ここのところ洋服のブランドだのコスメのブランドなどを巡って学級会が勃発しているが、ああいうとき火種になるのが俗に言うマウンティング女子というやつだろうか。
そんなもんはマウンティング女子同士でやればいいものをと思うのだが、アクシーズにしろシャネルのリップバームにしろプチプラコスメにしろオタク女子がターゲットにされるあの風潮はなんだ。
そもそもデパート行くよりイベント行ってコスメより同人誌に金かけて、モテメイクじゃなくてキャラの工作メイクに命燃やす人種にマウンティングしたところで虚しくないんだろうか。そうまでして下を作りたいのかねえと邪推したくなる。
実際のところ何を着てもどんなコスメを使っても可愛いかブスかの二択でしか判断してもらえない世知辛い世の中なんだから、自己満に浸って自分の好きなもの着たり使ったりするのがおそらく楽しい生き方だし、そこに投資するのかしないのかを選択してより自分が楽しめる方面へ金を落とすほうが健全でいいに決まっている。
美容関係が好きな人は青天井精神でどこまでも投資すればいいさ。だけどキャラグッズ買うためにアイシャドウの値段を半分落とすことの何がいけないのかまったくわからない。だってお金は無限じゃないから、身の丈にあった使い方ってもんがあるし稼ぎも生活にかかる割合も人それぞれ。どこを抑えるべきか考えるのも生活力のひとつだと思うんだけどなあ。節約したすぎて食用油でメイク落とすとかはさすがに引いちゃうけど。そりゃ悲しいかな老化などという防ぎようのない事実もあるから、年齢や肌の調子に合わせて基礎化粧品や下地あたりは変えていくべきものではあると思う。でもやっぱりそこにも人ぞれぞれの事情があるんじゃないかと思ってしまうんだよ。先に書いた稼ぎや生活もそうだし、外資コスメは強いから荒れてしまって辿りついた肌に合う化粧品がプチプラだったかもしれないし、そういう背景の想像を怠ってダサい、恥ずかしいと断罪してしまうのは如何なものなんだろう。
ただ、これは想像でしかないけどああいう意見が出るのがわからんでもない、と思う光景を目の当たりにすることがある。
そういうときに思い出すのはオタク界隈でよく言われる「新規は声がでかい」という話。好きになったばかりのころって情熱が無限大かってくらいにあるし、語り尽くさなければ憤死するわってくらい頭の中でいろんなものが渦巻いているからツイッターなりブログなりにそれを吐き出すよね。想いの丈を。
そういうとき古参に「何を今更なことを……」って思われるようなことを得意げに話ちゃってるあのかんじに似ている。
コスメにはまって収集するのは楽しいことだし、特にこれまであまり触れてこなかった人がその楽しさを覚えると語りたくてしょうがないっていうのもわかるけど、詳しい人たちにとっては「今更」っていうような「ジルスチュワートってブランドおすすめだよ☆」ってウィンクつきで言っちゃうようなかんじっつーか。
今回、disられた方のツイートは決してそういうものではなかったことは強調しておきたいけど、上記のような光景はわりと点在しているからそういうものを含めて物申したくなったんではないのかね、真意は知らんけど。
いや、メイクポーチの中身でマウンティング負けるって話だったっけ?
まあそれは確実にあるよね。ないとは言わん。値段の差が歴然だもん。キャンメイクってアイシャドウ780円くらいで買えるけどシャネルは一桁違うからそりゃマウンティングされたら負けるに決まってる。でもそこに意味を見出しているのはマウント取ろうとするほうだけじゃないの。
メイクポーチの中身でマウンティング合戦に勝ちたい人には勝たせておけばいいんじゃない。ただ、メイクポーチの中身が人間の中身だとは思うなよとは言いたい。
ハイブランドのコスメはパッケージも素敵だったり、やっぱり安いものと比べて色のつきとかもちとか違ったり、なによりそれを買ったってことやポーチに入っているってことでテンションがあがることはある。たとえばあれ気になるなーって思ってたブランドのリップ買ったときって嬉しくて早くつけたくてしかたないしうきうきすると思う。ハイブランドには自分の意識を持ち上げてくれる力が備わっていることに異論はない。だけどシャネルやサンローラン持ったからって自分がすごい女になったっていうのは勘違いでしかないんじゃない。ポーチにそれがたんまり入っていたところでいい女ってわけでもないんだよ悲しいけど。わたしはこれが好きだからって気に入っているからって使っているだけでいいのに、それを武器みたいに振りかざすのは頭悪くない?すごいのはシャネルであってお前じゃない、っていう。認めてほしいっていう気持ちもあるのかもなあ。自分にだってそれがないとは言えないし。どこに何に価値を見出すかは人それぞれだから何でもいいけど、だからこそああいう学級会って不毛だよね。
あとなんでもかんでもオタクってだけで貶めるひといるけど、「ホモ尊い」しか言わないアカウントの中の人が死ぬほど美人で症絶美意識高い人かもしれないじゃん。逆も然りでキラキラアカウントの中の人が実は部屋ぐっちゃぐちゃ無駄毛もっさもさとかさ。なんか安直。
なんにせよ自分の場合はハイブランドが似合うようなファッションでもないしふさわしい人間でもないから身の丈大事だよなって自ら言い聞かせてるんだけど、真の意味でふさわしい女性になりたい、目指そうと思うことは捨てたくない面もあるにはある。一生かかっても辿りつけないかもしれないけどな。
ただドラッグストアめぐりはたのしーのよね。それもきっとずっとしちゃんだろうし、ブランドの名だけに左右されず自分に合ったものを値段云々ではなく徹底的に選ぶほうが重要だよなとああいう事態を目の当たりにするたびに思う。
ただあまりにTPOわきまえない系の人は自分も苦手だ。これはTGCの時にもなんやかんやあったけど。
あのシャネルのリップバーム騒動のとき、さすがに身なり整えず行った人がいるなんてネタだろと思うけど、いたとしたら紹介されていた「シャネルはすべての女性たちのためにデザインされた」という社長さんの素敵な言葉とともに「ルージュをまとって挑みなさい」というココ・シャネルのエモーショナルな言葉も並べたい次第。
マウンティング女子は、流行の言葉でいえば「呪い」をかけてるのだろうね。 格安ファッションや格安化粧品で満足する「オタク女子」たちは、マウンティング女子に煽らた結果、「お...