2015-01-16

艦これ2話面白くない理由を考えた

艦これ1話はひどかった。ただ絵面がシュール特に棒立ちが多すぎ)なのが面白かったのでそれはそれで。だが二話は単純につまらない。

初見の印象は、極めて凡庸。それもそうで、どうせ二話は特訓回だろうというのはみんなわかっていたし全体の印象はそこから出るところが全くなかった。逆にみたらテンプレをこなす話として見て、ごく普通のようには見えた。でももう一度見返すと、平均的ですらなくつまらない。

二次設定を入れてくるという点について、とくに足柄のあたりで不満が多くあがってるらしい。その点については、もうこれは「そういうアニメなのだとは思う。それをいうなら、大井だって当初はただの北上さん仲良しキャラしかなかった。公式でもレズを匂わせるような台詞を増やしたのがクッションになっているのか、アニメで「北上に話しかけてくるやつは敵」みたいな、ただうざったいだけのキャラになっていてもなぜか文句があまり出ていない。それってどうなんだろうと思うけど、みんなそういうもんだと思ってるらしい。

それより構成問題があるのではないかと感じた。

なにせ今回の主題は特訓によって、吹雪技術・身体的に成長するところなのは誰がみても明か。ところが特訓が始まるのは後半のBパートからだ。これは遅すぎじゃないだろうか。

そもそも本来ならば、吹雪自分から川内型の三人に特訓を申し込むべきじゃないのか。作中のように、三人からのお誘いという形だと「やる気がないわけではないが、先輩にいわれるからこなしています」というモチベーションに見えてしまう。最も危機感を持つべきは本人であって、周囲は「何もそこまで」とブレーキをかけようとする役割をこなすべき。そうしないと吹雪自身の「頑張り屋」という印象すら曖昧みえる。

それに、特訓自体に対する挫折が全くない。最初川内との特訓で「全然うまくならないね」と言われるくらいで、あとは言われたことを淡々とこなしてるだけのように見える。それでいいのか?

本来ならばここで、どれほど頑張っても上手くならないことにふさぎ込んでしまうような描写必要じゃないだろうか。どうして自分なんかが艦隊に選ばれたのだろうと、訓練の中で苦しむシーンが本当は必要なはずだ。そしてできれば、そのときでこそ赤城との交流を描くべきだ。今の描き方では、吹雪赤城を憧れてる理由は「強いから」というだけのものしかない。赤城も昔は吹雪のように苦しんだけれど、一航戦としての使命感が支えになったんだよみたいな、そういうやりとりをしてこそ、自分と身近な、強さだけじゃない本当の憧れになるんじゃないの。風呂場とメシ場で馴れ合うだけで、はたして「憧れの先輩」としての関係に見えるかぁ?少なくともあれだけじゃ、赤城と仲良くなったようにすら見えない。

ましてや、ただでさえBパートに訓練シーンを詰め込みすぎてるのに、そこにすら那珂無意味茶番をいれてくる。どういうバランスを考えてるのかさっぱりわからないが、那珂アイドルキャラ設定って二話もかけて押さないといけないもんなのか。そもそも那珂のやってることって北上魚雷についておしえてあげてって頼むだけの役割で、実質このパートで無理矢理北上魚雷エキスパートとして紹介するためだけの役になっている。ものすごく無駄だと思う。

そんな状態だから、実質10分もない程度の特訓描写吹雪がある程度まともに動けるようになってるのは嘘くささしかない。

一応こけたり、何発か連装砲を外してるが、「まだ完璧じゃないですよ」という捕捉的なものしかみえない。挙げ句、それを川内神通台詞で説明しだすのが、おそろしくダサい演出だと思う。

こういうのって、「このくらいやったからこそ、吹雪は上達したんだな」とみる側に納得させるためのものじゃないの。なんで台詞で説明しちゃうかな。結局、10分もない程度の薄い特訓描写台詞で無理矢理、吹雪ちゃんはこんなにがんばりましたよって誘導している。出来が悪すぎ。

それもこれも、Aパートキャラクター紹介と、その掛け合いに使ってるからよくない。

そして艦これはおそらく、今後も多数のキャラを絡ませるためにこういう「ただキャラクター紹介をするためだけの無意味パート」を定期的にとっていくんだろう。なにせ加賀や、長門たちすら吹雪たちと直接絡んでるわけではないからまたいちいち絡むだけのやりとりをとらないと、お話の進行ができなくなっていく。

さらに(多分今後からませたいのであろう)金剛型やら五航戦やら大和やら他の駆逐艦連中やらと考え出すと。

多数のキャラと絡ませたいのは、こういうアニメでは必須だろうけど、だったら最初から日常描写主体の話にしてればいいのになぁ。戦闘は棒立ちだらけで動きもシュール日常は無理な原作用語の多用と二次設定、肝心のシリアス部分は圧迫されて詰め込み、これで本当に面白くなるかといわれたら、先は暗い

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん