「あれ?母さん?おかしいな、さっきまで一緒にいたのは俺の彼女だったような・・・ ・・・あ、そうか、これ夢だ。」
『明晰夢』とは、夢の中で、これは夢だと気づくことです。
夢の中で、空を飛び、どこまでも走り続け、もう会えなくなってしまった大切な人に会うことができます。
多くの『明晰夢』は朝に見るので、朝、誰にも邪魔されないで、自分のペースで起きられる方は、参考になるかもしれません。
なお、あらかじめ断っておきますが、セックスはできません。理由は後述します。
さらに、このスキルも再現確率が低いです。私の場合10夜に1回くらいです。
それでも良いという方は、続きをお読みください。
毎朝起きた時に、かならずその日見た夢をメモするようにします。
このために、ノートとペンを用意し、枕元においておきましょう。
ペンは引っかかりが少なく、乾きにくく、滑らかに書けるものがいいでしょう。私はジェットストリームを愛用しています。
『明晰夢』は多くの場合、明け方、目が覚める直前、眠りと覚醒の間にいるときに見れることが多いです。
もちろんそうもいかない方々も多いでしょうが、定刻就寝を厳密に習慣づければ、覚醒時刻をコントロールすることは不可能ではありません。
頑張ってみてださい。
これは実は、なぜ効くのか明らかになっていないのですが、
ある種のブルーチーズを寝る前に少量食べることで、『明晰夢』への突入確率を飛躍的に高めることが可能です。
インターネットの情報によると、スティルトンと呼ばれるチーズが効果が高いそうですが、
私の経験では”臭いチーズ”なら、だいたい同じように効果があるようです。
自分の手をじっと見つめて、開いたり閉じたりしてみてください。その感覚を忘れないようにしてください。
これは夢の中で”これは夢だ”と気づくために、有効な手段です。
夢の中で自然に、この動作を行えるように、あらかじめ訓練しておきましょう。
ふと気づいた時に、何気なくできるように習慣づけてください。
準備は出来ましたか?
と言っても、おそらく一度では『明晰夢』は見られません。あなたは繰り返し何度も試してみることになります。
夢の中での「意識」の状態は
「主人公」>「映画を見ている観客」>「泡のように浮いてきたり消えたりする色々な雑念」> (ブラックアウト)
の順になっていて、それぞれの段階を行ったり来たりします。
雑念がイメージとしてまとまって、ストーリーのある映画のようになるタイミングに注意してください。
そこで訓練していた「手を見て、開いたり閉じたりする」ができると、あなたは自分の「意識」を夢の中で取り戻すことができます。
「やった!『明晰夢』入れた!」
舞い上がって、初恋の女の子を探しまわってしまいたくなります。
でもちょっと待って。落ち着いてください。
夢の中で”現実的でないこと”を行うと、リアリティは消失してしまいます。
主人公の資格は剥奪され、映画は意味のない映像の束に戻ってしまいます。
もし気づいた時にあなたが、ビルの中にいたなら、窓から飛び降りてはいけません。
窓から周りを見渡すくらいにしておきましょう。
夢の中の体験はすべて、現実世界であなたが体験したことを元に、構成されています。
空をとぶ体験は、ブランコを高く漕いだ時のイメージを元にしています。
水に潜り、息苦しさと冷たさを感じることができます。それをしたことがあるからです。
雪の中にダイブして、氷の粒が砕ける音を間近に聞くことができるのは、それをしたことがあるからです。
誰かを抱きしめた時に感じる温もりは、幼い時にお母さんに大切に抱きしめられたからです。
あなたの体験は頭の深くにプールされていて、「無意識」下で鮮やかにリアルに、呼び起こすことができます。
『明晰夢』をリアルにするために、現実世界で経験を積んでください。
そして、あなたが”現実にできたかもしれないこと”を夢の中でやってみましょう。
初恋のあの人ととりとめのない話をしたり、嫌な上司に面と向かって文句を言ったり、ビルからビルに飛び移ったり、走ったり、笑ったり、、、
ノーリスクでやりたい放題、楽しみましょう。
(ただし、夢の中でセックスしようとしてはいけません。夢の中で興奮すると、すぐに目が醒めてしまうからです)
夢の中で、同じことを繰り返したり、じっと同じ場所に居続けると、夢は意味のない映像の束に戻り、あなたは『明晰夢』からはじき出されてしまいます。
これはおそらく、脳が、新しくない・面白くない情報を”不要”とみなして注意対象から除外するためです。
脳に見えているものだけが、「無意識」下でリアルさを生みだしていきます。
夢の中では常に動きまわり、色んな物を観るようにしましょう。
(脱線しますが、夢の中で鏡を見ると死ぬ、という都市伝説があります。
しかしそれはデマです。私は過去に一度だけ、夢の中で鏡を見たことがありますが、今もこうして生きています。ただし鏡には自分の姿は映っていませんでした)
ふたたび、「自分の手を見て、開いたり閉じたりする」動作を試みてください。
それでもダメなら、地面を拳でガンガン叩いてみましょう。うまく戻れる場合があります。
『明晰夢』の成否にかかわらず、すぐにノートに夢の内容を書き留めてください。
文章として意味を成す必要はありません、誤字など気にせず、思い出したままに書きなぐってください。
一度に取れるノートの量は日に日に増えていくでしょう。
一度に取るノートの量が多くなるほど、夢は鮮明になり、『明晰夢』に近づいていきます。
はじめは”彼女と一緒に道を歩いていたら、母になった。”
くらいしか思い出せませんが、
慣れるとA4いちページを簡単に埋め尽くせるようになります。
夜を重ね、ノートが集まってきたら、それらを読み直して、共通のモチーフが出てきていないかをチェックしましょう。
共通のモチーフを気に留めておくことで、夢の中で自覚しやすくなる効果があります。
十分に『明晰夢』に慣れると、夢の中で文字を読むことができるようになります。(慣れないうちは文字はグチャグチャになって見えます。看板に”巨頭オ”って書かれてたり)
ただし、夢の中での時間は現実世界の時間と変わりませんので、夢の中で勉強する、というのは無理です。
以上です。