2021-02-01

さらだけど、多く金が払える人間こそ「欲しい人」について考察して

https://twitter.com/719j4ss62/status/1353131108615917569

こんなツイートちょっと前に上がっていた。

 

ちょっと読んだ時にモヤついたんでしばらく考えていた。

これについてしっかりと論だてできた気がするので、書いてみる。

 

より多く金が払える人間こそ「欲しい人」である訳が無い

そもそも資金力と需要無関係である

多分この一文は『欲しい上で資金力を持った人が「買える人」』だということを言っているんだと思う。

 

そりゃ資本主義の下では資金力がある人が購入券を得ること自体は正しい。

金があれば、「いくらでも払うから寄越せ!!」みたいなドラマ成金みたいなダサいこともできるわけだ。

 

別にそれをできるだけの余裕のある人だけが欲しがっているならそれでOKだし、それの最たる形式オークションだろう。

 

対偶を考えてみよう

「より多く金を払える人」→「欲しい人」

なら

「欲しくない人」→「多く金を払えない人」

が成立するはずだ。

 

これ自体は正しいと思う。

本当に『欲しくない人』はソレに対して金を払うなんて馬鹿らしいと思うだろう。

ただ元々のツイートの一文はそもそも『金を払える=需要を持っている』と仮定しているかおかしいのだ。

 

違和感の正体

そもそも資本主義大前提需要供給バランスによる価格の決定によって形成されている。

ここでいう需要は『商品に対して購買力裏付けのある欲求』だ。

まり商品機能価値』に対してのみ欲求を持っている人こそが本来の欲しい人である

 

しか転売をやっている人は『商品機能価値』ではなく『売買による利益』つまり投資価値』に対して欲求を持っている。

まあ欲しいという欲求を持って買っているなら別にそれ自体が悪なわけではない。

 

ただし転売蔓延資本主義において絶対的な悪であると断ずることは可能だ。

 

資本主義下でも転売蔓延は見過ごせない理由

上述の通り、資本主義における価格決定は需要供給バランスによって決まる。

市民が欲しいと思わなければ、値は付かないし、

ごく限られた人しか欲しくないなら、高くなるし、

広く欲しがられるなら薄利でも広く売った方が本来利益になるはずだ。

(品薄商法の方が利益が出るかもしれないし、これは経営上の信頼なんかも影響するんだろうが、僕は専門家じゃないので詳しく知らない)

 

転売はこの価格の天秤に対して、つりあいを壊して一方的に値を吊り上げているわけだが、

これが蔓延するとその商品未来がなくなる。

 

未来がなくなるとは・・・

本来の欲しい人に渡らなくなるわけだが、まず最初被害が出るのは「少ししかお金を出せない人」だ。

この人たちから需要がなくなると、自然価格は上がってこざるを得ない。

ハイエンドモデルが高いのと同じ話といえばわかりやすいか

そうなると次に被害が出るのは「多くはお金を出せない人」になる。

 

これを繰り返すと市場はどんどん価格階段を駆け上がる。

 

一番でかい規模で見るなら、それが行き着く先は貨幣価値崩壊だ。

前回の緊急事態宣言の時のトイレットペーパーマスクのように、生活必要な物を買うために札束必要になる世界になり、

最後に行き着くのはジンバブエの二の舞だ。

 

ということで大局的に見て、資本主義下において転売絶対的に悪である

 

とはいえ・・・

PS5やSwitch鬼滅の刃初版全巻セットが10万や20万になったところで、貨幣価値崩壊を招くことはまあ確実にあり得ない。

ただし、PS5やSwitchといったその市場の起点になりうるハードウェアが高騰することはその市場自体崩壊させる要因になりうる。

 

具体的に何が起きるかというと、ゲーム機ならそのハードに対して利益が出るだけの経済圏を構築できないため、ソフトメーカーが参入できない。

単独成立する商品だとしても、その経済圏二匹目のドジョウがいないので、商品自体の発展がされず、将来必ず出てくる代替品に淘汰される事になる。

 

後者については、もしかしたら昨今の呪術へのスイッチによって遅れて鬼滅の刃などを仕入れ転売屋が最も感じているかもしれない。

 

ということで自分の好きな業界商品転売で買うのは止めた方が業界未来を守れると思う。

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