いやいや、心の歪みとか将来の犯罪者率とかそういうんじゃなくて。
むしろ病んじゃうのは圧倒的に被害者。いじめられっことかいじめっことかなんかソフトな言い方はたくさんありますけど加害者と被害者ですよ。
加害者は別に歪んでないんですよ。世間的に肯定されるのは、なんだかんだ言ってあっち側の人たちじゃないかな。
だってね、偶然なの全部。いじめが蔓延るのは悲しいかな必然としても、加害者と被害者の境目ってほんと曖昧。
男子事情はちょっと分からないけど、女子なんて立場逆転は一日あれば済みます。
容姿が整ってて目立つ子と仲が良かったとか、からかわれる原因を持っていたとか、全部たまたま。
誰が決めたわけでもないの。自分で選んだわけでもないの。
偶然自分がその歳でそういう人間になっていて、偶然そのクラスや職場に入って、色々な要因が重なって発症した暴力の被害者になっただけ。
悪いとか悪くないとかの話じゃないんですよ最早。
「いじめられる方にも原因はある」とかドヤ顔して言ってる場合じゃないって。原因と責任は違うって。
で、集団にしこたま迫害された人間がどうなるかっていうと、人間が怖くなります。自分自身も含めて。
心因的な病気になったり引き篭もる反応のが正常だと思う。健全かどうかはさておきね。
自殺もね。見えないし、将来。自分以外の人間は全部自分を笑ってる貶めてる蔑んでるとか思うし。
身体ばっか大きくなって、親は信頼できないけど大事だから負担はかけたくないし、てゆーかもう起きるの無理、みたいな。
夜になって目を閉じるたびこのまま目覚めなかったらいーのになって。
自殺は後処理があるから嫌だな、存在そのもの消してくれないかな、とか。
そこで屋上とか昇っちゃったらもうね。首吊り縄とかふざけて作ったはずなのに、あれって。
一瞬じゃね?痛いのは。今までの方がよっぽど痛かったよなって。思っちゃったらたぶんもうだめ。
周りに相談があったら、とか学校側の対応は、とかそんな話じゃないんだよ。
「そうなるしかなかった」の。死んでみようかな、って考えちゃった瞬間から。
自殺だの自死だのこれまたソフトな名称出ちゃってますけど、いってみれば殺人ですからねアレ。
殺人者だよ殺人者。憎しみだけで呼吸するの。もう酸素なんて届いてないから。
今回の本題は、この憎しみが自分ではなく加害者に向けられた場合。
ようやっと話題になってきましたけど、報道番組観るたびいつも不思議だったのね。
加害者が被害者になる可能性もあるんですよって教えないのかなって。
憎しみとか恨みがあるわけですよ、人を殺すほどの。被害者がターゲットを偶然自分に選んだだけの話。
考えないの?
例えば小学校で熾烈な虐めにあったとする。どんどんエスカレートしていって、中学に上がるころには不登校。
高校通信行ってみたはいいけどモチベーション全然上がらないから勉強できないしそもそもコミュニケーションってなに?
親の定年なんてあっという間で、もしかしたら揃って事故死とか病気あって多額の医療費、も可能性はある。
で、なんやかんや一人ぼっち。食費なんてとっくに尽きたし光熱費もろくに払えないから寒い暗闇で包まる。
なんでこんなことに。どうしてだ。いつからだ。原因はどこだ。誰だ。
失うものは何も無いって気付かれたらそこで終わり。個人情報の溢れかえった現代で加害者のお勤め先なんて簡単に調べられちゃう。
もしかしたら自宅も分かっちゃうかも。加害者になる人は想像力が欠如してるので、そのまま成長してたら付近の写真とかバンバン掲載。
見渡せば母の遺した包丁が。指を切ってみる。血は流れる。
相手の血を見てからでも死ぬのは遅くない。汚い靴を履いて何ヶ月かぶりに外に出る。
極端な例ですけど、こういう話があっても何もおかしくはない。
悲しい事件はなくしたいよね、ひとつでも多くね。