はてなキーワード: レッドソニアとは
「……どうも」
「C級……B級じゃなくて?」
「な……」
「おい……」
「あのさ」
「?」
「『GODZILLA』は怪獣パニック映画としてみれば及第点だし、興行的には成功している。それにゴジラの映画はもっと酷い出来のものがある。」
「しかし、国外から高級な食材を輸入して、手間ひまとお金をかけてできたものが、何とか食べられるものでは示しがつきませんよ。興行的に成功だなんて、なんのフォローにもなっていません。エメリッヒはお金かけて誤魔化していますが、色々と粗の多い映画を作ってきた実績がありますからね。有名な批評家にも度々こき下ろされていましたし」
「まあ、その有名な映画批評家のそっくりさんを『GODZILLA』にあてつけで登場させて、後に批評家本人に『わざわざ登場させるんだったら、僕たちをゴジラに踏み潰させるくらいしろ』と言われるエピソードもあったが。それは映画そのものの出来とは関係ないだろ」
「『バットマン&ロビン』も低俗なコメディ映画になってしまって。とあるインタビューで出演者が苦言を呈したり、監督が謝罪したり、この作品の与えた影響はすさまじいですね。」
「テレビドラマシリーズのノリを受け継いだコメディとしてみれば問題ない」
「私もテレビドラマので育ったクチですが、あれは時代に沿ったカジュアルな売り込みと見れるのに対し、これはダークな世界観が求められていた時代に出てきたものですからね。同列に扱っちゃいけませんよ」
「駄作の範囲内かもしれないが、蛇蝎のごとく嫌わなくたっていいだろう。『艦これ』だって、お酒飲みながらキャラの可愛さだけ見るように努めれば問題ない。ファンが多くて二次創作が盛んなジャンルなんだ。皆の求める『最高の艦これ』なんて物理的に無理なんだよ」
「私の好きなキャラ途中で死んじゃったんですよね。知り合いの好きなキャラは登場すらしませんでした。皆とまではいいませんが、いったい誰が求める『艦これ』だったんでしょうかね」
「昔の戦争を題材にしているんだから、死の描写だってあるだろ。キャラクターが多いんだから、全部だしてもいられない」
「はは~ん、お客さん。『アナ雪』とかの名作にも『そこまでよくない』とか言う人でしょ?」
「は?」
「いるんですよね~、賞賛、あるいは非難の声が大きすぎると、『そこまでじゃないよ』ってしゃしゃりでてくる人」
「……」
「ああ、ごめんなさい、ごめんなさい。ちゃんとお客さんの言うものもありますから。はい、『コマンドー』。吹き替えの翻訳は、意訳がすさまじくて。原文みたらめちゃくちゃで」
「今すぐ殺してやろうか」
「失礼、シュワちゃんがでているので間違えました。これこれ、『レッドソニア』です。世界観無視してロボットが出てくるのは笑いましたね」
「……まあ、出演したシュワちゃん自身もその映画ディスってるけどさ」
「お気に召さない? ではシュワちゃんが妊娠するというコンセプトだけは面白い『ジュニア』はいかがでしょう?」
「一応、妊婦のドキュメンタリーものとしてみた場合は真面目な作りなので非難しづらい。というか、さっきからシュワちゃん出演ばかりなんだが」
「日本人の方は吹き替えばかりで馴染みがないかもしれませんが、シュワちゃん本人は演技がうまい方ではないですから。それでも好きですが」
「そういえるなら、作品にもその心で観てやれないのか」
「それをいまオレの目の前に出すあんたは何なんだ」
「要は食べ方しだいですよ。はい、『スーパーマン4』。4作目なのに映像や演出の使いまわし、めちゃくちゃな設定、低クオリティで話題に」
「予算がなかったんだよ!」
「予算を集めることも映画つくりのひとつですよ。まあめちゃくちゃな設定は最初のシリーズからでしたが」
「地球を逆回転させてタイムスリップし、2つのミサイルを両方とめるやつか? スーパーマンだからいいんだよ。変にリアルにすると、ダークナイトみたいに片方だけ助けるという悲しみを生むんだ」
「おや、また良作反抗期ですかい。仕方ないですね……はい、どうぞ」
「……『タイタニック』? これ名作だろ」
「いえ、タイタニック号事件を題材にしたアニメ『La leggenda del Titanic』です」
こうして今日も夜が更けていく。