2018-03-22

KADOKAWAはなぜこんなに叩かれるのか

ブギーポップは笑わない』の(再)アニメ化について、原作イラストレーター緒方剛志氏がお怒りのようです。

https://togetter.com/li/1210951

本件では片方、つまり緒方剛志氏の主張だけが世に出回っているので、部外者であるネット民には真相は分かりません。

しかし、KADOKAWA周りではけものフレンズ騒動、「とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話」騒動と、やたらトラブルが目立つ印象があります。なぜなのでしょうか。

わたしKADOKAWA関係者ではないので思いっき想像で語りますが、こんな感じではないかと思います

1)KADOKAWA全社的な体質と言うよりは、個々の編集者担当者)がやらかし問題である

世の中では企業従業員が何かトラブルを起こすと、あたかもその会社全体の問題であるように語られますが、現実には、トラブルを引き起こすのはたいてい個人しかもいわゆる「使えない人」)です。

出版業界場合特に作家漫画家小説家わず)と編集者個人関係で成り立っているところがあり、作家側にも出版社と仕事をしているというよりは担当編集者仕事をしているという感覚の人が多いのではないかと思いますエロ漫画業界だと編集者移籍すると担当作家もごっそり移籍するなんてことがままありますが、そういう出版業界独特のやり方によるところが大きいのかなと。

2)KADOKAWAは元々別の出版社であったものを寄せ集めた集団であり、「KADOKAWA」全体としての意識が薄い

参加のブランド一覧( http://ir.kadokawa.co.jp/company/bc.php )を見ていただければ一目瞭然と思うのですが、KADOKAWAは多数のブランドを抱えており、しかも元々各ブランドは別の出版社でした。

そして各ブランドKADOKAWAの旗のもとに集結したあともそれぞれ従前のように出版活動を続けており、互いに配慮したり連携してなにかしようという意識は皆無であるように見えます

現在組織図がどのようになっていて、トップから末端までの意思伝達がどれくらいのスピード感でなされているのかは知ったことではありませんが、全体として風通しが良い企業であるとは傍目には到底思えません。

で、結局のところ何が言いたいかと言うと、ネットで語られがちな「クリエイターvsKADOKAWA」みたいな構図はそもそも存在せず、ネットの皆さんが戦っている相手KADOKAWAのものでなく、イメージ悪的な、幻想の「KADOKAWAであるということです。よって、KADOKAWA最悪だなとネットいくら声が上がろうが、何にもならないのでは? ということです。

末端社員トラブルを起こすたびにクリエイターが声を上げて、しばらくして事態が重大だと判断されたときにようやく上層部が動く、そういう鈍重な組織なのではないでしょうか。KADOKAWAって。

個人的にはKADOKAWA自身にこの鈍重な組織体質を改善する気があるように思えないので、KADOKAWA一部の人トラブルを起こすたびに「KADOKAWAが悪い! またKADOKAWAか!」ってネットで騒がれる風潮はとうぶん変わらないと思います

けど、それってめっちゃ不毛なんですよね。「批判は何も産まれない」じゃないですが。

しかKADOKAWA(の偉い人)は、このままずっとやっていけるとマジで思ってるかなと疑問にはなります。5年後10年後のKADOKAWAがどうなっているかは、野次馬的には見ものですね。

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