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2017-12-20

ハラスメント告発した

長らく非正規で働いてきたが、紹介予定派遣を経て、カフェレストラン運営するチェーンの本社マーケティング職で就職した。

ソーシャルメディア戦略の一環として、マーケティング担当が各ブランドtwitter運営担当になった。

自分カフェチェーンの公式アカウント担当することになり、季節のおすすめメニューなどをつぶやいていた。


上司は部内で運営しているtwitterアカウントのすべてに目を通していて、指示というか、個人的な好みを押し付けたような細かい注文が多く、若干、マイクロマネジメント気味だったように思う。

昨年の秋のメニューとして、牡蠣アヒージョを紹介したとき、これにはパンが付いてくることを知らせたくて、

牡蠣アヒージョバケット)おすすめです!

と書いて、金曜日の午後にツイートした。

そしたら土曜日休日)の午後に上司から携帯電話がかかってきて、すごい剣幕で、家に来いといってきた。

外出中だったので、戻るまでに時間がかかるというと、いくら時間がかかってもいいから、来いと言われた。

結局、夜になってから上司の部屋に訪問することになったのだが、中に招じ入れられて、正座させられて、iPadを見せられた。

そこには、自分担当しているアカウントが表示されていた。

「なんなんこのバケットって?」

上司に詰め寄られて、それはフランスパンのことだと説明すると、

「それはバゲットだ。バゲットは「細い棒(baguette)」の意味フランス語だが、お前の書き方だと、アヒージョがbucket、つまりバケツに入ったサイズで出てくると誤解されるだろうが、どうしてくれるんだ」などと、激昂された。

すぐに自分スマホを使って文言を訂正したが、上司は腹の虫がおさまらないらしく、服を脱げといってきた。

彼は冷蔵庫からストロングゼロの缶を出してきて、「飲ませろ」といった。

コップに注ごうとしたら、手首をつかまれて、全裸になった自分の腹にストロングゼロをかけられた。

牡蠣アヒージョ海産物から海産物落とし前をつけろ、わかめ酒だ」などといって、下腹部ストロングゼロごと執拗に舐められた。

その後はどうしていたか、あまり記憶がなくて、気がつくと高熱を出して自分の部屋で倒れていた。


苦労して得た職を失うのがこわくて、その後も出社したが、上司の姿が視界に入ると、身体が固まって、脂汗が出て、気分が悪くなって、トイレに行って吐いたりした。

それなりの規模の企業だったので、コンプライアンス委員会があり、通報した。

だが、委員会の回答はけんもほろろだった。

その上司のやりかたには、いささか行き過ぎたところもあったかもしれないが、フードビジネスにたずさわっているものがバゲットをバケットを混同することは言語道断であり、上司対応必要指導の枠を逸脱するものではないということだった。

上司が飛ばされるどころか、自分マーケティング職を離れて、ファイリングの整理をする部署に変わったので、そのまま流れで退社した。

以来、正社員仕事はみつからず、現在に至っている。パニック症候群を発症したらしく、毎日定時に電車に乗って出勤することができなくなり、できる仕事が限られるようになった。

当然、収入も限られ、日払いバイトが終わると、松屋の持ち帰り牛丼コタツで食べながら、スマホテザリングYouTubeからアニメを見て、ストロングゼロを飲むことが人生の唯一の楽しみになっている。

こうした生活があとどれくらい続くのか、状況が改善するのか、見当もつかない。

将来が不安に感じられることもあるが、ストロングゼロアルコール成分がすぐに脳にまわって、最近はあまり物事を深く考えることができなくなっている。

ただ、バゲットをバケットと呼ぶことは、ハラスメントに勝る大罪らしいということはおぼろげに考えながら、混濁した意識が完全に消えるのを待っている。

2017-12-10

ストロングゼロを常飲する人生に転落した経緯

40代男。地方国立大学卒。就職氷河期就活に失敗し、第二新卒地元食品業者就職

30代半ば過ぎまで手取り20万以下(サービス残業込)で課長になる。

いわゆる第三セクター運営するベーカリーレストランに立ち上げから関わることになる。

入札に参加して案件を取って、メニュー開発から始めて、パン類を一括納入することになった。

先方の役員県庁OBで、いわゆる天下り人間だった。

こいつはフードビジネスのことは何も知らないのに、気位だけは高く、マイクロマネジメントばかりして、扱いにくかったが、継続的収入になるこの案件を落とすわけにはいかなかった。

メニュー開発会議の時にも、まったく見当違いのことを言い、無理な価格提示してきて、困らされてばかりだった。

そんななか、フランスパンを焼く業務オーブンの選定をしていた。

先方の担当者は、フランスパンのためにオーブンを買う費用を出し渋った。

自分自分なりに熱弁をふるって説得しようとした。クロワッサン等を焼く普通オーブンは、コンベクションオーブンといって、フランスパンバケットを焼くには使えない。バケットを焼くには専用のオーブンがどうしても必要なのだ、これだと、バケットが一度に大量に焼けるので便利だ。

相手はきょとんとしていた。自分説明がわかりにくかったのかと思った。

だが、おっさんは、「ふっ」と自分を鼻で笑い、あざけるような顔をした。

バケットじゃなくて、バゲットじゃないかね」

相手が何を言っているのか、わからなかった。

おっさんは続けた。

バケットだと、bucketでバケツになってしまう。バゲットはbaguetteという細い棒を指すフランス語だ。きみは食品業界でずっと働いているのに、そんなことも知らないのか」

その後のことはよく覚えていない。シャツの脇にへんな汗が湧いて、粘っこく不快だったことだけをおぼえている。

オーブンは結局納入できず、フランスパン抜きで開店することになった。

ベーカリーレストランはぱっとせず、2年ほどで撤退した。

自分会社に居づらくなって退職した。

その後、正社員の職を探しても、条件が合わず派遣を続けて今に至る。

収入正社員時代の半分以下になった。

この先どれくらいこういう生活が続くのかわからない。

結局、結婚して家庭を持つことはかなわなかった。

仕事の後にマックスバリューに寄って、値下げになったお惣菜ストロングゼロのロング缶を買い、YouTubeを見ながら寝るまでの時間を過ごすことだけが人生の楽しみになっている。

80年代歌謡曲を聴きながらストロングゼロを飲んでいると、だんだんすべてがどうでもよくなってきて、そのまま倒れるように、炬燵で寝入ることも多い。

うつつに、ときどき考えることもある。

あのときバケットとバゲットを間違えなければ、自分人生は、もっとのものになっていたのだろうかと。

変わっていたかもしれないし、変わっていなかったかもしれない。

すべて、ストロングゼロが脳の神経細胞破壊しているときに見せる幻覚にすぎないのかもしれない。

 
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