ある日、わたしの元に「あなたの作品パクられてますよ(要約)」という匿名での投稿が届いた。
メディア欄を遡ってみると、ひとつの数コマ漫画がわたしの作品に似ているような気がした。
「似ている」と言い切れない理由は、描かれているキャラクターが男性×男性のいわゆるBL漫画であり、わたしが男性×女性ものの小説書きだということだ。
わたしが数ページの画像で投稿した男性キャラ×女性キャラの小説の話と、その数コマ漫画のストーリーは酷似しているように感じた。
「この人がパクったのか?」と思いつつ、「こんなに畑違いの人がわたしの小説に辿りつくのだろうか?」と疑問を抱えた。
そしてその絵師のアカウントを、【返信】も含めて辿ってみると、どうやらその数コマ漫画は匿名ツールに投稿されたリクエストとのことだった。
匿名ツールに投稿されていたリクエスト内容は、明らかにわたしの作品が元になっていると思う。
しかし「元になっている」と言い切れない理由は、わたしの小説の内容は男女の物語であり、そのリクエスト内容は「絵師の描くオリジナルの男性キャラクターを使った物語」だったからだ。
絵師は数コマ漫画のツイートに「リクエストありがとうございました!」と匿名ツールの投稿をつなげていた。
そしてリプライや引用RTには「絵師さんの絵柄でこんな萌えるシチュが読めるなんて」「リク主には感謝しかない」などと、絵師(と匿名リクエスト主)を褒めたたえる言葉が並んでいた。
ふざけるな。
わたしの作品を土台にしておまえらがちやほや評価されてんじゃねぇよ。
目に見える形で「このリクエスト内容、わたしの作品内容と似てますね」と投稿した。
絵師は「リクエスト主さんが送ってきたものなので…」と責任逃れ。
その絵師の数万のフォロワーからは「いいがかりだ」「絵師さんがそんなことをするはずがない」「例えパクリだとしても責任はリクエスト主にあって絵師さんは悪くない」といった言葉がリプライ・引用RT、そして匿名ツールからも山のように送られてきた。
そりゃ、わたしの作品だって、このツイッターの中を探せば誰かが妄想でツイートしていた内容かもしれない。
たまたまタイミング良く(悪く?)誰かの妄想ツイートと同じ内容をわたしが作品にしてしまっているかもしれない。
だとしてもそれはわたし自身に責任があり、わたしと相手が納得いくまで話し合い、落としどころを見つけることもできるだろう。
しかし今回はパクった“可能性”のある“匿名”リクエストが間に入ることでややこしくなり、わたし側からは責任を追及することも説明を求めることもできなかった。
過去に知人のシナリオ書きが「次の作品のネタ悩んでいるので誰かリクエストを!」とツイートしているところに、フォロワーから「~~なシチュエーションが見たいです!」とリプライがついた。
そして知人のシナリオ書きはそのリプライに触発されたようで、そのリプライを元にしたシナリオを使った作品を販売していた。
「リプライ相手に具体的な謝礼はしないの?」と聞いたところ、「そのリプライがシナリオ全てを作ったわけじゃないし、リプライ相手は自分の希望しているものを手にできてwin-winでしょ?」と返された。
そのリプライ相手のリプしてきた内容が、たとえば誰かのツイートだとしても?
当時は「プライドがないんだな」とモヤモヤして終わった話だったが、「リクエストを形にする」ということは「“リクエスト”という出典不明の元ネタがある」ということであり、その元ネタがパクリかもしれない可能性を孕んでいるということだ。
創作において、誰かと話すことでインスピレーションを受けることもあるだろう。
しかし、大々的に「リクエスト募集!」と他人からのネタ提供を募集するのであれば、せめてその提供されたネタが盗作でないかどうかを精査してほしい。
そこまでできないのであれば、そんな無責任に他人の褌で相撲を取らないでほしい。
一番悪いのは最初にネタをパクった匿名リクエスト主であることは理解しているが、この絵師に責任がないとはわたしは思えない。
というか、リクエストってなんだよ。
再投稿は甘え
お前甘えたのか😡