ちょっと前、パズルゲーなのか音ゲーなのか、なんかよくわからないゲームの動画がツイッターのTLに流れてきた人は多いのではないか。
それが『Re:ステージ! プリズムステップ』のゲーム画面だ。公式略称はリステとかリステップとか。
Re:ステージ!ってメディアミックスコンテンツがあって、そこからアプリに派生した、のかな?
いかんせん私も件の動画を見て興味をもった人間なので、このコンテンツがどれだけバケモノなのかは追えていない。
まあ、CD出したり声優ライブやったりしたコンテンツが、スマホ音ゲーにも進出したってのが今の時系列なんだと思う。多分。
とまあ軽い気持ちでアプリをインストールしたんですが、すごかった。
上から降ってくるノートを叩くゲームは散々やりましたが、ここまでライブ感、ことライブを作り上げる感覚を味わえるゲームは今までなかった。
ゲームの根幹に音ゲーを採用している理由がはっきりわかるゲームは初めてなのでは。
本当にすごい。
――これだけじゃ何も伝わらないと思うのでゲームの解説を少し。
この音ゲーのノーツは2種類。タップするやつとタップしないやつ。判定ラインは7レーンあり、そこに3種類の色が振られる。
そして、降ってくるノーツの色に判定レーンの色を合わせて、タップするノーツはタップする、タップしないノーツは合わせるだけ合わせて放置する。
色が合っていればパーフェクト。タップがズレていたり、タップしないノーツを遅いタイミングで色合わせするとグレートとかに判定が落ちていく。
タップを忘れたり、色を間違ったりすればミス。ダメージを受ける。
色を瞬時に判断して合わせるというパズル要素の強い音ゲーだ。公式が「思考型リズムアクション」と銘打つほど思考とアクション要素が大きい。
これだけ聞くとパズドラみたいなパズルを解きながら2分間で800ノーツ捌くみたいな理不尽ゴリラゲーを想像してしまうかもしれないが、実際はパズル前は密度が緩くなるし、そもそものパズルが1レーン隣と位置を入れ替える程度なので、「1小節以内に7箇所全部入れ替えなさい」みたいなことはない。
タップノーツも決して密度が濃いわけではなく、既存の音ゲーをある程度やっている人なら量を見切れないということは無いはずだ。
なので、「斬新な発想に基づく、簡単ではないが無理ゲーでもない」ってのが、このゲームの評価になる、と思う。
この音ゲーに包含されたパズル要素が、リステップを既存アイドル音ゲーとは別の境地に導いている。
この色替えパズルは、アイドルライブのフォーメーションチェンジと同義なのだ。
アイドル音ゲーで判定ラインに編成した女の子が並んでいるのは、そういうユニットを組んだからだ。
それはスコアのためだったり、オリジナルユニットのためだったり、艦隊組んだり推しをMVに出すためだったり理由は人それぞれだが、判定ラインには自分で選んだ女の子達の顔が並んでいる。
「推しの顔面殴りたくない」という声もたまに見かけるくらいだが、判定ラインが女の子なのは「そういうもの」としてアイドル音ゲーの常識になっていた。
センターの子が端に移ることもあれば、端の子がセンターに入ることもある。
もちろん曲によってそのパフォーマンスは異なる。
サビにセンターからステージの端の方に移動する曲はスタンド席へのファンサとして最高だし(Secret DreamのHardとか)、
同時押しの直前にフォーメーションを変える曲は、そのペアで会場をアオっているのではと錯覚すら覚える(君に贈るAngel YellのHardとか)。
デレステやミリシタのようにMVはないが、だからこそ譜面から演出を好きに妄想することが出来る。
判定ラインに意味を見出したこのゲームは、「アイドルがライブを成功させる」ゲームの別解を示すことに成功した。
プレイヤーであるあなたは、バミリを見てフォーメーションを変化させるようアイドルに指示を出す。
曲に合わせて、譜面の演出に合わせてステージを作り上げていく。
多分、「ライブ再現の発想としては面白い。けどゲームとしては……」で止まっている人も多いと思うが、是非一度体感してほしい。
面白そう アイドルゲーもいろんな切り取り方があるよねぇ