「この人が活動を辞める時に死のう」とこっそり心に決めていた人があっさり活動を終えた。
Vtuberとして3年の生涯、その当時自分が出会ってから1年にも満たなかった。
わけもなく声や顔を思い浮かべては心臓がぎゅっとしたり涙ぐんだりを繰り返した活動終了までの日々。
喪服っぽい格好もしたし、職場の先輩に若干気を遣わせたりもした。その折はすみませんでした。
気分的には、親しい友人が自殺するのを呆然と眺めさせられているといった感じで、ただ辛くて、最後の方の動画はまだほとんど見れていない。
死のうと思っていたのは、単純に、彼の死になぞらえたらそれだけで「人生に意味があったと言える」と思ったからだ。
当時はこれが最後の恋なんだろうとも思っていた。好きな人とともに死ねる人生、いいじゃないか。
希死念慮と破滅願望を拗らせ続けている自分にとって、彼の持っているシナリオは、最も都合のいい「死ぬ理由」だった。結果まだこうして生きてるんだけど。
もっとこう……5年、8年、くらい?架空の人物として現実に侵食していてくれるものだと思っていたから、こちらの死ぬ準備が整わなかった。
架空の人物相手にマジになって恥ずかしいという気持ちを側に置いて、泣いた。
賞味期限付きの人間なんか好きにならないとかねてから心に決めていたのに、見事に掌で転がされて、別れの非情さに泣かされた。
人間不信を拗らせる結果になったし、それ以来箱とは距離を置いている。
それはそれとして、彼は元来他人の心をざわつかせる作品が好きなんだろうというのを分かっていたのにも関わらず、そのビジュアルと声にどうしようもなく惹かれてしまったし、なんだっけ、書きたかったこと忘れちゃった。
お別れ会で女の子をいっぱい泣かせていたから、たぶんそういうことなんだと思う。
それから半年後、まだあの日の痛みを引きずったまま過労で心身をやられているときに、別のYoutuber経由でコラボがあると知らされた。
当然別名義でのコラボであり、自分の知っている彼ではないと知っていて避けていたが、以前一度味わったあの心地よい空気が忘れられなかった。
推し(ガチ恋ではない)×元推しのコラボだ、しかもゲームの雑談配信。
超楽しかった。あの日の空気のまま、無限にあるのかと思うほど広大なニッチな知識の海を浴びて、元気が出た。
声だけ聴いていられたのも大きかった。人間のビジュアルが苦手で、この手の界隈に興味がないし、声優もそんなに好きじゃない自分にとって、とてもいい形式だった。
キャラクターの繋いだものはキャラクターだけのものじゃない、そうやって言い聞かせて、変わってしまうものをどうにか受け入れようとしていた自分が、救われた気がした。
終わってみると、全くの別人として「今この人を知りました!」という顏をしてサブスクライブしてみてもいいんじゃないかと思った。
フォロワーになんて思われるかな、自分だったら裏切り者!ってブロックしちゃうだろうな。
以前、死んだVとその魂を一緒に描いてる人が居てびっくりしてブロックしちゃったもん。「ガワなんてどうでもいい」ってキャラクターが軽視されているみたいで、不愉快だったから。今はさすがにそこまで思わないけど。
それでもやっぱり人間は苦手で、この声を架空の人物の声として聞いていられたらどんなに良かっただろうかと心の底から思う。
まーじで声がいい。話も最高に興味に刺さる。ごめんな、人間が嫌いで。
結局なにも解決はせず、心にもやもやを抱えたまま生きることになった。
それでも元推しの声が好き。
余談:
仕事はめちゃ残業多くて(みなし30時間(時給1,000円)、先月は40時間超えた)、給料安い(新卒で支給18万)ので年内に辞めることにした。
好きな人が生まれ変わった追いかけてもいいんだぞ 魂は変わらんのだから いいとこに転職できるといいな 幸運祈ってる
ありがとう……キャラクター相手に失恋した話とか誰にもできないから、ありがとう。
anond:20230104141129 書いた増田だけど これたぶん同じ人だな……違ってたらアレだが
元記事教えてくれてありがとう。 やっぱり、違うんだよね。 声のトーンも顔も友達も苦手なことも性格も。 こうして、ちゃんと演じてくれていたことを改めて知れて良かったと思って...
anond:20230104181057の人です。変なところに返信しちゃった。ごめんね。