ちょっと前、Twitterで「千葉の母親学級がスピリチュアル」というツイートが話題になりました。(https://togetter.com/li/1190902)
それを見て思い出したのが、タイトルです。
母親学級自体は市の保健所主催で、講師役の助産師さん、栄養士さんらはとても熱心だったし、【正規の】プログラムには何の不満もありませんでした。
たったひとつの大きな問題が、合成洗剤に村を焼かれたオバサンです。
ちょっと覚えてないんですけど、消費者の会の人だったかな。60代ぐらいのオバサンが2人、母親学級の前にお話しさせてもらいます〜とやって来ました。
プログラムに含めたのが市の意向なのか、オバサン側が頼んで話をする時間をもらってるのかは不明だけど、何となく後者かな? という気がしました。プログラムにも載ってなかったし、10分くらい〜と言っていたのに延長しまくり、脇で控えてた市のスタッフさん達がソワソワしてるのが見えたので。
で、オバサン達は洗剤で汚染された海の写真(高度経済成長期とかの)やら文字だらけの資料やらを手渡し、模造紙を広げて以下のようなことを話し続けて帰りました。
・合成洗剤は体に悪い! 化学物質は皮膚を通して体内に蓄積する! 洗剤で洗った服を着ているだけでも身体は汚染される!
・洗剤を赤ちゃんの肌着に使うとアレルギーになる! 赤ちゃん用洗剤とか売ってるけどあんなもん信じちゃだめだよ!
・洗剤は戦後から登場したけど戦前からある石けんは安心安全! でも石けんにも化学物質含まれてるものあるから成分をよく見てね!
・特に女性の皆さんは気をつけてね! お腹の子が女の子ならなおのことね!
・ここまで言っても洗剤を使うなら別にいいよ。でもどうなってもしらんからな。
まとめるとこんな感じ。
トンデモ科学かマルチ商法かな? と思いましたよね。言葉こそ出てこなかったけど、多分経皮毒(爆笑)とか信じてるタイプでしょう。洗剤に何をされたらこんなに憎めるのか不思議です。
戦前からあるから安心安全、と言われても戦後もう70年以上経過している今、中々の歴史を積み重ね今なお使われ続けている洗剤の実績を見るとむしろ信頼できますし。
というか何より最も許せないのが一番最後の脅しです。
ここまでストレートじゃなかったですが、眉をひそめて汚物を見るような目で「洗剤使いたいってんなら止めませんけどねえ…」というようなことを言い放ちました。
妊婦はただでさえ不安が大きいです。特に母親学級に参加するのはほとんどの場合初産婦。初めての妊娠、想像もできない出産への不安をたくさん抱えて、それを和らげたり解消させたりするために、こういう勉強会に参加するわけです。
なのにそこで、感情論丸出しの非科学的な私見を押し付けて、不安を植え付ける。
聞いている参加者さん達は、見ている限り途中であまりの押し付け論調に疲れてきたのか段々前を向こうとせず、死んだ魚のような目で資料を眺めていました。
でも中には、「今まで洗剤を使ってきたけどどうしよう、赤ちゃんに悪影響があったら私のせいだ」と悩んでいた方もいたかもしれません。
んなわけないのに、そうだと思い込ませていく。何しに来たんだこのやろうふざけんな。
妊娠出産育児を通して思うのは、こういうトンデモや偽情報がこの界隈には溢れていること、そして野放しになっていることです。よくある母乳はケーキで詰まるとかも、今では否定されているのにまだまだそれを指導する助産師もいます。
私も言われました。和食中心ね、とか。
アホかと。ほなら何で産後に病院食でハンバーグとかカレーとかケーキとか出んねんと。めっちゃ美味しかったわ。
わかる、なんであんなにスピリチュアル信じてる人が溢れてるんだろうと…母乳関連は母親学級で和食中心!と口すっぱく言われたけど、気にせず好きなもの食べてもおっぱい詰まらな...