2022-07-15

ここ2~3年サウナに行くのが週末の楽しみになった。

サウナスーパー銭湯は昔から好きだ

けれど疲れた時や大きな風呂に入りたいなという気分の時に、近所のスーパー銭湯に行く程度だった。

ある日、サウナレビューサイトというもの見つけた。

そのサイトでは都内サウナランキング付けされている。

生活圏内地名をそのサイト検索ボックス入力しては、訪問するのが毎週末の習慣になった。

錦糸町という街には評判のいいサウナが2軒ある

1軒は都内で最も温度の高いサウナを持ち、1時間1000円で入れるサウナ

もう1軒は3時間2000円かかるが、プールのように大きく冷たい水風呂のあるサウナ

2軒ともサウナ巡りを始めてから比較的初めのころに行った。

両店ともサウナとは店によって個性があって人気のお店には理由があるのだと、サウナ初心者を感動させてくれた。

しか錦糸町とは千葉県民の自分にとって遠く、年に何度かは行くが訪問レギュラーにはなれなかった。

最近錦糸町に用があって訪れる機会があった。

所要を終えると、時刻は17時頃になっていた。

夏のはじめ頃だったので周りはまだ明るく、家に帰るには何となく早い気がした。

せっかく錦糸町まで来たのだからとどこかサウナに立ち寄ろうと

プールのような大きな水風呂のあるサウナに行った。

理由最近改築をして、以前は2つしかなかったサウナ室が、

新しくもう一つできたという情報レビューサイトで読んでいたからだ。

受付に行くと以前何度か訪問した時のおじさんと同じ人がいた。

受付のおじさんに目を合わせずに最も安いコースを注文する。

料金を支払い、ロッカーのカギを受け取ると、1階奥の更衣室で指定された番号のロッカー荷物を押し込み、

館内着に着替え2階の浴室に向かった。

浴室は改装したとの評判だったが以前と景色は変わらないように見えた。

だが奥のサウナに向かって歩くと垢すりのコーナーだった場所サウナが設置されていた。

早速そのサウナに入る。

サウナの中には先客がいて神経質そうなおじさんが一人で大汗をかいていた

私はおじさんと反対側に座ることにした。

サウナは高温で湿度がないタイプで、体力を奪いそうな熱の中でFMラジオが小さな音で流れている。

湿度のないカラカラ系のサウナだと汗が出ずらい私は、しっかり汗を出せるか不安になった。

私のサウナルーティン12サウナに入り水風呂に体が冷え切るまでつかり、浴室のベンチなりなんなりに座り休憩をする。

経験的にこの12分間で汗が出れば出るほど水風呂気持ちよくなる。

カラカラ系のサウナだと、相性が悪いと体がきつくなるばかりで、汗が少ししか出ないことがあるのだ。

そうすると不思議もので水風呂での気持ちよさは半減し冷え切るまで冷水温度に耐えられなくなる。

そうなると休憩の時間気持ちよさも半減してしまう。

そんな不安を覚えながら、サウナで流れているFMラジオに耳を傾けていると、滝のように汗が出てきた。

ほう、ここはどういう具合かわからないが、かなりの発汗を誘発するタイプなのだな、カラカラ系にしては珍しいな

そんなことを考えていると、おじさんがもう耐えられないという表情を浮かべサウナから出て行った。

そして入れ替わりにサウナハットをかぶった青年が一人で入ってきた。

青年は私の反対側の正面に座った。

痩せ型の優しそうな顔つきの男だった。

なんとなくだが深夜ラジオとか好きそうだな思った。

そんなことを考えているうちに滝のように出ている汗は勢いを増し、我慢限界に近付いているような気がした。

サウナ内の掛け時計に目を移すとまだ6分しかたっていない。

まだ半分なのか、そんな絶望感を感じた時だった。

「このサウナすごいですね」

私はそう正面座る男に話しかけた。

しかけたのは自分なのに自分自身でこの行動にびっくりした。

偶然居合わせ相手世間話をしたがる人種というものがいる。

そんな人間を羨ましいと思うが自分が話しかけられると、

知らない人としゃべるということが億劫になってぞんざいにその会話に返答してしま

私の経験上きっと青年はめんどくさそうに思うだろう、そして場を取り繕うような返答をしてくるのだろう。

しかしたら返答すらしない、そんな残酷なことを平気でするかもしれない。

優しそうな顔つきの男というのは、優しいのは自分の周りに対してで「他人」に対しては平気で残酷なことをするのだ。

そんなことを考えていると青年こちらを向きにやりと笑うと

「いやここは本当にすごいですね」

そう私にむけて嬉しそうに言った。

そしてさら

「ここよく来るんですか?」

と聞いてきた。

そこからしばらく青年と会話をした。

サウナのこと、錦糸町という街についてのこと

彼はサウナが好きでよく一人でサウナ巡りをしているようだ。

私は自分のことを棚に上げて友達のいなさそうなやつだなと思った。

それからサウナを出ると青年と水風呂でも、2周目のサウナでも同じになった。

けれどサウナを出た後青年に話しかけるのは気恥ずかしく、できるだけ遠くに座った。

サウナルーティンを何度か繰り返した後、

サウナに満足した私は風呂上りに、かき氷を食べようと食堂に行くとまた青年がいた

青年ビールを飲みながら何か定食を食べているようだった。

せっかくだからしかけてビールでも同伴すればいいじゃないか

そんなことが頭をよぎったがすぐにそれはとても無粋だと思いなおした。

注文したかき氷は予想よりも大きく、シロップがたくさんかかっていた。

そして食べるのに大変難儀した。

青年の遠くでかき氷を食べ終え食堂を出て、サウナをチェックアウトする

錦糸町繁華街はとても猥雑だ

派手なネオンで装飾した看板中華屋さんの間に挟まるようにチェーンの居酒屋が軒を連ねている

そのビルの地下でガールズバー性的マッサージをしてくれるお店がうごめいている。

そんな街を眺めながら駅まであるくのはとても楽しい

呼び込みキャッチをよけながら、空を見上げるとあたりはもう暗くなり始めていた。

  • ( ˘•ω•˘ ).。o(黙浴でお願いします!黙浴でお願いします!黙浴でお願いします!)

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