2015-12-29

グーペおじさん Q&A「イングレスのXMって実在するのですか?」

Q

Ingress というゲームに XM (エキゾチック・マター)が出てくるのですがこれは実在するのですか?



A

Ingressイングレス)というのは位置情報を利用した Google 社のオンライン陣取りゲームのことやな。

背景ストーリーがかなり凝っていて、ゲームの結果がシナリオに反映されるのも魅力の一つなんや

例えばこんな感じや。


ストーリー

世界には、人間の心身に対して“啓発的な”効果を及ぼす謎の物質存在していた。CERNでの実験で偶然この物質発見した研究者たちは、この物質を「エキゾチック・マター(XM)」と呼んだ。XMの研究のため、NIA(アメリカ国家情報局)はCERN付近研究者らを集め「ナイアンティック計画」(Niantic Project)を立ち上げた。(中略)

ナイアンティック計画は実験最終日のXM大量流出事故(「啓示の夜」事件)により崩壊し、XMの無限の可能性(あるいは危険性)を知った研究者たちは、各地の企業結社と組んでそれぞれ行動を開始した。研究者たちの一部はわずかな改造を施した携帯電話上で機能する「スキャナ技術を開発した。これによって、実世界存在するXMポータルを観察し、操作出来るようになった。ほどなくスキャナ技術漏洩し、Google Play「ゲーム」としてアップロードされた (Wikipedia より抜粋



プレイヤー達はレジスタンス妨害をくぐり抜け、エキゾチック・マターによる人類覚醒を目指すというゲームやな。


さて、LHCで見つかったエキゾチック粒子といえば X(3872)Z(4430)のことやな。

それぞれ ペンクォークテトラクォーク と呼ばれる新しい形態の粒子なんや

高エネルギー加速器研究機構発見から10年ぶりの再発見で、現在エキゾチック粒子の理論研究が盛り上がっている様子や。

Ingress予言が当たった恰好やな。さすが Google さんやね。

ところでおじさんね、このストーリーを読んだときちょっと不思議に思ったんよ。

いくら加速器研究者さんでも稼働中加速器トンネルに入ったりはしないやろ。

研究者達はどうやってエキゾチック・マターに曝露したのやろな?

実はな、この答えは J-PARC にあったんや。

J-PARC ってのはエキゾチック粒子探索に適した日本加速器や。

実はこの分野はLHCよりこっちの方が本場なんよ。

でね、この J-PARC事故が起こったんよ。2013年のことや。

簡単に言うとね、加速器ではものすごく加速した陽子を標的に当てて出て来た粒子を調べるのやけどね、

装置誤作動で大量の粒子が標的に照射されたそうなんや。その結果 標的が蒸発して拡散施設内にいた研究者達が被曝したらしいんよ。

Wikipedia によると通常の400倍の粒子が照射されたらしいんやな。

ひょっとしたらエキゾチック粒子も出来たかわからんよね。(※1)

リアル『啓示の夜』や。

まあ被曝といっても超超微量なもんで特に健康被害はなかったんやが、当時マスコミさんにひどく叩かれたんやね。

で、以降加速器は停止しているんや。いつ動くのやろな・・。 これはレジスタンス妨害にあっているのかもしれんな。

J-PARCが動き出したらエキゾチック・マター研究が一気に進むはずなんでエンライテンドのみんなは楽しみに待っていようね。

なんだか話が脱線したけどまとめるとね。


こんなかんじの流れなんよ。

正直おじさんこっちの分野はよく知らないのやけれども、あまりIngress の背景ストーリーをなぞりすぎていてちょっと目が離せないんよ。

さすが Google さんや。

あ、そうそう。

Ingress Intel Map を見ると Genkenmae PostOffice (原研前郵便局)に緑ポータルが立っているんやけど

おじさんのあやふや記憶が正しければ確かこの辺りに J-PARC を利用する研究者学生の泊まる宿泊施設があった気がするんよ。

エキゾチック・マター研究者の中にエージェントが紛れているかもしれないと思うとなんだかわくわくするよね。

じゃあおじさん、もう出かけなきゃなんでこの辺でね・・・






(※1) まあ出来てもすぐに壊れるんやけどね

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