2024-10-24

キリンの首と民主主義

はじめに

2024年衆議院選が近い。

ここ最近政治的不祥事がいくつかあったこともあり、今回の選挙特に注目度が高いと思っている。

しかし、私の身の回りの人たちは参政意識の差が大きいと感じる。

投票しないという人たちの話を聞く限り、以下のようなハードルがあるようだった。


これらの気持ちはスゴくわかる。

受動的に得る政治関連の情報は断片的なことが多くて分かりづらいし、自分で調べ始めてもなんだかインターネット上で強い言葉を使ってブチギレている人ばかり目にする。(本当に怖い)

ただ、"それでも投票する必要がある"という理屈が、投票をしない人たちには伝わってないんじゃないかと思う。

投票しないことをチクチク言われることはあるけど、特に困ることはないし別にいか」くらいの気持ちじゃないかと推察する。

そこで、私なりに投票必要性を整理してみたくなり、ここにまとめることにした。微力ではあるが投票について考える一助となれば幸いだ。

※私は記載する内容の専門家ではなく、なんらかのデータに基づいた話もないのであくまで一個人の想いや考え方としてご一読いただきたい。また、本内容は特定政党思想批判・支持するものではないこともご留意いただきたい。

キリンの首はなぜ長くなったか

唐突だが、動物進化の話をしたい。

キリンの首はなぜ長くなったか?という有名なアレである


動物世代を経るごとに少しずつ変化している。

変化の内容は、脚が速いヤツ/寒さに強いヤツ/好き嫌いが少ないヤツ/首が長いヤツといった感じで多様である

この多様な特徴を持った群の中で、周りの環境に最も適用しているもの多数派になる。

キリン場合には、"高い木の上に食べられるものが多くある"という環境だったから首が長いヤツが多数派となったという感じだ。

これが進化過程で起こっていることと考えられている。

とてもよくできた仕組みだが、この仕組みが正しく機能するためにはいくつか条件がある。

私はそのなかで特に重要なのは以下の2つだと思う。


環境は刻々と変化するため、特定環境適用した特徴だけを持つ種では全滅してしま可能性がある。

それを避けるためにいろいろな特徴をもった個体がいたほうが種全体としては頑健である


  • 環境による淘汰が行われること

キリンであれば、高いところの食べ物に届かない個体は生き残れないといったように、環境適用できていない特徴を持った個体が不利になるように自然選択される必要がある。これを専門用語淘汰圧と言うらしい。


少し乱暴にまとめると

"多様なもの競争によって淘汰され、最も適切なものを主流として種が生き残る"

ということである

選挙も同じでは?

私はこの進化の仕組みが、民主主義にも適用されていると感じている。

"多様な特徴を持つ群"は異なる政治的意見を持つ個人政党に置き換えられるし、"環境による淘汰"は選挙による政治家や政党選択に置き換えられるためである

ここまで説明すれば、言いたいことはなんとなくわかってもらえると思う。

投票しないということは

"全体の投票率が低いことにより適切な淘汰圧がかからず、環境適用できていない(あるいは偏った環境適用した)政治が行われることに繋がる"

ということであると私は考えている。

淘汰されないのであれば、自分たちが得するように特定団体優遇したり裏金を得られるようにしたりしても政治家たちにとっては何の問題もないのだ。

これを防ぐためには、やはり投票率を上げるしかないと思う。

どうなっていくと良いと思うのか

結局のところ、選挙に行こう!しか言うことがない。

ただ、どこか特定のところを落とそう!と言っているわけではなく、投票率を上げて淘汰圧を強くしよう!ということが伝えたいことである

そのうえで、投票に向けた行動として以下をオススメしたい。


政治に関する情報収集は難しすぎるが、なんとなくでも良いので自分の考え方に近い政党や遠い考え方の政党を知ることが重要だ。

昨今は簡単アンケート自分マッチした政党を知ることができるvote matchサービス複数あるのでやってみることを勧める。

ここで注意したいのは、サービスによって設問内容や回答項目が異なるため、結果に偏りが出る可能性がある点だ。余裕があれば複数サービスでやってみてほしい。

ここでは特定サービスの案内は避けるため、"vote match"等で検索していただきたい。


たとえ投票したい候補政党がない場合でも、自分の考えと遠い考えを持つ候補政党選択されないように、そこと対立する考えを持つところに投票すると良いと思う。

また、「投票先がないのなら抗議の意味白票を投じれば良い」という意見を見かけることがあるが、これまで述べてきた淘汰圧の考え方からするとまっっったく意味がないのでやめたほうが良いと私は考える。

おわりに

政治的な話について複雑化したりタブー視したりして選挙に対するハードルが上がり、それが原因の一部となり正しい淘汰が行われていない現状が私はとても悲しかった。

自分なりに考えた結果、民主主義の前提のような共通認識がないままに感情を優先して会話されているからではないかと思ったため、本内容を投稿した次第である

選挙に対する雰囲気がほんの少しでも変わってくれれば嬉しく思う。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

  • 説得する体で持論に酔ってるだけ 投票しない人は二行で離脱してる

  • 意識高い馬鹿ってなんで下層階級をバカだと思ってるんだろ。バカじゃねえの。 映画監督かピアニストみたいだな

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