2023-10-13

女流棋士女性差別だ」という言説

将棋界のプロ制度には1)「棋士性別不問)」と2)「女流棋士女性のみ)」があります

日本将棋連盟サイトでは以下のように説明されています

https://www.shogi.or.jp/knowledge/world/01.html

プロ世界には、現役・引退あわせて230名を超える棋士がおります。
現在男性しかおりませんが、女性でも棋士になることは可能です。

棋士になるには、奨励会という棋士養成機関に入ります。
奨励会には一定以下の年齢で、棋士の推薦を受けた人のみが受験できます


>女流棋士になるには、研修会に入ります。
研修会には25歳以下の女性が入会できます。そこで規定の成績を挙げることにより女流棋士2級となります

で、1)「棋士」と2)「女流棋士」は全く別の制度ですので区別する必要がありますが、"女性棋士"という言葉は1)「棋士」の女性を指します(現状は存在しません)。

女流」という言葉差別的だという意見もありますが、代替案として私が思い付くのは「レディース棋士」ぐらいです。ダメか。

ただ女流棋士という名称は数十年かけて定着したので変更は簡単ではないでしょう。

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たこの手の話題では「女流棋士女性奨励会を勝ち抜けないか女性だけのプロ組織ができた」という意見もありますが、これは正確には誤りです。

時代をすごーく遡ると江戸時代には数名女性将棋を指した記録が残っていますが、明治から大正昭和にかけては将棋を指す女性はほぼいませんでした(賭け将棋流行っていた、将棋=ギャンブル時代)。

それが1960年代連盟女性教室を開いたり、女性アマ棋戦を作ったりして女性将棋ファンが少しずつ増え、1974年女流棋士制度誕生します(来年で50周年)。

大山康晴十五世名人将棋普及面の充実ため女流棋士制度確立を強く提唱したそうです。

ちなみに1976年建設された東京将棋会館の設計にあたって大山名人女子トイレ増設も主張したとか。えらい。

少し話がずれましたが、女流棋士が出来たとき将棋を指す女性は非常に少なく、棋士と比べるレベルではなかったんですね。

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数十年の時が流れ、昔より女性将棋ファンは増えたと言っても競技人口としては女性はまだまだ少ないです。特にプロを目指せる小学生棋士は大体5、6歳で将棋を覚える)。

将棋は早く始めないとプロ棋士は無理。これホント中学生になって囲碁から将棋転向しました〜とかないですから

ただ早熟正義なのは変わりませんが、誰でも将棋が強くなりやす時代にはなったと思います

昔は対面で指すしかなかったのがネット対局や将棋ソフトなど勉強方法多様化地方在住のハンデは少なくなったし、将棋を指す友達が0人でも強くなれる。

から女性棋士沖縄出身棋士もそのうち出るでしょう、きっと。

今日豆知識福井県滋賀県島根県佐賀県大分県鹿児島県沖縄県将棋棋士を一人も輩出していない)

(終わり)

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