よく主婦・主夫の家事や子育てが大変だとか、時給に換算すると、なんて話題が挙がる。けど、それがどうしても理解できない。
人それぞれ性質が異なるから「人による」と言われればそれで終わりだけれども。
私は新卒で入社した会社に9年ほど勤めて、知人に声をかけられて転職して、そこで3年働いた。
その後いろいろと経緯があって主婦になった。
朝はお弁当と朝食を作り、家族を車で送り届け、洗い物をして、掃除や洗濯、アイロンがけや買い物を済ませる。夜は夕飯の準備をして家族を迎えに行き、夕飯を済ませたら片付ける。
庭の植物やペットの世話もある。子供ができれば子育てが加わる。意外と雑多な用事が生まれて時間を取られることが多い。特に子育てが加わると。
こうした一連の家事をしていて、経験して思うのは、とにかく働くことに比べると天と地ほど差があって、とにかく楽だということ。
子育ては常に流動的で、柔軟な対応が求められるので少し気疲れする。何か他のことをしていてもほっぽっていかないといけない。夜中も気が抜けない。
でも仕事に比べたら本当に楽だ。
子育てに関しては子供好き(ただかわいがるだけじゃなくて、実際に経験しないとわからない大変な世話を含めて)かどうかで大きく分かれると思う。本当なら子供好き以外は子供を持つと消耗するから持たない方がいいんだと思う。
主婦としての時間はどれくらいかかっているかと言われると難しい。
なぜなら項目としてあげられないような細かい作業も多いし、待ち時間も生まれてしまうから。ただ朝は6時ころから、夜は24時ころまで何かしら手がかかる。子供が小さい時は夜中も。
それでも仕事に比べたらとにかく楽で、相手には申し訳ない気持ちが常にどこかにあった気がする。
仕事との一番の違いは、子供の世話も含めて基本的には自分ですべて時間やタスクをコントロールして効率的に進められる点。
そして、何よりプレッシャーがない点が大きい。
外資系で、オフィスも設備もきれいで最新だった。休みは前日でも当日でもいつでも好きにとれたし、私服OK。自宅勤務OK。フレックスタイム制はいわゆるコアタイムもなく、個人の裁量でいつどのようにとってもOKだった。
ただ仕事をしていると、とにかく失敗=会社・顧客の損失であり、少なくとも表立ってはわからないできないが許されない。周りには基本的に敵(利害関係者)しかいない。
1つ1つの案件がお金を出す顧客からすると重大事で、仕事が始まる前と終わった後にしか和やかな雰囲気は生まれない。
職種にもよるだろうが、少なくとも管理職になればこのような苦労が大なり小なりあると思う。
でも、利害関係者に振り回されずに自分ですべてコントロール出来て、強いプレッシャーがない家事は、例え家事+子育てでろくに睡眠時間がとれなくても、私にとっては楽で楽で仕方がなかった。たまに面倒くさくはなるけれど。
ある程度こなれてきて、空き時間を好きに使えるようになるとなおさら楽になった。
会社員として社会復帰しようかとも思ったけど、家族と相談して自宅で事業を始めてみることにした。
まだ今後も家事はすべてやっていくけれど、振り返ってみても、仕事よりはらくちんだなぁという感想しか浮かばない。大変なことも楽しいこともあったけど、圧倒的に楽しかったことの方が多い。
だから、なんで家事がつらいとか、家事がいかに大変かをアピールしたがる人がいるか理解ができない。
よっぽど不器用なのか、生まれ持った資質として家事や子育てに適性がないだけなんだろうか?それなら理解できる。
あるいは自分がしていることが大変だと周りに認められることで満足感を得ることが目的だろうか?それも理解できる。
でもそれだけでは済まないほどに、こうした意見を目にする機会が多い。
子育てにプレッシャーを感じないのって、ネグレクトしているのか「常に自分が正義」なモンペかどっちだろう?
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