はてなキーワード: ファイナルラップとは
J-POPのサビのようにキャッチーかつメロディーがはっきりしていて、なおかつインストらしさもある曲ってあんまりない。
単に歌のない曲というだけならクラシックにジャズに現代音楽、ハウスにチルにダブステップにフューチャーベースとそれこそ無限にあるんだけど、
どうしても技巧的過ぎたり先鋭的だったり退屈だったり、わかる人にはわかる!って感じで自分には楽しみ方がわかりにくい。
無調性や変拍子を追求していたりとかね。それはそれで面白さはあるんだけど、もっとJ-POPを聴くように体を揺らしてメロディーを楽しみたいわけだ。
その意味でゲーム音楽は良い。歌詞が乗っていてもおかしくないくらいはっきりしたメロディー。Aメロ、Bメロ、サビ!とでも言いたげな構成。
それでいて、色々な楽器やエフェクトが登場したりといったインストらしさもある。最高だ。
クラシック音楽とかでよく「このフレーズは小川の流れを表現していて~」とか「戦争に対する強い反骨心が~」とかあるけど解説読まないと何もわからない。
まあわかるときはとても楽しいわけだけど、そういう経験は稀にしか得られない。
ああここは村だ。ここは海だ。ここは空だ。これは戦闘だ。ゲームをやっていなくて音だけ聴いてもそれがわかったりする。
背景が分かるから、どういう音をどういう風に使って、それを表現しているという技術的な部分も伝わってくる。それも面白い。
ゲームは世界を表現する。だからその音楽も当然同じことをする。
様々な地域の民族音楽を取り入れてみたり、教会音楽のような古い様式を使ったり、逆にダブステップでサイバー感マシマシにしたり。
何よりすごいのがそれらを最初に書いた「キャッチーな音楽」にまとめ上げているところ。
ガチもんの民族音楽って聴いてて眠くなることもしばしばあるんだけど、ゲームだと民族の特徴を残したままなんかものすごいロックになってたりね。
あとジャンル同士の重ね合わせ方がすごいよ。
フルオーケストラとロックバンドを合わせたような音楽って、ゲームのボス戦ではもう当たり前のようになってるけど、そんな音楽ジャンルある?
ほら、同じステージでも二回目訪れると滅んでいたりとかさ、過去と未来で同じ町が発展していたり、あるいはパラレルワールドの同じ場所とか。
そういう時にゲーム音楽って期待を裏切らない。同じ曲を使って、しっかりとその違いを踏まえたアレンジをしてくる。
元が同じで、かつ、何を踏まえてアレンジしなきゃいけないのかっていうテーマがはっきり決まっているから、より純粋に編曲者の脳内がわかって好き。
他には、新作で過去作の音楽がアレンジされるやつとか。あれも良すぎる。ステージもリメイク、音楽もリメイクみたいな。
すごい昔のゲームのリメイクだったりすると、ゲーム音楽自体の進歩を取り込んでいたりして面白い。
あと作例は少ないけど、ゲームの状況に合わせて音楽がリアルタイムに変わるのは狂うほど好き。
立ち止まってたら落ち着いた曲になるとか、ある場所に近づいたらその場所の曲が混ざり始めるとか、時間制限が近づくと曲調が変わるとか。
これってまさに現代に蘇った変奏曲って感じで、好き。