2023-01-15

スーパーで買い物をするときに値段を気にしなくなった

2022年源泉徴収票を見たら思ったより貰っていた。

家賃奨学金の支払が呪いのようにつきまとっていて、自分は常に金欠だと思っていたがそうでもないように思えた。

物心いたころには両親が離婚しており、母子家庭となった。すぐに生活保護受給が始まった。

中学はいじめが原因で不登校になってしまった。離婚した父親はこの頃に死んでしまったらしい。

中学卒業後は少なくとも高卒資格が欲しいと考え、どうにか定時制高校に進学した。

高校生の頃はいつも色々なことに怯えていた。

低所得者向けの公営住宅に住んでることを知られたくなかったため、年賀状のやり取りなどは控えていた。

自分の歯並びが悪いことを気にしており、口を開けて笑うことに抵抗があった。

当時は生活保護へのバッシング特に強く、自分生活保護受給世帯であることを周りに知られたくなかった。

理由は覚えていないが担任には生活保護の件を知られており、内心どう思われているかいつも気にしていた。

自分の進路が不安であり、一生落ちこぼれとして、底辺として生きていくのだろうとかと自問していた。

彼女ができても上記の怯えが原因だったのか、惨めな結果に終わった。

高校卒業後は浪人した。

自分羞恥心と怒りのエネルギーを良い方向に発揮した結果、そこそこの大学に進学できた。

貸与型奨学金抵抗はあったが、人生を変えるため、退路を断つために借りることにした。

大学ではよい友人と出会い、よい趣味を見つけることができた。

奨学金バイト給料を元手に歯列矯正を始めることができた。

いろいろとあって、大学院に進んだ。

就活は推薦であっさり終わり、いわゆる大企業から内定をもらった。

社会人として働き始めて数年が経過した。

仕事は意外と楽しく、自分能力をよく発揮できていると思う。

リモート勤務が許可されているので本来通勤時間は好きにできる。

夜更かしして始業直前に起きても誰からも何も言われないのが素晴らしい。

上司から評価はよく、毎年基本給が増えている。今年の4月は大きく給料が増えるらしい。

そして冒頭に戻る。

最近スーパーに行って買い物をするときに値段をみないことが増えた。

欲しいから、必要から買うのであって、値段は常識範囲内ならどうでもよいのである

最近はほかにも変わったことがある。

歯列矯正ブラケットがついに外れたので口を大きく開けて笑うことに抵抗がなくなった。

バナナクッキーを噛んだ跡の歯列が見事で、まじまじと見てしまうことがある。

住所を知られても何も気にならなくなった。

一人暮らしなのでド深夜にdiscord通話しても何も言われなくなった。

ドラム式洗濯機を買ったので雨でも気軽に洗濯ができるようになった。

以前よりも人と話すのが楽しくなった。

野心が芽生えてきたため転職を考えるようになった。

常に感じていた後ろめたさが気にならなくなってきた。

普段自分の変化や環境の変化を強く意識することはない。

しかし、「あの」自分スーパーで値段を気にせずに買い物をするという事実が異様に感じた結果、この文書を書いている。

今、この文章を書いているがとにかく奇妙な感じがする。

普段自分についての文章を書くことはない。なぜ自分がこの文章を書いているのかわからないが、これもきっと良い意味での変化の1つなのだと思う。

同時にまだまだ自分には変化が必要な気がする。

なぜか母親に対して、ここまで見捨てずに育ててくれたことに対する感謝をしたくなったので、次回会った時に伝えようと思う。

腹が減ったので今からスーパーに行って、過剰な糖分に気を付けつつ好きなものを買ってこようと思う。

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