったら自分の人生がむなしくてむなしくてどうにかなりそうだ。
いかにも、「自分の言っていることは全て正しい」みたいな態度で接してくるから、父親の言う通りにしてれば大丈夫だと思っていたけど、そもそも「自分の言うことは全て正しい」っていう態度が常識はずれなことに気付いていなかった。なんて愚かだったんだろう。
自分の人生がどうでもよくなっても年は取るし、遂に受験生になってしまった。
一応第一志望と第二志望は自分で決めた。父親が落ちた大学と被っていたから父親には何も言われなかった。
先月、担任の先生との面談で、第二志望をもっとレベルの高い大学に変えるように言われた。理由も納得できたし、変えることを父親に伝えた。
そうしたら父親は、「(そのレベルの高い大学は)自分が狙っていなかったところだから受けなくていい」と言ってきた。
本当に自分の人生をやり直したいだけなんだな、と思った。別に受験校のレベルを落としたいと言っているわけでも、到底不可能な学校を受けたいと言っているわけではないのに、「自分が行きたかった学校じゃないから」という理由だけで私の選択を否定するのか。
子育てを育成ゲームか何かと勘違いしてるだろ。私への投資は自分のアバターへの課金感覚か?
ふざけるな。私の人生は私にのみ決定権があるべきで私が責任を取らなきゃいけないんだよ。お前の人生が介入していい余地なんて微塵もない。
バカみたいだ。あの男に絶望する度、自分の人生が無価値になっていく気がする。
私が受験するのも結局親に言われたからで、私の第一志望も結局あの男が行きたがっていたところだ。
大学に行くのは大事だと思ってるし、第一志望も自分が行きたいとおもったからそこに決めたはずなのに、あの男が私のこの判断で喜ぶと思ったら吐き気がする。
そもそも私は大学に行きたいと思っていたのか?本当にそこに行きたいと思っているのか?わからない。親に洗脳されたのが頭に残っているだけかもしれない。
わかっていることといえば、私が勉強する度にあの男の顔が脳裏をよぎり、怒鳴り声がフラッシュバックすることと、ストレスで毎日のように熱が出て生理が止まったことくらいしかない。
大学には自分の可能性を広げるために行くと思ってほしい 手段が増えればそれだけ父親に依存せずに自分の力で生きやすくなるぞ