早いもので、もう来週からゴールデンウィークが始まります。すると、ボチボチ五月病に罹る人や早速燃え尽きてしまう人なんかも出てくる頃です。
サボリーマンとしてエッチラオッチラ渡世してきた私ですが、ロクでもないサボリーマン人生で得た教訓があります。それは、「100の力で仕事をするな」という事です。
人間誰しも、常に実力の100%を発揮し続けられるものではありません。瞬間風速で100%あるいは120%くらいの実力を発揮できる事があっても、ずっとその出力を続けていたら自分が潰れます。
特に新入社員の人には、「早く上司や先輩に認められたい」と、無理を重ねて高出力を続けようとする人がいます。
では、何故100の力を出してはいけないのか。
この不景気の日本において、成果主義で給料が上がるなんて事はありません。特に、新人の内なんてのは、ロクに成果が出せる訳でもなし、デキるデキないで給料に差が出てもホントに誤差の範疇です。何年も社会人生活をやっていると分かりますが、日本における「成果主義」なんてのは、結局どれだけ上司の覚えがめでたいかどうかとほぼ同値です。テキパキと仕事をこなす社員よりも、只管上司にゴマを摺っている社員の方が出世するなんてのは、外資系企業においてすらよくある話です。
この言葉は、世のビジネス書にもよく出てくるものですが、現代の日本において本来の意味通りに通用する事はありません。「仕事の報酬は仕事だよ」などと言われても、実際には他人のケツ拭きあるいは火消し役なんてのはよくある話です。勿論、そうした数々のフォローやリカバーをこなす事によって、自分自身がスキルアップしたり、あるいは社内での評判が上がる事はあります。しかし、その結果として自分自身にやってくるものは、得てして先の見えないデスマーチの連続だったりするものです。そして、自分自身に「仕事の報酬は仕事」と言い聞かせてしまう責任感の強い人ほど、火消し役としてドツボにハマっていくのです。そういう火消し役がまともに評価されないというのは、前項で書いた通りです。
当然の事ながら、人間には得手不得手というものがあります。得意な仕事は勿論、苦手な仕事もこなしていかなければならないのは、勤め人の宿命というものです。しかし、「この人は、何が得意で何が苦手なのか?どのくらい仕事がデキるのか?」なんてのは、他人には分かりません。そこで、周囲の人は、その人の成果物を以て仕事の実力を測らざるを得ないのです。ここで、オーバーワークで100の力を出し続けていると、周囲の人は「この人は日常的にこのくらいの仕事がデキるんだ」と評価してしまいます。そして、上司としては「もっと実力を出させたい」と120の仕事を要求するようになりますし、出力が下がって80くらいしか仕事ができない状態だと「サボっている」と思ってしまいます。「100の仕事ができるなら120の仕事を、120の仕事ができるなら150の仕事を」と周囲の期待は大きくなり、気が付いた時には200や300の力で仕事をしなければならない状態に追い込まれています。勿論、200や300の力で仕事したところで、給料は100の力で仕事した時と変わりません。
常に100の力で仕事をしている人が潰れていくのは、別にブラック企業に限った話ではなく、実にホワイトな職場でも普通に発生し得る事です。何故なら、上司にしてみれば「100の力で仕事している部下を高く評価している」という認識しかなく、120や150の力を求めるのも「100の力がある部下への期待」だからです。「ボクはキミの事を高く評価しているんだよ」「キミはやればデキるんだから」というのは、単に部下を搾取しようとしているのではなく、純粋に部下への信頼や期待でしかないという本来的な意味での確信犯だったりします。
私は、社会人生活の最初の5年間を、IT土方としてブラック企業で過ごしてきました。36人いた同期は、苛烈な労働環境で1人、また1人と減っていき、1年もした頃には半分の18人に減っていました。そんな中で、私から見ても超人的なパフォーマンスで仕事をこなしていた同期がいましたが、プロジェクトとして赤字だからという理由で彼も私もボーナスゼロ・昇給ゼロという仕打ちでした。そうした評価に心が折れたのか、2年目以降はデキる同期から順に会社を去って行きました。
一方、「どんなに仕事をこなしても報酬は上がらない」という事を身体で覚えた私は、2年目以降徹底的に出力を絞って仕事するようになりました。必要最低限の仕事しかこなさず、80の力でできる仕事を「キツいキツい」と言いながら60の力でこなしていました。この結果、私には60の力で処理できる仕事しか来なくなりましたが、果たして給料は私よりも遙かに仕事をこなしている同期と殆ど同じでした。常に出力を抑える事により、5年間精神を病む事もなくブラック企業で生き残る事ができました。最終的にその企業を退職したのも、単にウマい転職先が見付かったからというだけの話です。
という事で、新入社員の皆さん、普段は60くらいの力で仕事するようにしましょう。それで上司や先輩に「やる気を見せろ」と言われたら、80くらいの力で仕事をすればいいんです。周囲には、あなたの出した80の力が「80の力」なのか「100の力」なのかは分かりません。分かるのは、「普段よりも頑張っている」という事だけです。
本当に100の力を出すのなんて、人生に2回か3回もあれば十分です。
新入社員の頃こういう風に考えてたけど面倒だからやめた 徒歩10分の距離を速度落として20分で歩こうとするのはかえって面倒だと感じるようなもん それに仕事ってこなすほど慣れてき...
おまえの100って実際は80くらいしか出てなさそう
徒歩が100ってことは走れないおじいちゃんかな? 定年退職後もお仕事ご苦労様です^^
だから解雇規制はevilなんだよなあ・・・
早く働けよ
100の力で仕事をするな(特に新人は) http://anond.hatelabo.jp/20150423212604 これを読み違えると、スキルもやる気もないリストラ対象の中年になるので注意。 まず、体力で仕事をしちゃだめ。...
頼りにされると嬉しいものだと言い切るのは危険。俺みたいにちょっとウザがる人もいるかもしれないよ。 あとハードモードは楽しいけど無理ゲーは楽しくない。
http://anond.hatelabo.jp/20150423212604 こういう否定先行の教え方をする先輩が前いた。あの時も思ったし、今もやっぱり思うけど、この人は間違ってると思う。 「愚者は経験に学び、賢者は歴...
100の力で仕事をするな(特に新人は) http://anond.hatelabo.jp/20150423212604 ・デキる社員もデキない社員も給料は同じ ・仕事の報酬は仕事 →50の力で仕事して、50の時間残業した方が得
社会人になってから10年以上過ぎた今、大体毎日60から80の力で仕事をしている。 給料も相応。同世代よりはだいぶ低いが、まあその程度しか仕事していないし、 書いてある通り、100やっ...
今、増田で数字を謳い文句に仕事の熟し方を指南したエントリーが人気だ。 しかし、これには賛否両論だ。 元増田はあえてこの書き方をして第二第三の批判やオマージュを誘いたいと思...
http://anond.hatelabo.jp/20150423212604 100じゃだめだよ。120やらないと。 そうしないと自分のポテンシャルがあがっていかない。 筋肉だってそうでしょ? いじめるから強くなる。 超回復する...
あーわかる。100の仕事すると次自動的に120振っちゃう職場とかだとこういう最適化する人だらけになるんだよね この人は職場に合わせて死なないように戦略を立てた人なんで別に悪くな...