2015-05-28

うちの職場の老人と、旦那愚痴の話

昨日、職場の同僚と休憩中に立ち話をしていた。

わたしの旦那現在、メインの仕事場と遠方の出張先を数ヶ月置きに行ったり来たりしている。

今はこっちにいるが、夏の盛りにまた出張先に行かないといけない。

で、

旦那冗談で『あっちのアパートのドアを開けた瞬間、虫がうじゃうじゃいたらどうしよう』とか言うから心配なっちゃってw」

あはは掃除に行ってあげたほうがいいんじゃない?」

「ほんとにwでもわたしが行くよーって言うと『掃除自分でやるからいいよ』って言うからなー」

みたいな他愛もない雑談をしてたら、最後の部分だけ耳にしたらしい年配の女性職員が突然会話に入ってきた。

いわく

自分でやる、と旦那が言うならそうさせるべきだ」

男性というものは言われても家事をしない輩も少なくないのに、できた旦那さんではないか」

「そんな旦那さんにもっと感謝すべきなのに、掃除させてくれないと不平を言うなど論外」

といった内容で、そこから滔々と自分夫婦円満秘訣を語り始めた。

まあ、年寄りの多い職場だし、この手の自慢話や長話には慣れている。会話の断片から勝手にすべてを判断して相手を一方的断罪する人もこの人だけではない。同僚と二人、無難な相槌を打ちながら彼女の気の済むのを待っていた。

ちなみに旦那のいいところはこいつに言われなくてもわたしが一番よく理解しているし、だから日頃から感謝の念も当然のことだ。家事の分担にも今のところお互いに大きな不満はない。本当に完全に大きなお世話である

今回特にひどかったのが、わたしが何もわからずにいつも旦那の不平不満ばかり言っているしょうもない女だという設定で長々と話をされたことだ。慣れているわたしでもイライラした。が、横にいる同僚の直属の上司なので、作り笑いを絶やすことができないのもしんどかった(後で謝られてしまった)。わたしの目を見据えて低い声で「感謝の心よ。いいわね。」と凄まれときは、心底勘弁してほしいと思った。

彼女は盛んに「旦那との長年の共同生活で、いかに自分が広い心で彼を許し、受け容れてきたか。その上で家族円満にどれだけ心を砕いてきたか」と、妻として母としての自負を語る。その努力と忍耐をくさすつもりはまったくないし、そんな権利はわたしにも誰にもない。ジェンダーに悩み、苦しみながらの40年だったのだろう。彼女のように家庭と仕事を両立させてきた職業女性存在女性社会的地位の向上に大いに寄与したのだし、その苦労には敬意を払うべきだ、とも思う。

そういったもろもろを台無しにする行為を、彼女は今している。

苦労を語るのはいい。自負も当然あるだろう。わたしはそれらを尊重するし、尊敬する。

しかし、だからと言って目の前の女性自分の話に都合のいいたたき台にしてはいけない。

あなたにそれがあるのと同じように、わたしと夫の間にも、絆を育て守るためのかけがえのない努力の積み重ねがある。

それがわからない限り、彼女言葉には何の重みも生まれない。

もったいないな、と思った。


で、帰宅した。

定時退社デーだった旦那は、仲良しの先輩達と飲んで帰ってきた。

酔って饒舌になり、仕事愚痴を聞いてほしそうにしていたので二人で近くのラーメン屋に行った。

共通の知り合いについて

「◯◯さんが最近全然やる気なくてさー。このままだと不始末が俺のせいになるんだよー!」

「そうなんだ…。こないだも△△って問題起こしてたよね?」

「いや、そういうことじゃなくてさ!あれはいいの!…でさー、××さんは辞めるしさ。なんか自分でやってみたいことがあるんだって

「えっ、それは寂しくなるね。起業するの?」

「は?そんなわけないだろ、会社つくるのなんてそんな簡単にできないでしょ?」

みたいに、わたしの反応に対して旦那がムキになって否定する、みたいなやりとりが何回か続いた。

酔ってるのを差し引いても、そんなめいっぱい否定しなくていいのに、と一瞬思ったけど、次の瞬間、あっ、今日のアレやん、と思った。

外部の人間からわかったようなことを言われた感がして旦那イラときたんだろう、というのを悟った。

共通の知り合いと言ってもプライベートで会ったことがあるだけだし。

からもっと心地よく旦那愚痴を話せるような聞き方をしよう、と思い至った。

いいタイミング反面教師にはなったかな。おかげで夫婦円満のコツがまたひとつ体得できたよ。ありがとうなばあさん。

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