当時、私はプロポーズをして返事ももらっていたのだけど、まだ義親への挨拶はしていなかった。
マッチングアプリで出会った女の子とセフレになったのは、そういう時期だった。
とはいえ私は婚約者のことを嫌いなわけではなった。むしろ好きだった。可愛らしいし、なにより一緒にいて居心地がよかった。
けれども、プロポーズに対する返事が曖昧すぎて、相手が結婚に踏み切らないことに業を煮やしていた。
そんなとき、ペアーズでめちゃくちゃ体の相性のいい女の子と出会ってしまったのだ(これが後から大事になるので、覚えておくように)。
1日中セックスをしたこともあった、一緒に旅行にも行った。楽しかった。
私は、婚約者に対する「好き」という感情がだんだんと薄れていくのを感じていた。
そういう関係が2か月ほど続いたとき、婚約者にも変化があった。
結婚の意思を固めたらしかった。改めて結婚したい、と彼女から言われた。
私は、セフレに乗り換えるという選択肢を頭から捨てきれないまま、いいよ、と言ってしまった。
これがすべての間違いのもとだった。この一言さえ言わなければ、今全く違った現実を生きていた気がする。
ここでの選択肢Aは「婚約者と何事もなく結婚する」であり、選択肢Bは「セフレとの関係継続」である。
「セフレとの関係継続」は、「結婚しつつも関係継続」というスリルに満ちた選択肢は排除しないので、やはりAとBの両取りは可能だったのである。
けれども私はAを、かつ¬Bをも、同時に選択した。// ←まだ整理できていないけど、ここに欲求と信念の矛盾がある気がする。
単純に、道徳的な理由からそうしたような気がする(私は不道徳な行為を選択することが苦手だ)。
そしてここから、亡霊のような後悔がつきまとうようになった。
というのも、婚約者とのセックスが全くたのしくなくなったばかりか、婚約者の顔を不細工だとさえ思うようになったのだ。
私だってそれなりに若いので、「不細工だけど他の部分がいいから結婚しよう」などと思ってここまでやってきたわけではない。
気持ちも通じ合うし、顔も好みだから結婚しよう、と思っていたはずなのだ。なのに、どうしてこうなったのか。
私が今持っている仮説は、「脳の回路が書き換えられた」というものだ。
思い出してほしい、セフレとのセックスはめちゃくちゃ気持ちいいのである。
これがどれだけ気持ちいいのか、文章で伝えるのは難しいが、身体的な快感はもちろん、精神的な満足度がやばいのである。
あえて言えば、「お互いに最高潮の快感を感じていることがダイレクトに伝わってくる」ということだと思う。
相手は、1回のセックスで何十回もイくし、私も支配欲が満たされまくっていた。そして一日に何回もセックスをした。本当に天国だった。
(こんなにイったのはじめて、とか、○○(筆者)じゃないとダメ、とか、もう離れられないとか言うから余計のめりこんでいた)。
ここまで書いて、たぶんこれ寝取られだったんだなと気づいた。
ただし、エロ漫画と違って、墜ちるのは私だ。若い男が、若い女にぞっこんになって脳みそおかしくなったという、そういう話な気がする(いわゆる、快楽堕ち)。
たまたま私に婚約者がいたことで、ますます寝取られにふさわしくなっていると思う。
ということで、今や私は、全く好きではない婚約者と結婚し、満たされない性欲を抱えて生きる、欲求不満な若い夫となった。
セフレとはどうなったのか?
それがこの話のエピローグだ。
セフレに婚約していることを告げると、「もう会わない」と言われた。
そう言われてからも2回ほど会ったのだが、最後に相手の家に行ったときに、
置きっぱなしにしていた服などを渡されて、持ち帰らされた。
そして…これはよくある寝取られとは異なる展開なのだが、彼女(セフレだった人)にも彼氏ができた。
いい話だ。
なぜ私がそれを知っているかというと、上記のようにすでに完堕ちしていた私は、セックスの禁断症状が出始め、
彼女に会わないと死んでしまうと考えるようになった。それで、ストーカーと言われても仕方ないが、彼女に会いに行ったからだ。
彼女は案外気さくに接してくれた。以前と変わらぬ態度で、最近のことを話してくれた。
まあ、話を聞いたことでさらに打ちのめされた部分もあるのだが。
たとえば、
・今の彼氏は、あなた(筆者)と同じくらい気持ちのいいセックスをしてくれる(体の相性がいい)
・あなた(筆者)と過ごした日々は、いい思い出だし「経験値」になった
という感じに、私との思い出が「いい経験値」になるくらい充実した恋愛をしているようだった。
いい話だ。
いかがだったでしょうか。
こんな人もいるんだということで、誰か助けてくれませんか。
このままだと、たぶん鬱になるか、セックス依存症になります。なんなら、また別のセフレを探そうとしてマッチングアプリをやり始めました。
もう依存症になってるのかな?
まじで誰か助けてくれ(妻には相談しない理性は残っているんだなあ)。
男側の視点創作かと思ったら全く別の話だった
依存性は心療内科に行くのと、一応は闘病生活になるので素直に奥さんに話すべし それでダメだったらその時はその時 まだ若いのなら別の縁を探しに行くといいさ (なお慰謝料)