2022-10-21

ランドセル商戦

うちの子供らは下の子がもう小2なのでもはや関係のない話なのだけど。

子供らがまだ幼稚園の頃にはランドセル争奪戦いかに勝ち抜くか問題でよく子供の親同士で話し合った。

とにかく、女の子ランドセルはボーッとしてるとすぐに売り切れるっていうことで、年長さんの4月にはラン活始めないとヤバいとのことだったので、私もメーカーからいそいそとパンフレットを取り寄せたものだ。

聞いた話によれば、GWお盆出資者であるジジババと共に展示会を見に行く期間なので遊んでいる場合じゃないとのこと。

だが、我が家場合は私も夫も親に出資させる気がミリもなかったので、世の年長さん親がジジババと子供とを連れてわたわたと展示会巡りをしている頃、我が家のんびりと休暇を楽しんでいた。

ちなみに、何故うちは親に金を出させなかったのかというと、夫のほうは母親生活保護暮らしいるからで、私のほうは両親に金はそこそこあっても二人とも性格に難があり……超押し付けがましいので出資権を握らすと当事者たるうちの子意見もガン無視してくること間違い無しで火種しかいから……だった。

展示会に子供を連れていくことは結局なかった。うちの子供らの性格上、現物を見ればそれを今すぐに欲しい! となるし、持ち帰ったら弄らずにはいられないので、新一年生をピカピカのランドセルで迎えることが出来なさそうだと考えた。

それで、私だけが一人で百貨店の鞄売り場に赴き、人気メーカーランドセル比較してみた。機能デザイン性の面では天使の羽が突き抜けているように思えた。だが、どうやら子供幼稚園ではふぃっとちゃんを買ってもらったという子が既にいたとかで、うちの子もふぃっとちゃんがいいなーと、よくわかっていないなりに言っていた。ふぃっとちゃんはお手軽価格だし一番高いやつはほどほど良い。でも機能性と質はお値段なりだ。

当時はちょうどサーティワン天使の羽がコラボっていたので、各社のパンフとともにサーティワンコラボパンフももらってきた。うちの子にウケそうだなと思ったのだが。


ミリもウケなかった。

乙女心って難しい。


子供の前に各社パンフレットを並べてみると、案外どれもピンとくるものがないらしかった。友達が買ってもらったというふぃっとちゃんいまいちであるらしい。

で、中でもこれがいいかもーと言ったのが、ララちゃんランドセルだ。これのパンフ百貨店で貰ったのではなくネットで取り寄せたものだった。昔、私がまだ小学生だった時代CMでみたことがあったので取り寄せてみたのだ。

子供ララちゃんランドセルセミオーダーで、自分デザインしたランドセルがいいと言った。スマホでお手軽にデザイン出来るのだ。ランドセル全体、バイアステープ、糸などのカラーと、刺繍の有無や名前入れなどを自分で選ぶことで、世界に一つしかない自分だけのランドセルを作れる。

それで、デザイン子供に任せたら、子供スマホスイスイ操作してかなり個性的ランドセルデザインした。

自分デザインしたものから絶対に後でやっぱりこれじゃ嫌だとは言わないと子供約束した。実際、翌年の2月ランドセルが届いたとき子供はやっぱりこれじゃ嫌だと言わなかったし、むしろ飛び跳ねて喜んでいた。

お値段は消費税を含めると60000円くらいだったかな。気に入ってくれてホッとした。

三年後、下の子ランドセル選びのときは話が速くて、じぶんもお姉みたいにランドセルデザインするんだ!! と力強く主張するので、そうしてもらった。

の子スマホスイスイ操作してデザインを拵えたが、なんとオーソドックスな赤いランドセル刺繍を入れたものだったので、ちょっと驚いた。これが個性ってやつか。上の子は何かにつけて奇抜なものを選ぶが、下の子はいつも中庸オブ中庸ピンポイントで突いてくる。二人とも、おもしれー奴らだ。


そんな訳でランドセル代はうちら夫婦で出し、子供達には好きなように選んでいただいた訳だが、後から私の両親がやっぱりお金出すからいくらかかったか言ってみ? と言ってきたので、「アバウト60000円」と答えたら、両親は絶句していた。私や弟のランドセルは2万もしなかったから、今はそんなに金がかかるとは思わなかったのだそう。

私のランドセルはどこかの鞄屋で買ったらしい本革の血のように赤いランドセルで、弟のランドセルは誰かの口利きで安く買えた黒いランドセルだった。

両親的にはいい買い物をして満足だったらしいけど、私自身は、幼稚園クラスメートがみんな幼稚園で一括購入したお手頃価格で明るい赤色の合成皮革のランドセルが良かったなーと実は思った。

小学校へ上がってみると、どこの幼稚園保育園出身の子達であれ自分の居た園を通して買ったランドセルを使っていて……つまり私以外の全員が全員とも同じメーカーの同じランドセル使用していたから、私だけが激しく浮いていたのだ。



追記

昔のランドセルは黒も色味が違ったけど、今はどうかな。遠目に見てあまり違いがわからない。

まあ、昔の場合メーカーがどこかというよりか素材の違いだったように思う。本革のランドセルはツヤツヤに光る黒だったけど、合成皮革のランドセルは安いソファーみたいなぼやっとした感じの黒だった。


ちなみに、男子ランドセルは大急ぎで買わなくても、三月になってもまだお店に並んでいるし、お金をかけたくなければネットオークションとかで安く買えるって、男児持ちの親御さんからいたことがある。



追記2】

ブコメ見たら感覚過敏でランドセルは背負えないかもっていう人がいたけど、展示会で実物をお子さんに背負わせてみたらどうかなと思う。

リュックも良いかもだけど、教科書とか入れるもんの形状によって形がデコボコしてしまうのがネックかなと。

ランドセルの良いところは何を入れても形状が大きく変形しないところ。背中がやたらデコボコもこもこしないのは安心だと思う。が、背中の広範囲にふかふかなパッドが当たって蒸れる感じが嫌だというかもしれないし、背負ってみないことにはわからいからね。

ちなみに私は身長が150cmしかないので、子供ランドセルベルトの調節もせずに背負えるんだけど、背負ってみたら今のランドセルは肩ベルトも背中のパッドも柔らかくて背負い心地がいいよ。


男の子の親御さんはあまりランドセルを買うのに時間お金を使わない傾向があり、私の知る範囲では特に40代出産した人はそうだった。世代的にヤンキーが肩で風を切って跋扈していた時代サバイブしてきた人達は、息子に変な(≒かわいいランドセルを持たせるとナメられていじめられるんじゃないかって畏れているのだ。だから適当に黒でいいよ黒で! って。発想が本当にツッパリハイスクールロックンロールで恐いよ。


男児の親御さんにもランドセルお金をかけたい人はそれでもいて、そういう人はえーと、軽井沢かどこかに有名な鞄店があるらしくて、そこに出向いて実物をフィッティングしてきたと言っていたけど、息子さん本人の反応はいまいち良くなかったみたいだ。まあ、大人目線では極上の革製品だけど子供にとっては見た目が地味なんだろうな。

ランドセルの見た目を重視するような男の子は、黒字深紅の火炎が施されたようなイカしたランドセルを持ちがちだ。


うちで買ったランドセルのお値段60000円に驚いた人もいるみたいだが、有名メーカー品だとこれくらいが普通かなって思う。消費税10%だからお値段にやや迫力が出てしまたかもしれない。

イオンカラフルなやつならもっとずっと安い。有名メーカーでは当時ふぃっとちゃんが一番安かったが、店頭に並んでいてその場で買って持ち帰れるもので40000円くらいだったかな。きっと本体価格がそれなので消費税がついたらヒィッ! ってなるかもしれないが。


知り合いに娘さんのランドセル選びに余裕ぶちかましたら選択肢がほぼなくなってしまった人がいる。だが一応入学までには間に合ったらしい。

慌てて購入したというランドセルを見せてもらったが、超絶プリンセス仕様……!! 輝く白さのボディに金糸で繊細な刺繍が施されていた。チャームもお洒落だし、スタッズに何か宝石みたいなキラキラ光るやつが埋め込まれていた。乙女の憧れがフルで詰め込まれていらっしゃる……。値段は恐くて聞けなかったが、確か有名メーカーカタログには100000超えのハイクラスのランドセルも載っているんだけど、まさにそういうお品もの

選択肢がなかったからこれしか買えなかったっていうけど、どんだけぇ……。

  • 昭和50年代、地方。 公立の学校はみんなメーカー指定で全員同じ男女別ランドセルやったな。 転校生が初日だけ恥ずかしそうに違う色のランドセルを背負ってくるのが面白かった。

  • 自分が買ってもらったのは牛革使ったのだったけど今考えると贅沢品だな

  • やっぱり最近の子供は明らかに昭和のワイらKKOの幼少期レベルとは違う知性をもっているな 民度といい賢さといい、スマホの使いこなしといい、もはや別の人類とさえ思える 日本の未来...

    • なによりララちゃんランドセルはプリキュアとかのキャラものよりセンスがいい

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