こう言うと「税金で飯食ってる!」と思われるんでしょうか。
まあ実際滞納者様にそう言って怒鳴られました。
あと「パソコンで遊んでるだけ」って貴重なご意見もいただきました。
僕の所属ではパソコン業務が多いのは事実ですけど、紙で◯年保管しろって書類が多いんですけどね。そんなこと興味ないか。
僕の愚痴は置いておいて。
ほとんどの方が納期限にきちんと納めてくれてるって、僕は知ってます。
ありがとうございます。そういう、きっと僕とは一生縁のないような方のために毎日仕事をしています。ありがとう。
でもね、僕が今年度差し押さえた額が××××万っていうのを見て(僕の年収の何倍ですかね…)、そんなときに「税金で飯食ってるくせに!」って滞納者様に言われてね。
みんな納期限に納めてくれたら、僕なんて公務員でなくなったっていいのに…と思ってしまった次第です。
例えば「払うの忘れてた!」とかは仕方ないと思うんです。
そうすると督促状っていうのが出て(法的に出さなきゃいけないんです)、それで急いで払ってもらったら、いいことではないけど、これを僕は「悪」とは思いません。
ただ相談してもらえないと僕らは事情が把握できないので、電話なりしてもらえると助かります。
でも世の中には「払えるのに払わない」っていう滞納者様が多いんです。
払えるのに払わない、だから僕らは財産を差し押さえなきゃいけない。
以前某新聞が「差押できる」って表現を使っていたんですが、正しくは「差押しなければならない」です。
法律で決まってるんです。僕らは督促状発布から一定期間経ったら、差押する義務があるんです。
だから内心はやりたくなくてもやります。やりました。そして「なにも言わずに金とりやがって、お前はヤクザか!」と今日も怒鳴られました。
僕らの人件費、督促状類の印刷と発送に伴う費用、職場の光熱費、細かなところでいけば書類のコピー代とかもそうですね。
督促状類も2,3ならともかく、毎年何百何千と出るので…郵便代だけで諭吉何人ぶんかな?って感じです。
督促状が半分になるだけでも違うんですよ。
税務職員は減らせるし、浮いた税金は他の福祉関係なんかにまわせるし、もっと国民のみなさまの生活をよくするために使えるんです。
「自分ひとりくらい」と思っている人が実際はひとりじゃないから、僕の差押額が僕の年収の何倍もの額になっているんです。
数年前Twitterで催告書の写真を面白いもののように投稿されているのを見かけました。
それを面白がっている人たちも。
写真に載ってるのは1通かもしれないけど、実際は何百何千、全国で見れば何万と出ているものなのに。
もしそれがたった数万円の滞納だったとしても、僕ら税務職員の人件費は変わらないのに。
延滞金さえ払えばと思っているのかもしれませんが、それは僕らの人件費ひとり分にもなりません。
なんでこんなことを書いているのかというと、こんな実態をひとりでもいいから知ってほしかったんです。
公務員の給料をカットすればいいと言われるかもしれませんが、僕は薄給がさらに安くなるくらいなら転職します。
数を減らすにしたって、児童相談所の人手不足が叫ばれ、僕の職場もギリギリでまわしています。
「安すぎる」という批判も見ました。
僕もそう思います。でも同時に僕も含め国民全員が納期限までにきちんと税金を納めていれば、もっと財源もあったのかなとも思ってしまいます。
長々と書いてしまいましたが。
お願いです、税金は納期限に納めてください。忘れてしまっていたら、早めに連絡と納付をお願いします。難しい状況であれば、早めに管轄へ相談してください。
そして周りに払えるのに払っていない方がいたら、納付を促してほしいです。
納期限に納付してくださっている国民のみなさま、本当にありがとう。
あなたのお陰で国も自治体も存続しているし、公共サービスを提供できます。
読みにくかったでしょうに、ここまで読んでくれてありがとうございました。
きっとこれを読んだ誰かに、また怒鳴られるんだろうなと思いながら。
4月まで伸びたから今日いわれましてもキニシナーイ
おっす先輩