2019-10-09

あなた作品に当たり障りのない感想しか来ないのはあなたが嫌われているからじゃなく純粋作品面白くないから」

腐女子の長文自分語りなので面倒な人は飛ばしてください※

Twitterで「読みやすい=稚拙な文」と捉える小説書きがいる、という話を見て思い出したことがある。

何年か前、私(腐女子)はとあるマイナーカプにハマっていた。

原作自体マイナーで、読んでいる人は身近におらず、SNSでないとファンも見つけられなかったくらいの作品の、更にマイナーカップリング

ROM専の人を含めてそのカプが好きだと自称している人は20人程度しかおらず、把握している限り全員相互フォロワーだった。

端的に言えばSNS上に村ができあがっていた。

その村の中で絵・文問わず作品を発表している人は私を含めて5人程度だったので、誰かが新作を投稿するたびに全員が読み、感想を伝えるのはもはや当たり前のこととなっていた。

マイナーカプでも交流が密であれば寂しさなど感じない。半年くらいは幸せだった。何か書けば誰かが感想をくれるのだから

だけど、あるときふと気づいてしまった。

Aさん→Bさん「Bさんの新作読みました!すごく面白かったです、特に○○が××の体調を気遣って自分も大変なのに手当してあげるところがすごくよくて~(以下リプ2~3個にまたがる長文)」

Aさん→私「私さん新作投稿お疲れさまです!読みました!私さんの書く○○とってもよかったです!××も可愛かったし、私さんのお話読みやすくて好きです!次も楽しみにしてます!(140文字に収まる)」

全員相互フォロワーなので、誰かが誰かに送ったリプライ普通に見えてしまう。

人の作品感想は「自分が読む前に見たらネタバレなっちゃう!読むまで見ないでおこう!」とあまり目を通していなかったのだが、偶然目に入ったある人の感想の量が私宛と私以外の書き手宛で大きく異なることに気づいてしまった。

それに気づいてからは、Aさんだけでなく他の人から私に来る感想もなんとなく薄味というか、淡白というか、頑張って140文字を埋めようとしているように見えるようになってしまった。

もしかして嫌われているのではないだろうか。嫌われているけど狭いコミュニティで表立っては言えないから「よかった」とか「読みやすい」なんて読んでなくても言えるような無難感想しか来ないのではないだろうか。

そう思った私は、今思うと若かったが、リアルのオタ友に相談した。「身に覚えはないけど、同じカプの人に嫌われているかもしれない」と。

オタ友は気のせいじゃない?と言ったものの、私があまりにも具体例を出して「これだけ対応に差がある」と訴えたからか、こんなことを言い出した。

Pixivアカウント教えて。あと原作も全部貸して。読むから

オタ友とは付き合いは長かったけれど、好むもの全然違っていたので私の作品を読んでもらうのは初めてだった。

Twitter雑談アカウントは教えているけど、ジャンルアカウントは教えていない状態

から少し緊張しながら原作を貸し、Pixivアカウントを教えた。数日後、LINEでこう送られてきた。


あなた作品に当たり障りのない感想しか来ないのはあなたが嫌われているからじゃなく純粋作品面白くないから」


そこから更に、私の作品と村の人の作品の何が違うのかがつらつらと送られてきた。だけど、内容はあまり覚えていない。

信頼していたオタ友にまでそこまではっきり言われるとは思っていなくて、ショックで、もういいもうやめてとオタ友をブロックし、そのまま寝込んでしまたからだ。

Twitterも暫くは見ることができず、ネット推しカプから離れてぼうっと日々を過ごしていた。

心の傷が少しずつ癒えてきた頃に、原作新刊が出た。

それを読み、再び原作推しカプへの熱が上がった。おそるおそる、数ヶ月見ていなかったアカウントに顔を出した。

リプ欄には私の体調を気遣うコメント結構な量あった。

お久しぶりですとツイートすると、村のほぼ全員からおかえりとリプが飛んできた。心配もされた。リアルが忙しくて~と適当に誤魔化した。

そして「これからも忙しくなるので、推しカプのことはこれからも大好きだけど作品投稿できるかはわからない」とツイートした。

「残念です」とコメントしてくれた人はいた。だけど「また私さんの作品を読みたいです」と言ってくれた人はいなかった。

私はそのまま、ROM専になった。


今はもう、その村は存在しない。

原作が終わり、村の人間は新たなジャンルに旅立っていった。跡地のように残されたアカウントもいくつかあるが、ほとんどの人はアカウントごと消して去っていった。

私も新たな沼を見つけて移住した。やはりマイナーである。そこでは最初からROM専として振る舞っている。

今も昔も、村の人は私に優しい。ただやはりつまらないものに無理に感想を言わせてしまうのは心苦しく、思いついたアイディアがあっても作品にはしていない。

妄想ツイートして、「それ本にしないんですか?」という画像リプをもらうたびに「私は絵も文も書けないから」と誤魔化している。



ただ、今になって振り返ると、面白くない話にも良いところを見出して褒めようとしてくれた村の人は悪い人ではなかったと思うし、

オタ友も、村の人が言うと角が立つような話を敢えて言ってくれたのだとは思う。

おかげで私は原作の終了まで楽しく推しカプの話をすることができたし、今も穏やかな腐女子生活を送れている。

ただ、もう二度と作品を作ろうという気持ちにならないだけだ。



元のツイートとは全然関係のない話になってしまったが、感想とは本当に難しいものだとしみじみ思った。

  • 今日もオタ女はめんどくさい

  • 読みやすい=稚拙な文って私も捉えてたけど、今思うと書いた文章うんぬんじゃなくて周りとのコミュニケーションだったんだなって思ったよ。別に凄く話しかけにくいってわけじゃな...

  • ROM専は重言です

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