はてなキーワード: 奥山清行とは
いやね、俺は「あなたの意見」に反対だけで、あなた自身には興味がないの。
愛の反対は憎しみではなく無関心、っていうでしょ?
ぶっちゃけいえばどうでもいいの。
ただ、あなたの意見が「正しいもの」として通ると、俺としてはおかしいと思うし、あなたの意見がとおってモロモロがあなたの意見に従って動くとなると困ったことになるから反対してるだけ。
それを「そんなにお前は、俺のことが気に入らないのか」みたいな反応しないでくれる?
なんなの?その「俺の酒が飲めねえのか!」的な謎理論。
誰に勧められても、飲めないものは飲めないの。
あくまで自分の観測範囲の話なのだけれど、どうも日本人には「俺の酒」理論を振り回す人が多いような気がしている。
工業デザイナーの奥山清行さんの本に出てた話なんだが、奥山さんがフェラーリ関係でイタリア人と仕事をしてたとき、イタリア人の真面目さと、職場での議論の激しさに驚いたらしい。
ラテン系の国を旅していると、激しい口喧嘩に出くわすことがあるけど、あんな感じらしい。
そりゃもう、日本人だったらあんな喧嘩したら、そのあと職場の雰囲気がひどくなるんじゃないかというくらい。
ところが、イタリア人は、「議論の時間」が終わって休憩に入ると、派手に喧嘩(みたいな議論)してた同志がしれっとエスプレッソなんぞを飲んで談笑してたりするという。
そういうの、ちょっとうらやましい。
だからね、お前の提案は、俺からみてどう見ても不合理だし、それが採用されてしまうと、どうみても俺の負担が増えるし
いや、負担が増えてもそれに見合う成果がでるならいいが、どう考えても、そう思えないってか、いろいろマイナスに見えるから反対なの。
で、お前の〝意見”に反対なのであって、〝お前の”意見だから反対なわけじゃないの。
それが‟お前以外の誰か”の意見であっても、おんなじ内容なら反対するの。
っていうか、そんなにお前に興味ないの。
‟お前の意見”が俺の仕事に影響するから関心を持たざるを得ないけど、‟お前という人間”それ自体のことなんて、どうでもよかったの。
「愛の反対は憎しみではなく無関心」っていう意味で無関心だったの。
それをなに?
なんか、自分の全存在を否定されたような顔して怒らないでくれる?
対抗してるんだかなんだか、俺の全人格否定みたいなことを、喚かないでくれる?
裏でいろいろ言うのもいい加減にしろよ、俺のところにも届くんだから。
っていうか届くように言ってるんでしょ?
なに? 自分の意見を否定する奴は、全部お前の存在全部を否定する敵なの?
安保法案に反対したから、慶応の小林教授をブサヨ認定するネトウヨみたいな奴なの? お前。
俺はアルコールに弱いから、そろそろちょっと一息入れたくて酒飲みたくないっていってるのに
「俺の酒が飲めないのか?」的な非言語メッセージを全身から醸し出す昭和の遺物オヤジなメンタリティなの?
そんな年齢でもないだろうに。
こういうことが続いていくと、
俺もさすがにお前を「無関心」から「憎しみ」の対象にシフトしなきゃいけなくなるから
それはそれで面倒くさいの。
「無関心」にはエネルギーを費やさなくていいけど、「憎しみ」にはエネルギーがいるの。
分かる?
イタリア人とフェラーリのデザインの仕事をした奥山清行って人が
「イタリア人の凄いところは、会議ではそれぞれが意見を主張して、日本人が引くほど激しく口論してるのに、
時間がくるとスパっと会議やめて仲良くエスプレッソなんぞ飲んでるところ。
日本人はイタリア人を怠け者と思っているけれど、一流のイタリア人は日本人なんかよりよっぽど合理的だし、集中して効率的に仕事している」