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2021-02-17

チック・コリアについて語るよ(追記

タイトル釣り。俺はニワカなので彼のことを語れるほどには知らない。

でも彼の訃報がなぜか受け入れられないのでなんとなく吐き出してみる。語るのはチック・コリアのことではなく俺の心情である

チック・コリアアメリカまれジャズピアニストだ。体重はたしか173ポンド

2/12(金)、Facebook公表された彼の死は世界中ジャズファンに衝撃を与えた。79歳、癌だった。

彼の経歴は華やかで、功績も語り尽くせないだろう。

若いころからスタン・ゲッツハービーマンなど有名なジャズマンと共演し、数々の名演を残した。

特にマイルス・デイヴィスとのバンド音楽史に刻まれるべき出来事だろう。フュージョンの先駆けとなるサウンドを作り、フュージョンを開花させ、音楽の幅を広げた立役者の一人であり、新しい音楽が花開いた時代を牽引したバンドひとつだと思う。

スペインやラ・フィエスタなど、ジャズ吹奏楽に興味を持ったら一度は聴いてみたくなる、一度聴いたら弾いてみたくなる楽しげな名曲もいくつも作った。

まあそんなのはどうでもいい。俺は歴史は苦手なんだ。ていうか今調べた。

俺はただ、去年の緊急事態宣言体制下でずっと彼の演奏を聴いていただけだ。

俺はジャズピアノを一昨年から練習し始めた。

アドリブがつなぐランダム演奏に見えて、実はしっかりした理論の上に成り立つ繊細で自由音楽ジャズなんだな、とようやく分かってきたころ、緊急事態宣言が発令された。

色々なものステイホームになった。ジャズの大きなライブイベント東京ジャズオンラインライブになった。

東京ジャズで一番心惹かれたのは、上原ひろみカレイドスコープ

きらめくような物悲しいような、何度も聴きたくなる演奏だった(誰か詳しい人がうまいこと解説してくれないかな)。

それから上原ひろみライブ動画を見た。その中にはチック・コリアとの共演もあった。

(ようやくチック・コリアにたどり着いた!話が長い)

出会ってからはその動画を繰り返し見た。緊急事態宣言が解除されて家から出るまでずっと見た。

何がそんなに良かったかと言うと、楽しそうだったのだ。

チック・コリアも楽しそうだし、上原ひろみも楽しそう。

他の共演者もみんな楽しそう。

まあぶっちゃけ楽しそうに演奏するジャズミュージシャンなんていくらでもいるのだが(そういうところが好き)、当時はその動画が妙に心に刺さったのだ。

一番最近見た上原ひろみが少し辛そうに見えていたので、そのギャップかもしれない。

ある程度日常が戻り、俺はチック・コリアから離れた。

正確に言えば、タモリチック・コリアピアノを聴いたり、たまたま寄った店で見かけたリターン・トゥ・フォーエヴァーアルバムを買ったり、全く触れなかったわけではないのだが、まあその程度だった。

モルカーのほうがヘビロテしてたくらいだ。


そして先週末、昼休みに覗いたTwitterトレンドに並ぶ「Chick Corea」「スペイン」「Return to Forever」…

彼の死を悟り果たしてその予想は当たったのだった。

びっくりした。「あんなに楽しそうにピアノを弾く人が死ぬのか?」って思った。(我ながら意味がわからない)

ちょっと涙が出たけど悲しかったわけではないと思う。俺はニワカだし、悲しめるほど彼のことを知らないはず。

俺にとってのチック・コリアは「有名でピアノがうまくていつも楽しそうなおじさん」くらいのものだ。

久しぶりに例の動画を見た。やっぱり楽しそうにピアノを弾いていた。

こっちの動画も、あっちの動画も。全部楽しそうなチック・コリアが映っていた。

これはもう過去出来事なんだろうか。なんだか受け入れたくないなあ。

そんな中途半端気持ちをもって現在に至る。

今は彼の最後メッセージのことを考えている。

「すばらしい音楽人生ありがとう。興味がある人たちは、自分のためにも誰かのためにも、これから音楽活動を続けてください。世界アーティストを求めているし、何より単純に楽しいのだから

追記

上原ひろみコメントを読んで、また動画の中の幸せそうな二人を思い出した。

寂しいなあ。

https://www.instagram.com/p/CLWq-q7pZry/?igshid=l7qd1wnit7oy

和訳http://amass.jp/144393/

 
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