2024-10-08

ひがしやしき、オタクに刺さる。

おれがはてな匿名ダイアリーに「や、教養主義的なのって別に筋は通ってなくないスカ?」とかグチグチ書き連ねてるところ、彼の音楽では「うわさの本物のアレはまあいうほどでもないな 私だけのそれにまあとっくに出会ってたかルーブルのあれもでっかいスピーカーlowもいうほどではないな」と歌われる。

ある種の人間が抱えてるであろう気持ちを、中々言葉にならないけれど言いたくてたまらないようなものを、短くかっこよく言ってのける。好きなんだよそういうのが。蓋をしがちな心の大事な部分がくすぐられちゃうよ。

劇的でない生活への嫌悪フィクション永遠性や物語性への憧憬思春期とともに卒業しろとでも言われそうな心。

人とズレてることに強く苦しむ訳でもなく、これがオレだぜ!と強がって掲げる訳でもない。「まとも」でない自覚はありつつ、変わることを切望する訳でもない。諦念混じりの自嘲的な語り口で内省的な心情を綴る。でも時々熱いものもある。

そこにオタクワードを散りばめて、共感性というかオタク的内輪感を高める。

生活感のある言葉で描かれる感傷ワンルームセックスタバコ的な「エモ」って、自分の中の社会性の顔色を伺って小馬鹿にする姿勢を取りつつも、そういう退廃的なものにはちょっと良さを感じてしまう。そこでオタクにとって遥かに身近なモチーフを持ち出された上、内向きのめんどくさい目線から放たれたらもうね。「こういうのちょっと恥ずかしいかな」とか思う余裕なんて吹き飛んでしまう。

自負にせよ羨望にせよ専門家信仰選民意識のようなものが高まって、最近じゃインターネットで「オタクですらない何か」とでも自虐したり揶揄されるような内省的な生き物にとても刺さる。「オタク」という言葉の芯に内向きな精神性を感じている人間に。

熱心にコンテンツ摂取してるかどうかはあまり重要問題じゃない気がする。

最初に聴いた時は、ひでえ歌声だと思った。低く濁ったオタクボイス。

Twitterの近隣フォロー圏内局所的に流行っているのか数年ほど前から名前を聞いていて、試しにと聴き始めた気がする。

アマチュアというかインディーズというか、そういう人の曲を聴くのってなんかオシャレっぽいなと思ってしばらく聴いてた。

ラップって言うけど、コテコテの感じではない。時々韻踏んでるなって所はある。あとたまに来る畳み掛けるようなフロウ気持ち良い。

声については慣れた。志村正彦と違って特に魅力だとは感じないけど。低い声、オクターブ上の高い声、その両方が使い分けられてる。高い方が入ってると比較的聴きやすい。でもポツリと呟くようなフレーズに使われがちな低いオタク声の方がエンパシー高まる気がする。

音楽的な面白さはよく分からない。

ただやっぱり言葉自然と耳に引っかかる。

よっぽど繰り返し聴いてるんでもなければ、おれあんまり音楽聴いてて歌詞が耳に入ることないんだけど。やっぱラップってそこが大事なんかな。

ちょっと前にキタタツヤが取り上げてたらしいけど、おれはキタタツヤをよく知らんのであんまりピンと来ない。

君が永遠でとても嬉しかった

もういない人に言ってもしょうがないんですけどね

talking病気がちガールを夏

人生ちゃんは続くらしい

今夜、すべてのyoutubeliveで

辺りが好きですね。

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