2023-08-10

東工大入試女子枠や、東大教員採用女性枠に思うこと

東工大2024年から総合選抜女子枠を導入し、143人の定員を設ける予定。

東大は、2027年までに300人の女性教授准教授採用する予定らしい。

結論から言って、これらの施策は好ましいものであり、他の大学もならうべきである。 

そもそも人類の男女比はほぼ1:1であるのに、大学教員に占める女性割合はこれより低い。

特に日本高等教育機関女性教員割合は3割未満であり、准教授は25%、教授は18%と、いずれも先進国で最も低い水準である

これは、全人口の半分の人材をみすみす逃しているということであり、国家的な損失である

東大のような日本代表する教育機関が、積極的女性採用するのは、他の学校の模範となることであり、歓迎すべきである

これに対する批判もあるが、正直いってどれも見当外れである

まず、女性枠の設置が逆差別であるとか、男女雇用機会均等法に反するとかい意見があるが、これは明らかにおかしい。

女性枠を設置したところで、男性雇用機会は失われていないからだ。

しろ女性枠がすべて埋まったとしても、東大教員に占める女性比率は25%にしかならない。

そもそも法人採用には、外国人雇用障害者雇用などがあるし、入試にも留学生試験指定校推薦などがある。

これらは一部の人しか応募できないが、それを差別だという人はいない。


こう言うと、「女性には言語障害などのハンデがないのだから一般公募で受ければいい」などという人がいるが、この人は根本的な勘違いをしている。

外国人枠や障害者枠があるのは彼らのハンデを補うためではなく、組織多様性を確保するためである

そもそも、もし言葉の壁や障害がハンデとなるならば、それは組織問題であって、採用を受ける人の問題ではない)

組織経営者が、男女比に偏りがあるのは問題だと判断したら、女性採用枠を設けるのは、至って合理的判断であり、何ら非難すべき点はない。

女性枠の設置は

企業一般公募をしたら、特定業種から中途採用しか応募してこないので、新卒採用を開始する」

とか

新卒採用をしても東京大学文系学部からしか応募がないので、名古屋大阪にも支店を作り、理系の人も積極的採用する」

というのと何ら変わりはない。

入試女子枠を設置することで、男子合格しにくくなる」というのも間違いだ。

たとえば、定員300人女子100人入試があったとしよう。

仮に、上位300人がすべて女性であった場合彼女らのうち100人女子枠で合格する。

まり本来合格しないはずの男子100人合格することになるので、男子合格やすくなっているのである


女性枠を設置することで、「大学偏差値が下がる」とか「水準未満の人材採用することになる」という意見もあるが、全く無根拠であり論ずるに値しない。

こういうことを言う人は、潜在的女性蔑視の意識があり、話が通じない傾向にある。

  • anond:20230810103757 anond:20230401133100

  • 我が家にも若い女性枠を1 設けているんですが、応募がありません。 これは女性側の選り好みではないでしょうか?!

記事への反応(ブックマークコメント)

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