はてなキーワード: アーリークロスとは
最近、Jリーグで女性主審や線審の起用が増えている。今のところ主審は1名、線審は2名のようだが、「女性活用」を謳っている昨今の日本の政治的ニーズに応えるように、今後も女性審判は増えていくだろう。
そして、女性審判が増えるにしたがってJリーグのサッカーも変わることを余儀なくされる。
男性審判と比べてどうしても女性審判はスピードが劣る。また「女性は車の運転がヘタ」と言われていることと同じように、フィールド内の空間俯瞰能力も男性より劣る。
そのため、今の川崎フロンターレや横浜F・マリノスなどが進めているような「パスを回して崩していく」パスサッカーは裁くことが出来ない。
ボール回しを繰り返されるとついていけず、パスコースを塞ぐシーンが頻発してしまうからだ。
5月3日、NHKBS1で横浜FC対アルビレックス新潟の試合が中継されており、女性審判が主審を担当していたのでそれを見たが、パスサッカー志向の新潟が見事にこの罠にはまっていた。自陣からのビルドアップの流れの中で女性審判がパスコースを塞ぐように加わってしまっていたシーンは二桁を数える。「ここで1人余っている右サイド前の選手に出せれば決定的チャンスになる」ようなシーンでも見事にパスコースを塞いでいた。
男性審判ならパスコースに入らないように頻繁に動き直しを行っている(ボールホルダーとそれ以外の選手の間に決して入らないように動く)が、女性審判にこれを求めるのは酷だ。
女性審判にそのような負荷をかけることが無いよう、ボールを持ったらすぐに相手陣内に放り込むか、いったんサイドに開いてゆっくりと持ち上がり、溜めを作ってからゴール前に高くふんわりとしたクロス(センタリング)を行うほうが良い。これならパスコースに女性審判が入り込んでしまうという問題を回避できる。
その試合では、新潟の対戦相手の横浜FCは本来のパスサッカー志向を捨ててこの戦術に変え、それが功を奏して今季初勝利を得ることが出来た。横浜FCの決勝点は浅い位置からのアーリークロスにボランチの選手がふらふらと飛び込んだものだった。女性審判の試合における理想的な点の取り方だ。
また新潟はほとんど決定機が作れず、唯一あった試合終了前の決定機はパス回しではなくGKからのロングボールをヘディングで2回競り勝ってFWにつないだという、パスサッカーとは対極の「縦ポン」戦術によってもたらされたものだった。
女性審判はスタミナにも不安を抱える。そのため、ずっと試合を止めない、アクチュアルプレーイングタイム(ATP)が長い試合をして審判のスタミナを削るよりは、頻繁に試合を止めて審判のスタミナを確保しながら試合を進める方が良い。
例えば4月29日の横浜F・マリノス対名古屋グランパス戦。これも例の女性審判が主審を担当し、線審2人も女性という「史上初」の試みだったが、とにかく試合が良く止まった。
オフサイドディレイもアドバンテージもほとんどとらず、オフサイドと判断したらチャンスシーンでもすぐ試合を止め、ファウルがあったらアドバンテージがあろうがなかろうがすぐ試合を止めた。
その結果、同試合のATPはわずか50分20秒と、横浜FM、名古屋それぞれで今季最短の数値となった。特に横浜FMはATPを伸ばすためにスローインやコーナーキックを素早く始めるチームでもあり、飲水タイムがある夏季の試合ではなく春先の試合でATP50分というのはなかなか衝撃的な数値である。
だが、女性審判が担当すると言うことは、このような「良く止まる試合」を甘受しないといけない。ファウルやボールデッドは休息のタイミングなのだ。それと選手同士の小競り合いも歓迎する。その分審判が休めるからだ。
日本人サッカー選手は「後半20分まではよく動くがその後足が止まってしまう」という世界的に確立された評価があり、それを打破するために日本サッカー全体として「JリーグにおいてATPを伸ばす」という取り組みがここ5年くらい重点的に行われてきたが、女性活用のためにはこの取り組みを止めなければならない。
ここまで書いてきたが、日本のサッカー界で女性を活用するためには、サッカーの時間軸を昔のものに戻す必要がある。「縦ポンか単純なクロス攻撃」「選手がすぐに倒れて頻繁に試合が止まる」というのはJリーグの黎明期によく見られたシーンであるが、その頃にまで戦術を戻す必要がある。
現場のサッカー選手達には相当なストレスがかかるし、現に女性審判起用試合では試合終盤に選手同士が長時間小競り合いをしたり乱闘騒ぎを起こすシーンが毎回繰り返されているが、それも女性活用のためには致し方ない犠牲である。
女性活用はサッカー界に限らず日本社会全体に課せられた使命である。女性を現場に合わせるのではなく、現場を女性に合わせる。サッカー界の外では当たり前に行われていることだ。例えば競馬では、女性騎手に平場戦で斤量2kg減(見習い騎手は最大4kg減)というハンデを与えて女性騎手の進出を計っている。
Jリーグと日本サッカー協会も、そのような「現場を女性に合わせる」取組で日本社会に貢献しようとしているのだ。みんなも応援しよう。
頭の中がアレな事で有名な我らがサッカー協会会長様から、先日このような提案がなされた。
すでに地方協会訪問の際に、「10-15歳の育成世代でバックパスをさせてはいけない」と地方協会幹部たちへ指導方針の通達を始めている犬飼会長。ドイツのような“ルール化”まで視野に入れる。育成世代の試合でバックパスを出した場合は警告を出したり、プレーをその場で止めるなどの特別規則が導入される可能性まである。
http://www.sanspo.com/soccer/news/081108/scg0811080504000-n2.htm
なにをもって『バックパス』と見なすのか定かでないが、仮に記事後段にあるようにラグビーの逆、「後方へのパス一切禁止」という事であるのならば、これはもはや別の競技である。
よって、このルールの元で行われる競技をア式蹴球ならぬ犬式蹴球と定義し、そこでの戦術を考察したい。
犬式蹴球においては、縦方向のパスコースが切られるのは鉄板である。さらに横パスのインターセプトも常に狙われる。そこがアタッキングゾーンならばドリブル突破を狙うべきではあるが、そうではない低い位置ならばどうか。横方向へドリブルしつつ縦を空け、前方へのパスの相手を探るのが正解となるだろう。守備者の圧力を受ける為、実質は斜め後方へのドリブルとなる。
この、「進行方向に対して斜め後方を見ながらのドリブル」というのは基礎練習に組み込むべき基本動作と言っていい。
マイナス方向へのクロスが入れられない為、コーナー付近やゴールライン近くは完全なデッドゾーンとなる。えぐればえぐるほどパスコースがなくなってしまうのだ。
サイドでボールを受けた選手は、早いタイミングでアーリークロスを入れるか、中へドリブルで切り込んでいくしかない。
上記デッドゾーンに追い込まれない為に必要となるのがこの「逆ウェーブ」だ。
本来のサッカーにおける「ウェーブ」とは、ボールホルダーの後方内側にいる選手が、ボールホルダーの後ろを通り外へ回り込んでいく動きを言う。これによってサイドの数的有利とマークのずれを生じさせる戦術である。しかしながら、犬式蹴球においてはむしろデッドゾーンへ誘い込まれる危険性が増すため有効とは言いがたい。
有効なのは全く逆の動き。ボールホルダーの前方外側にいる選手が後ろから内側へ回り込んでいく。この動きで横パスを受ければ前を向いてボールを持てる可能性が増える。
トップの選手へのパスはスルーパスでなくてはならない。マークに付かれている状態で足元へ入れてしまうと次の手がなくなる。『落とす』ことが出来ないのだから。(よって、3人目の選手が飛び出すという動きも無意味である。)トップの選手はむりやり振り向き突破を狙う他ない状態となり、これはかなり困難を伴う。
それでは、犬式蹴球においてポストプレイヤー・ターゲットマンが不要であるか、というとそうでもない。相手最終ラインの選手は自分の後方へボールを落とされる事を嫌う。キーパーに返せないのだから、後ろ向きでボールを追う形となればタッチかコーナーに逃げるしかない。よってフィードボールは無理にでも跳ね返さざるを得ず、そのセカンドボールを狙う戦術が有効となるだろう。深い位置からボールを繋ぎ組み立てていくのはあまりにリスクが大きいというのもある。極論すれば、相手センターバックにわざとボールを渡し、そこを奪いに行くほうが効率的なくらいだ。
深い位置でスローインを得た場合、近くの選手に入れてしまうと手詰まりとなる。よって、直接フィニッシュが狙える位置まで投げ入れられる選手が、チームに最低1人は必要。
上記した通り、ゴールキーパーとの間にボールを落とされるのは避けたい。また、ワンタッチで入れ替わられるのを防ぐ為にも、ある程度距離を取っておく事が必要だろう。最終ラインの選手は無理にインターセプトを狙わず、いったん楔を受けさせ、その後詰めて振り向かせない形が有効か。
犬式蹴球の守備は基本的に縦方向のパスを警戒する形となるが、サイドだけは例外となる。ある程度の深さからは縦へ縦へ繋がせ(あるいはドリブルさせ)、デッドゾーンへ追い込むべし。
ドリブルが大きくなった相手に対し、ボールと相手の間に体を入れる。これは決して良い奪い方とはいえない。プレッシャーがかかった状態で後ろ向きにボールを持つ事となり、手詰まりとなる。
これはむしろ守備というより攻撃か。上記のように最終ラインの選手が後ろ向きでボールを持たされた場合、バックパスができないのだから、ゴールキーパーはエリアを大きく離れて(少なくとも横並びの高さまで)ヘルプに向かう必要がある。
犬式蹴球は放り込みやパワープレイ、力任せのドリブルをベースとした大味な競技となる事が予想される。また、その特殊性により、場合によってはサッカーと正反対の戦術的セオリーを持つ事となる。
よって、犬式蹴球の習熟は、少なくとも「サッカーの強化」には不適であると考える。ゴールキーパーの足元の技術に関してのみ効果があるかもしれない。
まあ、彼が言ってるのは「後方へのパス一切禁止」という事ではないのだろうさ。「前へ仕掛けるべき状況で仕掛けなかった選手にペナルティを」って事なんでしょうよ。でもね、そんなのを『ルール』として明文化できると思う?主審が一定の基準でジャッジできると思う?若年層指導者は『消極的プレー』に対して今まで全く指導をしてこなかったと思ってる?
彼が言ってる他の寝言、秋春制だとか『最強チーム』だとか含め、彼は自分が銀の弾丸を撃てると思い込んでるんだろうな。自分の一言で状況が劇的に改善される、と。他の奴らは何もしてこなかったし何も考えてない、と。