10年近く女性向けで同人活動をしていて同じジャンルのアンソロ企画から声がかかる事も少なくはない。これまで、何冊ものアンソロの執筆依頼を光栄に思い、その度に全身全霊をもって応えてきた。しかし最近はそういった気持ちよりも疑念を抱く事の方が多くなった。
私自身もアンソロジーを何度か主催してきたため、雑な執筆依頼のメールには肩を落とさずに居られない。微々たる経験値だとは思うがこれから執筆依頼のメールを出す方は以下の事を最低限の事と考えて参考にして欲しい。
・pixivメッセージで依頼する。(連絡先がわからないためSNSから打診することについて一言お詫びをいれる)
・twitterで依頼したい案件があるとメールアドレスを尋ねる。(タメ口は勿論駄目!)
執筆者は何故自分を誘ってきたのか、意図が不明瞭であればある程、ただの数合わせなのではないかと不安になり、やる気が削がれていく。
公募型のアンソロジーについては詳しくないので省くが、私の場合はこの人の〇〇がどうしても見たい!アンソロジーに掲載したい!と、いう強い想いから執筆をお願いする。
なぜそう思うに至ったか?相手がこれまで発表してきた作品に感銘を受けているからだ。その想いを素直に丁寧な言葉で書き連ねる。
タイトル(仮題でよい)、本のサイズ、装丁が決まっていれれば装丁なども
(イラスト、漫画の場合は解像度や塗りたしを含めたサイズ、カラーモード、推奨ファイル形式など)
(小説の場合は青空文庫を流したwordのテンプレートを配布する)
(あくまで私生活の合間を縫った執筆である人が大半である。万一の事を考え早めに設定しておく必要がある。)
(完成本の他に原稿料が出せない事へのお詫びと代わりに粗品を渡したいという旨だけ書いておく)
(※1完成本と一緒に1000〜3000円相当の菓子箱等やAmazonギフト券、図書カードなどを渡すことが多い/粗品の内容については勿論メールで触れなくて良い)
(頂戴する原稿の一部を告知の際にこちらでトリミングし使用するお願いと作品の各々の再録時期に着いて明記する。
また、原稿の全体を公開しない形であれば、各々で作品の一部を公開し企画を宣伝することも可能だと書く。サンプルを告知するまで個別な宣伝を避けたい場合はその旨も)
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(漫画と小説の場合は後日また期限を設定し頁数、左右の始まりを自己申告して頂く形にする)
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主催はその後も様々な用件で執筆者の皆さんと連絡を取り合っていく必要がある。
しかも企画が進めば進むほど、締め切りが近くなりイベントも近くなり、入稿データの準備や個人誌の原稿、イベント参加の準備で、主催は尋常でないほど忙しくなる。
しかしそれを理由に、執筆者達に適当な連絡を取っていいというわけではない。
企画が無事に終えるまで、主催は執筆者からの信頼を失わないようにを日頃から心がけておくべきである。
例えば…
などである。
アンソロジーならば個人誌よりもハードルが低いと勘違いされることが多いのか、twitterなどのSNSで流れに任せてアンソロ企画を強行してしまう若者をよく見かける。特にこれは同人初心者であることが多く、目も当てられない事態だと感じた。
ある程度同人活動を経験している者であればある程、原稿を執筆する事の精神的肉体的負担を理解しているし、人の原稿を頂戴する事が決して軽い事では無いと想像する事は容易いはずだ。
同人活動は「好き」の気持ちで本を作ることが殆どであるが、アンソロジーの場合はそういった熱意の他に様々なスキルが必要になってくる。
原稿にかける時間は人それぞれであるが、どんなに好きな作品やカップリングの企画であろうとも自分の原稿や私生活に宛てがうはずの時間を割いて執筆する事に変わりはない。そんな中だからこそ、同人経験が豊かで原稿の扱いに慣れており、自分の原稿を期待して待っていてくれて、その作品やカップリングが好きな方達が喜んでくれるような一冊を作りたい、そういった熱意がしっかり伝わってくる主催に原稿を提出したいと考えるのは当然ではないだろうか?
アンソロ主催とはボーッとしていれば執筆者の原稿が勝手に集まってくる役得仕事ではなく、執筆者達に最大限の敬意と気配りをしながら、企画をまとめあげなければならないパワフルな仕事である事を念頭に置いて欲しい。
※ここに書いたことは私がこれまで経験してきた連絡手順であるので、一意見として参考にしてください。気配りの仕方は人それぞれなので、主催さんは自分で考えて執筆者さんへの配慮をお願い致します。
※2何故か去年の記事が今年になって拡散されていたので書き忘れていた部分を少し足しました。依頼文が不安な方は信頼出来るお友達などにメール文を一度チェックしてもらうのもアリです。素敵な企画を成功する足がかりとなれば幸いです。(追記2015.09.08)
完全に門外漢の意見だが、同人は仕事じゃなく趣味ベースであることに最大の意義があると思って見ている。 だから、若者が慣れ慣れしいノリでテキトー&カジュアルに絡んでくるケ...