って思う時ないですか。そもそも「輝いている」と感じる事は個人の主観によるところが大きいと思うので漠然とし過ぎてますよね。
でも知名度に限らず大体のアイドルは言いますよね、「輝きたい」って。とあるアイドルアニメの劇場版では「限られた時間の中で、精一杯輝こうとするスクールアイドルが好き」と、製作陣が作品を通して伝えたいであろう主題を、主人公が分かりやすく視聴者にそのまま言葉にして教えてくれました。二次も三次もどいつもこいつもとりあえず輝きたいらしいのです。
冒頭に戻りますが、私が無闇矢鱈に輝いてくれるなよ、と思う理由は単純に自分がしんどいからです。ものすごく主観的。いいんです、アイドルが輝いてると感じるのも主観によるのだからこの気持ちもきっと同根なのでしょう、知らんけど。
最近主にツイフェミ界隈で「強い女」だとか「エンパワメント」なんて言葉をよく見ます。女性の立場を向上させるためには、今までの大半の女性がしてきたような生き方ではどうやらいけないらしい。さて、女性たる私も社会に出て中堅と呼ばれる立場になってきた。人生設計をしながら、それに沿った働き方をしていかなければいけません。結婚、出産、産休からの職場復帰etc。なんだか世の中で嫌われやすいコースです。それについての議論はきっと終わりがないでしょう。会社にもよるし、夫婦関係にもよるし。それぞれの成功パターンと失敗パターン言い合っても水掛け論ですよね。現状では制度とそれを運用する人たちの良識に懸けるしかないと思います。
「世界を革命する力を!」と私の大好きなアニメの主人公がいつも叫んでいましたが、とても私にはこの現状を変える運動をしようとも思いません。強い女ではないので。そもそも私には関係のない話だし。
そう、関係ないんですよね。結婚もそれにまつわるエトセトラも全部関係ないんです。
だって私レズビアンですから。とりあえずね、一生懸命仕事して生きていくしかないんですよ。そうして中堅になったら気付くのです。あれ、一人でなんとか生きていけるかもね、と。
その瞬間に恋愛はタバコと同じただの嗜好品になります。吸いたきゃ吸えばいいよ、他人の迷惑にならないように気をつけて。
世の中の大半は恋愛の延長上の結婚でしょうか、それとも生存戦略としての結婚?どんな生き方でも私は責めるつもりはありません。男女格差も尊卑も知ったこっちゃない。うちはうち、よそはよそってお母さんが言ってましたから。自己責任論は家庭から始まってるんです。
一生懸命仕事して、休日には、体はボロボロだけどたまに趣味を楽しんでリフレッシュする。それだけの事なんですけど、それが積み重なると新しい役割が科せられ、いや課せられます。
それは「女性としての理想の労働モデル」です。「このままずっと頑張って!」と言う幹部もいれば「うち産休もあるからね」なんて言う幹部もいるわけです。賢しらな人からは「名誉男性」なんて言われてしまう事もあるようだ。私レズだけど男性になりたいわけじゃないし、女性に嫌われるのも勘弁だ。しかし男性ってついてるのに女性に嫌われるって不思議ですよね。男性も不憫な気がしてくる。
それはさておき、とりあえず見えない大きな動きが働いていて、私を何かしら掲げたいらしい。
ようするにあれです、輝いて生きる事を半ば強制されつつあるのです。輝く生き方を選ぶ権利があるなら輝かずに生きる選択肢もあって然るべきです。だけど会社を辞める勇気もなければ、女性をエンパワメントするような存在になる気概なんて私にはこれっぽっちもありません。
そんな私は、大好きなアイドルが輝いている時に思うのです。
アイドルよ、これ以上輝いてるくれるな、と。