大阪都構想の住民説明会に行ってきた。23日、会場は新大阪のワシントンホテル。興味はあるけど行けない、USTREAMもみる暇ないという方のために、三行とはいかないがレポ。最後に個人的感想。
最初の30分は市の職員が事前に各戸配布したパンフレットを淡々と説明。眠い。
最初に一人称の話。自分のことを「ぼく」と言いますがこれは市長橋下徹のことであって個人のことではないという話。「ぼくの説明会」と言ったらだれかに文句言われたらしく、これは個人演説会じゃなくて市長の説明会ですよという前説だった。
本題の市長説明はなぜ都構想なのかという話。大きくは①二重行政の解消と②地域ごとのサービスのための特別区への権限移譲、の二面攻撃。
二重行政については主に都市開発・インフラ整備について。まずはりんくうゲートタワーとかWTCとか、過去に府と市が競い合ってポシャッた不良債権を列挙。ただし失敗そのものについては触れず、要は市が府レベルの開発事業をしたせいで競い合う結果になったし、ダブルで失敗したら借金もダブルですわという話。そこから市はもうそういう大きな事業はやめて府でやりましょうよということだった。インフラ整備についても、たとえば市営地下鉄は大阪市内で閉じてしまって、他市とどうつなげるかというビジョンがない。大阪環状線も市と府で分担して開発しているので調整がつかずに整備が進まない、これらも府がひろく大阪都市圏という視点で一元開発したらええやんか、という話だった。具体的には市を特別区に解体して、そういう部署の市職員は特別区へはいかず、府にいくとのこと。説明では2,000人規模で異動するらしい。
特別区への権限移譲は住民サービスの話。その方がきめ細かいサービスができます、ということ。いまの市の行政ではどうしても23区公平に横並びのサービスになっている。図書館もスポーツセンターも各区ひとつずつとか。どこかの区でもう一つつくりたくても、財布を握っているのは市だから、その区だけ特別扱いはできない。独自のサービスがしたくても同じ話。そもそもこれからの時代、何かやるなら別の何かを削らきゃできないから、行政が住民の意見を調整するのが大事だよ、でも市が市内全部の地域の調整するのはとても無理。でも特別区ならまだできると思うから、特別区にして財布を渡したいよ、という話だった。
そんな感じの市長の説明。たしか1時間の予定で質疑応答が30分だったと思うのだけれど、説明が終わったら残り15分だった。次の予定があったので自分はここで会場を出た。
ここからは個人的感想をいうと、まあためにする説明会なので悪い印象はなかった。そりゃあ確かに、できるんならやった方がええわな、という印象を持たせる説明だったと思う。理屈は通ってると思ったし、無理くり持っていく感じの説明でもなかった。反対派に対する攻撃もなかった。
ただやっぱり残るのは「なんで都構想なの?」というところ。上記二点の問題から都構想までにやっぱり飛躍があると思う。どちらの問題についても現行の府と市の組織で調整しあうことで対応できると思うんだけど。また、特別区ということで東京都との比較は何度も説明で出たが、たとえば愛知県と名古屋市との関係、神奈川県と横浜市との関係、それらでどう二重行政を回避しているのか、できてないのかという説明がほしかった。そっちの方が参考になると思うんだけど。
たぶん市長としては、過去の水道事業の統合とかで現行組織での調整に見切りをつけたんだと思うのだけれど、都構想にいたる経緯の中で、そこらへんの説明はあまりなかった。たぶんそういう調整にはどえらいエネルギーが必要で、将来性も担保できない。おなじエネルギーを使うなら都構想でガラガラポンにした方が実効性が高いと判断したのかもしれない。
参加者はみなきちんと聞いていた印象。ヤジみたいなものはなかった。あと都構想の賛否はともかく、市長の支持は高い印象。登壇のときの拍手の大きさとか。あとは実のある質疑ならご同慶のいたりなんだけど、最初の質問が「わたし此花区なんですけど、湾岸区いうあの名前はちょっと、西区にならへんもんでしょうか~」というのに失笑しながら会場を出たので、あとは知らない。
大阪都構想というネーミングは基本東京コンプが根っこにある。 ただ人口見たらわかるけど女と子どもと老人ばっかり残ってて 大阪が東京並のパフォーマンスを出せるような人的リソー...
うわ最後までいて質疑応答レポートしてほしかったなあ 自分の区は説明会のチラシが配られたのが近隣の説明会がある日付のあとで ああマジで軽視されてるんだなって