2019-03-18

告白されたのに、本当に好きな人に気がついたと2日で振られた話

「まず始めに伝えなきゃいけないことがある。君とは付き合えない」

そう言われて、怒りと失望に襲われたのは昨日の話。

迎えに行くから17時に待ち合わせし、相手の家へとお邪魔する。時間時間だし、どうするのかなぁと思って話をしていたら、冒頭の言葉が私に浴びせられた。「僕には好きな人がいる」という追撃を食らう。考えるより先にカバンコートを持ち、「分かった。帰る。もう会うことはない」と言って部屋を出た。

私と彼(以後A)の付き合いは古い。

10年友人として付き合ってきた。お互いの高校へ行ったり、受験を乗り越えたり、私の恋人相談をしたり、お互いの就活終わりを祝ったりした。とにかく、気を許せるし、私の会社愚痴も、彼氏愚痴もAには話せた。

10年の付き合いの中で、全く恋心がなかったと言えば嘘になる。明確に好きだという気持ちを抱いた時期も10代の頃はあった。でも、向こうにその気はないのが分かっていたし、約束を破ったりと恋心が消えていくようなイベントが多く発生したこともあって、次第にその感情は消えた。

それが変わってきたのは昨年の初秋。バーで飲んでいたら、私自身言ったことを忘れていた会社愚痴を覚えていてくれて、心配してくれた。それが、とっても嬉しかった。私は記憶力が良い方なので、大抵相手が忘れていることが多く、逆のパターンを味わったのは久しぶりだった。その時、淡く好きな気持ちが生まれた。

淡いものだったし、人としての好意なのか、異性としての好意なのか、分からなかった。けど、悪い気持ちではなかった。

そのバー以降、半年に数回だった飲みが月一の頻度に変わっていった。身体が触れ合うことも多くなった。今までとは異なる雰囲気に、私はAも同じように、淡く気持ちを抱いているのではないか勘違いしてしまった。

そんな状態で迎えたのが、地元居酒屋での飲みだった。仕事の都合で戻ってくることになったAの歓迎として飲みに行くことになった。ラストオーダーが早く来たので、Aの家で飲み直すことになった。

最初はよかった。動画を見たり、音楽を聞いたりしながらお酒を飲んだ。12時を過ぎた頃からおかしくなった。突然、Aが私にもたれるようになった。そのまま私の右手を握る。恋人繋ぎだ。本気なのか、本気じゃないのか考えあぐねているとAが言った。「キスしたい」と。

「付き合ってない人とキスはしないよ」と返すもキスしたいと言い続け、果てには私の首に顔を埋め口づけし始めた。繰り返し「付き合ってない人とはキスしない」と言うとAはぽつりぽつりと話し始めた。「言葉じゃなくて行動でしか示せない」「自分自分が嫌いだ」「このことは忘れない」などを小さな声でつぶやいた。

「私、考え古いから付き合ってない人とはキスしないよ?」と言うと「それは分かってる」と返ってきたので、「どうしてキスしたいの」とさらに聞くと「たぶん、好きだから」と返ってきた。「でも付き合ってない人とはキスしないよ」と改めて言うとようやく「付き合ってほしい」とAは発言した。私が「いいよ」というと、どちらからともなくキスが始まった。

何度も深い口づけを繰り返しながら、抱き締めたり、頭を撫でたりAはしてきた。途中、身体関係を持ちたいと何度か言われたものの、初日に酔ったままはよくないと思い、全て断った。

時間も更け、3時。流石に帰ることにした。2日後の午前にまた会うことを約束し、私の家の近くの通りまで二人歩いて帰った。

その日の朝、今日は予定が入っているかと連絡がきた。元々外出の予定が入っていたので断ると、明日仕事用事があるから17時に待ち合わせでいいかと聞かれた。集合場所は別れた通りで、迎えに行くと書かれていた。私は了承の旨を返信した。

カップルとしての雰囲気がないのは10年の付き合いだからかと思っていたが、その疑問は正しかった。ここで冒頭の流れに戻る。

勢いに身を任せ、外に出た私はLINEで最低と送った。ごめんと返ってきた。私とこうなったことで、ようやく自分気持ちに気づいたそうだ。笑えるね。

本当は前日に言おうと思っていたけれど、(私が)外出だったので、あの場での発言になった。直接言うのが筋だろうと思った。なんてAは言ってきたが、それなら迎えに行くだなんて表現はやめるべきだ。夜ご飯どうするの?と当日LINEで聞いたときに、とりあえず家に直行でと返したのもやめるべきだ。最初から話があると言えばいいのに、夜ご飯は無しで少し話そうと言えばよかったのに。不安にさせたくないからと事前に匂わせなかったらしいが、精神的ショックが強い方を選ぶとは、Aはなかなかに酷い男だ。

一通り責めると、Aは「Twitterをやめる」と言った。本人にとっては重い決断のようだが、結局のところ全てのアカウントを消さずに、推しツイッタラーフォローしているアカウントだけは残していた。私が浅い眠りを繰り返す間、楽しそうにつぶやいていた。自分から酒を断つこともしないようだ。

ここまで書いてやはり思うのは、結局のところ私がいけないのだ。私が甘かった。甘かった故に友人をこうして失った。そもそも家で飲み直さなければよかったのだ。膨大にある選択肢の中から、過った選択をしてしまった自分がいけないのだ。

この10年に対する気持ち勝手に私がAも同じぐらいあるだろうと思ったのもいけないのだ。向こうにとってはたまたま続いた10年の関係だったのだ。傷ついたのは身勝手にも同じ気持ちでいるだろうと私が驕ったからだ。

お酒を飲んだ人の話を信じることだけはもうないだろう。

きっとよくある話なのだろうが、私の身に起きるとは思わなかった。10年の思い出への弔いとしてネットの海に漂わすことにする。チーン

  • 好きな人がいて、その人とはどうにもならないんだなって諦めたくて少し興味のある人にいくけど、やっぱりこの人じゃないってなることはある。 うん、男が悪いね。

  • こんなのタダノ方便だろ 女はナチュラルに詐欺師だから空気のようにうそをつく

  • 10年の友人関係を一方的に大事に思っていたのは確かに「あなた」。それが恋愛かもと思い込んでしまったのも「あなた」。でも、それはそれとして。 10年の友人関係をゴミ箱に捨てたの...

  • Aひどすぎやろ 元気出しな

  • 可哀そう ちゃんと断ったのはえらい本当に偉かったと思う

  • こういう「セックスしちゃったら損」みたいな考えは嫌いだ。

記事への反応(ブックマークコメント)

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