2016-02-04

覚せい剤を全て合法化したポルトガルの話

ポルトガルは2000年当時、100人に一人がヘロイン中毒という状態でした。その他薬物も含めれば町を歩いていれば必ず薬物使用者に出くわすというかなりぶっとんだ状態だった。

2000年以前のポルトガル現在日本と同じように薬物使用厳罰とし使うことは恥であると周知させ排除しようとした。が、まったくうまくいかなかった。そしてこのままでは国力が低下する一方だとあらゆる専門家などを国の会議に呼び対策を練りましたがそのどれもがうまくいかなかった。

そしてポルトガルが出した結論マリファナから覚醒剤まで全て合法化するというものでした。覚醒剤を取り締まる警察部署解体依存症治療施設も建て壊してそのかわりに薬物対策として使っていた予算を全て依存症患者社会復帰させるために使うという日本人の薬物に関する価値観で見ればかなり異常な政策をたてました。

ただでさえ薬物が異常に蔓延しているのにありとあらゆるドラッグ合法化して自由使用できるとなれば破滅的な結果になる、と僕達は予想します。

けれど実際には薬物中毒者は激減しました。具体的には50%も減りました。ついでにHIVも減りました。

まり覚醒剤に限らず全ての依存症と呼ばれるものは「何へ」依存しているかよりも「何から依存したのか、そして解決策として「何へ」ということを考えることのほうが重要だということです。

今回の清原さんの件は非常にわかやすい例です。彼は野球で勝ち得た人気を男気というキャラクターだけで補填しようと試みたが駄目で奥様にも愛想をつかされた。なにもかも失くしてしまった「寂しさから覚醒剤依存した。

オリに閉じ込めて厳罰を科すことはよりいっそうの寂しさを与えることでしかない。さら覚醒剤使用者はそれだけで社会復帰は難しくなる。そしてよりいっそうの寂しさを抱えるようになりまた覚醒剤に手を出すという悪循環生まれる。から覚醒剤使用逮捕された人の再犯率ものすごく高くなる。

からポルトガルは全てを合法化し薬物使用は恥だという後ろ暗さも排除して寂しさや喪失感を埋めるために社会復帰して安全健全な繋がりをもう一度つくることによって依存症をなくそうと考えて政策施行した。そして実際にそれは成功している。

そもそもが僕達は生まれた時から薬物使用者危険だという認識を持っているがよくよく考えてみれば薬物使用者危険性について具体的なことを挙げろといわれても何も出てこない。せいぜい危険ドラッグ路上に突っ込むニュースのことを思い返すぐらいだ。ようは酔っ払い運転と同じなのだがそれが薬物の危険性に直結するかと言えば酒と同じぐらいの危険しか見出せないだろう。もちろん脳細胞の変化という決定的なデメリットがあるので断じて使ってはいけないものなのは間違いないがつかっている人が他人迷惑をかけることはほとんどないように思う。

実際に僕は海外マリファナを決めている友人を見たことがあるがただよく笑うようになっていただけだった。性格がとつぜん変質してサイコキラーになるようなことはないし殴りかかってくるようなこともない。ただ彼が彼を「彼の意志ではなく」傷つけているだけだった。

この二日間、ネット界隈全体で清原さんへの罵倒をこれでもかというほど見てきました。覚醒剤使用で落ちるところまで落ちたかなどなど。

けれど薬物使用という犯罪犯罪の中でも特殊形態を持っていて加害者でもあると同時に被害者にもなる点でとんでもない不幸なことだと思う。けれどその不幸がまた覚醒剤を使うことになる。だから世間清原犯罪者であると扱うことは彼の不幸を増大させることになってしまう。

逮捕されダルクのような薬物使用者更正施設に入るのかわからないが薬物使用者を「正常」な人間に戻そうという試みは間違っている。それはすでにポルトガル証明してくれた。歴史に学ぼう。

薬物を禁止することに意味はないとは言わない。危険ものには違いない。


しかし薬物依存症を救うのは禁薬ではない。なくした繋がりをもう一度再構築することであり新しい繋がりを見つけることだ。

依存症の反対は正常ではなく繋がりなのだから

  • やっぱり日本人は異常だな。糞民族さっさと集団自殺しろ。

  • 解雇規制すら緩和できないアホで間抜けな日本民族には不可能な政策ですわ

  • これTEDかなんかで見たな。 えーっと、「合法化」は間違い。依然として非合法であることは変わらず、薬物の所持が見つかれば没収されるし場合によっては罰金も課される。医者などは...

    • 痴漢だって依存症なんじゃないの?って思う事はある。 過失以外で、本人が普通の状態でなされる犯罪って少ないんじゃないのかなぁ?と。 ただ、そんな事受け入れられないと思うけ...

      • 依存することこそが罪。 社会に対する罪。

        • だから「薬物依存は犯罪では無い。病気である」が真なら、「痴漢は犯罪では無い、病気である」も真だろうと。どっちも罪なら、どっちも罪で仕方がないし。 ただ、酒に関しては何か...

          • 「薬物依存は犯罪では無い。病気である」が真なら、「痴漢は犯罪では無い、病気である」も真だろうと 違うだろ。 それが成り立つには、(少なくとも大半の)痴漢常習者が痴漢依存...

            • 「痴漢には気の毒な依存症の人と罰すべき快楽的な犯罪者がいるけど、違法薬物接種者には気の毒な依存症の人しかいないものとしよう。」ってのは、単なる社会的な問題解決の方便で...

              • 「思う」「思わない」じゃなくて、まずもって「それは事実なのか」という話なんだけど。事実であることが判明すれば、治療の対象に加えるというのはアリだと思うよ。 痴漢は被害者...

                • 横だけど、窃触障害で検索すると良いかと

                  • いや、だからそういう病気(障害)があるってのは知ってるよ。 で、痴漢の大半がその病気(障害)であることが実証されているんですか?これは詰問ではなくて単純な疑問だよ。 もと...

                    • 痴漢常習者は窃触障害では?これはそういう定義だし 痴漢のうちどれぐらいが常習者なのかは知らない あと、犯罪かどうかでいうと犯罪だから元のそれは成り立たないと思う

          • 痴漢は被害者がいるから「犯罪でもあるし病気でもある」くらいになって欲しい

          • 犯罪は犯罪だけど、刑罰では治らない、治療が必要、みたいな話はいろいろあるよね

          • いや、だからそういう病気(障害)があるってのは知ってるよ。 で、痴漢の大半がその病気(障害)であることが実証されているんですか?これは詰問ではなくて単純な疑問だよ。 も...

  • 覚せい剤の元になるのを発見しヒロポン作ったのは日本人だし戦時中はヒロポンが日本で常用され厚生省が軍部に大量のヒロポンが貯蓄されてたのに敗戦でヒロポンが開放されあっとい...

  • >薬物使用者を「正常」な人間に戻そうという試みは間違っている。それはすでにポルトガルが証明してくれた。歴史に学ぼう。 http://recoverybrands.com/drug-treatment-trends/ これによると、日本...

  • ビートたけし「昔の芸人は覚せい剤が合法化だった頃から居たので楽屋に覚せい剤が山積みされてたりすごかった、けど中毒になった芸人の末路が悲惨だから勧められてもやらなかった...

  • 正直法律なんていらないよね

  • 正論だな 銃が合法のアメリカでも乱射テロは完全規制の日本と同程度の頻度しか無い

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