数々の悪行、身勝手な動機、結果あらゆる所に集約される彼女への憎しみ。それら全てがとても悲しい。
だがかつてあれだけ衝突や惨劇を乗り越え互いを大切に想う仲間達の一人であるはずの沙都子は梨花以外は見えていても見ていない事が何よりも悲しかった。
ただこのひぐらし業卒の沙都子はどうも自分の沙都子像と乖離し過ぎている、業の郷壊し編から既に違和感はあったけど卒で暗躍している様を見る度に「(誰だ?)」とずっと頭に?マークが浮かんでいた。
それは劇中でもちゃっかり描写されてはいるのだがぶっちゃけ「(解ってやってるとか質が悪いしだったら最初からそんな事やるなよ制作陣)」としか言えません。
私が業卒を楽しめない最大の原因がこれ。正直勉強しろとかどうでもいい、こっちはこの子が誰なのかが気になるんだ。
んでこの業条さんを考えている内にある事に気が付いた、この構造って所謂『成り代わり型の転生モノ』のそれに近い感じがあるのでは?と。
たまに漫画の転生モノを試し読みしては「(『誰々に転生した俺/私は~』ってその俺/私はまず誰なんだ!)」と読む度にモヤモヤしていたアレと同じ現象がこっちでも起きていたのだ。
個人的で物凄い偏見な見解で申し訳ないですが、成り代わり型の転生モノって何処の誰ともわからない奴がいくら悪逆無道でもその元になったキャラ像を否定しているのがとても苦手です。
で劇中の他人物は「あいつ変わったな~」程度で基本は良いこととしてスルーされるのでたまには文字通り変わってしまった事に気付いた他キャラが元の人格の行方について考えて欲しいなとは思うのですがそれは最早転生モノに要求される要素じゃないのでそこはまぁよいでしょう。
ただ悲しいかなこれ、元のキャラ像を視聴者が把握しちゃってんのよ。
転生モノだと概ねが劇中劇の作品なので気にはならないのですが今回の場合『ひぐらしのなく頃に』という作品の『北条沙都子』というキャラが現実に存在している結果、何処の誰かもわからない奴に北条沙都子が乗っ取られた悲しみは深いし人によっては
「誰だよお前!元の人格は何処へやったんだよ!」ってなってしまうって訳です。少なくとも私がそれ
こんな転生モノ超見たかったけどいざ体感するとクソオブクソですわ!
ついでに成り代わり型の転生モノだとヴィランが善良化されるのに対しこちらは仲間ポジがヴィラン化してるのでそこも胸糞ポイントですね。
後ついでにエウアさんに関して。
エウアさんはエウアさんでうみねこを知らない人からするとぽっと出も同然、知っていたとしても劇中では業条さんにキッカケを与える程度で自分はだらっと見てるだけ。
当人は「あ~面白れwww」って毎度愉しそうだけどこちらとしては動きが無さすぎてすぐ飽きたよ。
あ、ちなみに残りのメイン各梨花は14話のキレっぷりは酷いし「(な~にOPEDで聖人面してんじゃダラズ)」って思うけど上二人程のモヤモヤは感じてません。後神楽しの羽入は邪魔。
上記二つの見解を踏まえた上で考えたら結局のところ『ひぐらし業卒』って成り代わりの別キャラが無双してぽっと出のキャラが嘲笑ってるだけ、残りの人達はフレーバー程度。
ぶっちゃけこれひぐらしとか抜きにしてもあんま面白くないんじゃないですか?
これだけならまだしも、かつての名作『ひぐらしのなく頃に』を利用した上であらゆる展開を踏みにじられているのでファンは原作レイプに嘆くしエアプはエアプで今作がノイズになって後に原作見てもスッキリしなさそうだしそもそもこんなの見て原作見ようとは思わないだろうから視聴者層は誰が得してんだ?!MAD製作勢か?
そんな訳で私の中で『ひぐらし業卒』は存在を忘却して封殺させた方が良いタイプの作品だと思いました。
長々な上に乱文で申し訳ございません。
最終回どんな展開でブーイングが言えるか楽しみです!