2016-05-16

SEOネットをつまらなくする仕事をしています

今の職場に入ってしばらくになるが、やっていることは自社アフィサイト記事検索結果上位に入るようにする、

とどのつまりSEOってやつであり、そのためのライティングやら何やらのあれこれに携わっている。

で、色々とモヤモヤが溜まってきた時期にちょうど目にしたのが「プロブロガーものテロ行為絶対に許すな!」とかいはてブ記事だった。

http://xevra.hatenablog.com/entry/2016/05/14/212228

筆者の意図に沿うか確証のない要約をすると、「金儲け目的だけのゴミ記事インターネットを穢すんじゃねえ」というもの

 

うん、ごめんね。俺もそのゴミ記事書いてる一人なんだ。しかブロガーどころか会社挙げて。

しかし言ってることに同意する気持ちを抑えきれず、ついうっかり増田なんぞに手を出してしまった次第。

 

もちろんSEOと言っても何書いたってそれさえやれば伸びるような魔法テクニックじゃないのだが、

実際のところ記事の内容自体は「有用性があるっぽい」ことさえ書いておけば事足りてしまう。

ユーザーがそのキーワード検索して知りたいであろうことをネットで調べて、

虚実入り混じった、いや書いてる本人も何が虚で実かわかってないような曖昧情報

 

「今回は~について徹底解説いたします!」

「~ってことありますよね。実はそれ、~なんです!」

「~で損しないためにはこうしましょう!」

経験者/プロの方に話を聞いてみました!」

 

みたいな誰でも俺でも書けるクソつまんねえ文章にまとめるだけ。

優良なレビューサイトみたいに商材を自分で試しに使ってみるなんてことは当然ない。話をする経験者やプロなんてのも実際にはいない。

まり検索すりゃ出てくるもの以上の情報量記事が書かれることなんて絶対にない。

そんなゴミ記事でもそれなりのビッグワード検索1ページ目に居座ることはできてしまうし、コンバージョン率も上がるのだ。

 

今や少しでも検索ボリュームの多いキーワードはそんなサイトに食い尽くされてしまっており、

検索するたびにまるで俺が書いたかのような内容のうっすいページばかりがヒットする始末。

SEOを知る前は気にも留めなかっただろうこのことが、同族嫌悪も入り混じって憤懣やる方ない。

金儲けするななんて言わない。もっと単純な文句だ。つまんねえ記事ばかりで検索上位独占してんじゃねえよと。

数十分検索した程度の知識しかないてめえらの憶測や要約にユーザーの2割だか3割だかかっさら価値があるのかと。

そのトピックプロとして携わってる人の話とか、商材なら購入した人のレビューとか、

そういう「実」のあるページをずっと後ろに追いやってまでロクに中身のない「虚」が揃ってしゃしゃり出てくんじゃねえ。

 

もし人が書いてたらそう言いたくなるようなゴミ記事ネットをつまらなくする仕事をしています。みんな本当にすまん。

これでも記事の切り口や視点を工夫するとか、自分なりに少しでもマシなものを書こうと努力はしてるから今は堪忍してくれ。

 

でもGoogleアルゴリズムだってどんどん進歩してるし、

いつかはこんなゴミ記事実体のある記事と見分けられるようになるかも知れないと希望を抱くこともあった。

けど、どんなタイトルクリックしたくなるかとか、トピックをどう取り上げたら読み手感情(特に正義感とかね)を煽られるかといったような、

人間の半ば生理的とも言える要素に訴えかけられたらGoogleだってどうもしようがない。

週刊誌スポーツ紙テレビ新聞などがそういうテクを如何に使ってるかってのはこの仕事最初に学んだことの一つだけど、

その手法に則っている限りGoogleいくらアップデートを重ねてもゴミ記事が無くなることはないんじゃなかろうかとも今では思う。

 

ただ医療関係はマジに適当なことしか書いてないアフィサイトしゃしゃるの勘弁してくれ…

よくないねボタンがあったら片っ端から豪打してやりたい。

 

救いなのはちゃんと「実」のあるページもSEO対策をきちんとしてるところは検索トップに出ていること。

うちの社長もそういう本当に有用もの作りに乗り気で、計画中の新サイトはその道に職として携わる人にライティングを依頼する方向とか。

それを聞いてこの会社に入って良かったなと思ったけど、それが実現した暁にはそこに俺の仕事はあるのだろうかと気が気でない。

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