2014-11-21

職業ネット警備員ハイエナ

常日頃からストレスを抱え、ストレスのはけ口をハイエナのように這いずり回って探している人がいる。

.

通称ハイエナ君。彼はリアルでは良いはけ口が見つからないのだろう。あるいは、イライラをぶつける勇気がないのだろう。

ネット匿名性を盾に言いたい放題に暴言を吐きまくることでストレスを発散している。

.

こういう人達のことをネットでは「荒らし」と呼ぶ。荒らしとは、理解共感もなしに頭ごなしに何でもかんでも批判したり、

ルールモラル無視して自分勝手な言動を行ったりする人のことだ。

.

一般に、荒らしは心の病気であり、長期間にわたって粘着的に活動しているとされる。

確かに、よほどの理由がない限り荒らし行為のような下劣で不毛行為をしようと思わないだろう。

もし長期間にわたって同一人物がそのような行為をしているのが認められるようであれば、おそらく病気人格障害の可能性が高いと思われる。

「劣悪な状況に追い込まれれば誰もが悪になりうるのだ」という性悪説擁護したところで、やはりまともな精神状態でないおそれが高い。

.

そんなハイエナ君がネットの至るところにいて、「ここは大丈夫だろう」と思っても臭いをかぎつけて集まってくることが多々ある。

一般に人が多いところほど荒れやすいと言われる。人が増えるとバカやキチが沢山まじるからという言い方がされるが、

実際はそれだけではなく、人が多いと荒らしに反応してくれる可能性が高まるという事情もある。

特に荒らし慣れしてないネット初心者が混じりやすい、という点が大きい。

.

私はハイエナ君(君達流にいえば「荒らし」)に何のうらみがあるわけでもない。非難しようとも擁護しようとも思わない。

かといって中立を気取りたいわけでもなく、純粋に彼らの生態にいくつかの興味深い点が認められるから、それを語ってみたいのだ。

.

例えば、ネットでは「マジレス」がカッコ悪いという風潮がある一方で、いかにも正論っぽくて共感されやすワンパターンマジレスは、

たとえ「ネタマジレス」であったとしても一部から自然なまでに強く賛同される傾向がみられる。よく知らない人が好意的に受け止めれば「ツッコミ」、しかしその内実は「煽り」と言えるものだが、

興味深いことにネットではそんないかにも型にはまった煽りマジレスが非常に広くみられる。現実生活をしていてそのような言い方をする人はまず見ないだろうと思えるケースが殆どである

つまるところマジレスと見せかけて叩きが目的なのだ

.

そういえば、「ネットではマジレスが多い」という意見が見られて意外に思ったことがある。マジレスには三種類あると思っている。

真面目なレスという本来的な意味でのマジレス、笑いを生もうとするツッコミとしてのマジレス、煽ろうとするマジレスの三種類だ。

そしてしばしば混乱を生みがちだが、2, 3つめのマジレスは1つめのマジレス擬態することができる。

一見普通マジレスであり、笑いや煽りという狙いは隠されるということだ。ネット場合ノンバーバルコミュニケーションであるから、この狙いが成功やすい。

から一見マジレスが多い」ように見えるのだろうと分析している。

.

それはともかく、話はハイエナであるハイエナ君にしてみればとにかく煽って、常日頃みじめな思いをさせられている社会特定クラスタ人間に対して、

隙あらば一矢報いたいという歪んだ思いを抱えているわけで。ただのマジレスという免罪符のもと、ガンガン煽って賛同者を集めて大きな打撃力を生み出したいと思ってるわけだ。

.

そんなルサンチマン工学が功を奏するには、前述のように「正論っぽさ」と「共感されやすさ」が大きな条件となる。

正論っぽさ」に関して言えば、実際に正しいかは別として、俗に正論とされがちなことを言えば、場に頭のキレる人がいない限りなんとか主張をムリヤリ通せるという算段である

共感されやすさ」に関しては、同じルサンチマンを抱えた人の感情を煽ることが広く行われている。

要はただのマジレスと見せかけて、「お前らァ!にっくきあいつらを叩けるチャンスだぞ!」と同志を募ってるわけ。

.

しかし、こうした彼らの精神構造を見るにつけて、人間負の感情はいかに「生産的」かということを改めて考えさせられる。

この「生産性」を歪んだ形ではなく、もっと社会一般に広く役立てられないものかと皮肉抜きに思ってしまうほどだ。

それはストレスの多い現代社会がなせることなのか、それとも人間とは本来的にそうした存在なのか。おそらく両方だろう。

これは人間本来備えている防衛システムであると同時に、ストレス社会がその潜在力を強く引き出しているのだ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん