休日の午前中に俺がリビングの掃除をしているとき、妻がリビングのソファに寝転がってスマホをいじっていたので、何の気なしに画面を覗くとTwitterでつぶやきを投稿しているところだった。
「夫が朝からこれ見よがしに掃除中。正直、掃除のクオリティ微妙なので点数稼ぎにはなってない。また部屋の隅っこにホコリ残ってるよ・・・」
共働きの我が家では、掃除は全て俺の担当で妻は担当外だが、だからといってこんな言い方があるものか。と、瞬間的に頭が血が上った。
怒鳴ってやろうかと思ったが、それと同時に他にどんなツイートをしているのか気になった。
どうせ怒るなら全ての陰口を見てから言ってやろうと思ったので、瞬間的にアカウント名を記憶し、さっさと掃除を終わらせた。
そそくさと自室に籠って、さっき覚えたアカウント名で検索すると妻のアカウントはすぐに見つかった。
どうやら素性を明かさない範囲で日常の愚痴を綴るだけのアカウントだったようで、フォロワーもまちまちで知り合いはいなさそうなものだった。
早速過去のツイートを見てみると、会社の愚痴が2割、社会への愚痴が1割、そして俺への愚痴が7割だった。
俺への愚痴は、さっきみたいな家事のクオリティに対するものから、日頃の振る舞い、プレゼントのセンスが悪いなど多岐に渡るもので、1年以上ツイートを積み重ねているようだった。
ツイート内容はあくまでも妻主観のものなので幾つか反論や弁解の余地があるものもあったが、9割方は俺が100%悪いと思えるものだった。
なので、怒っていた気持ちもツイートを遡るうちに萎えてしまい、むしろ俺はなんてダメな夫だったんだろうと悲しさが増してきてしまった。
その時、妻が俺の部屋をノックしながら「お昼どうする~?」と聞いてきた。料理は妻の担当だ。
俺は悲しい気持ちでいっぱいで食事どころではなかったので反射的に「なんでもいいよ」と素っ気なく返事した。
その瞬間、妻のツイートの一つが頭をよぎった。
「今日も夫に晩御飯は何が良いと聞くと、なんでもいいよ、と返ってきた。"なんでもいい"は一番困る、といつも言っているのにどうして直してくれないんだろう。馬鹿なのかな?」
俺はハッとして、慌ててドアを開けて「だけど、もし作れるならチャーハンが良い!」と小学生のようなリクエストを付け加えた。とっさの料理でチャーハンが浮かぶとは俺もまだまだガキだなと思った。
妻は俺の慌てぶりに一瞬驚いていたが、少し笑いながら「おっけ~。あ、キムチ余ってるからキムチチャーハンでもいい?」と返してきた。なんだか上機嫌だ。
一緒にキムチチャーハン食べているときもなんだか上機嫌だった。
キムチチャーハンを食べ終わると、晩御飯は何が良いかと妻が聞いてきた。
昼飯の直後に晩飯の話かよ、とも思ったが妻の上機嫌を損ないたくないし、今度は大人の味覚を見せつけてやろうと思いビーフシチューをリクエストした。
妻は「シチューの素はルーでいいよね?おっけ~。どうせならバゲット買いに行くか」と上機嫌を維持しているようだった。
そして俺は洗い物、妻はバゲット買いに近所のパン屋に買い物に出かけた。
20分後、俺は洗い物を終えてソファでくつろいでいると妻が帰ってきた。
ふと気が付くと、ちょっと不機嫌になっている気がする。なんだ?なぜなんだ?
俺はトイレに行くフリをしてスマホで妻のツイートを確認してみた。
「珍しく料理のリクエストをしてくれたので嬉しかったが、また今日も皿洗いのあとシンク回りがびちょびちょのままになってる。いつも誰が拭いてると思ってるのか。落差でいつもよりガッカリくる。」
・・・俺はなんてダメなやつなんだ。トイレから出てふと部屋の隅をみると、妻が愚痴っていたはずのホコリがない。
さっき掃除したときはむかついた気持ちがあったので俺はあてつけのように隅っこのホコリは放置したままだった。
そうか、これも妻が掃除してくれていたのか。それに俺はいつも気が付いていなかっただけだ。
それからというもの、俺は妻のアカウントをこっそりチェックしては妻のダメ出しを反省し、行動を改めるようにした。
すると明らかに妻は上機嫌でいることが増え、夫婦仲は付き合い始めの頃よりもラブラブになっている。俺も幸せだ。
そして、いつの間にか妻の愚痴ツイートも減っていき、いまや会社の愚痴が6割、社会への愚痴が3割、俺への愚痴が1割となった。
今日は妻は会社の飲み会と言っていたので、増田と妻のツイートでも読みながら一人晩酌を楽しもうと思う。
「今日は彼とのデート。夫には会社の飲み会といつものように嘘をついたが、疑っている素振りは一切なし。まじでチョロいwww」
ツイッターに書いた方がいいんじゃね
1行目から創作臭がプンプンするのでもっといかにも増田って感じで書いたほうがいいんじゃないだろうか。
彼とデートみたいな事書くアカウントだったら鍵付きだろ
釣りレベルが低い
書き方が下手
オチがわざとらし過ぎる
カクヨムでやれ
つまんね