私は運がいいほうだと思う。
父親は田舎で曾祖父の時代に興した会社で役員やってた。父は次男だから社長ではないけど専務とか常務とかそんなポジション。割と従業員数も多くてコンスタントに利益も出し続け、バブル崩壊した後も頑張って存続してた。今は私の兄が同じ会社に入ってるけど社長の子どもたちが継がなそうなので兄が継ぐ方向になってるっぽい(私はかかわりがないのでよくわからない)。
3人の兄弟はそんなに頭がいいわけではないにも関わらず全員中学受験したし(私は私立、兄弟は国立)、大学は全員私立、しかも全員一人暮らし。
私が就職する頃は氷河期時代全盛期で新卒は難しそうだったので、資格の勉強をすると言って2年くらい資格取得に専念させてもらえた。まあいまだに資格は取得できてないんだけどその方面の仕事には就くことができていて、正社員としてやってる。生活に困ったことがないくらいには収入がある。これも運がいいと思う。
母親はずっと専業主婦だけど割と勉強家で何かと活動していた。今は立派な高齢者になってスマートフォン使ってLINEもやってる。高齢者になって尚、新しいことを学ぶのを嫌がらないのって大事なことだなって思う。
夫になった人は親ガチャが悪くて、親が中卒で事業やってたけどバブル崩壊のあおりで廃業。それからずっと貧乏だった。
また暴力的な人で、夫の父親の最初の記憶が腹を殴られたことらしい。
この環境ではまずいと思った夫は、奨学金で国公立大学に行き、大企業と呼ばれるところに就職した。就職してからも国家資格を取ったり努力はし続けている。
うまれは運が悪かったようだけど、生まれてからの努力により現在のところまで昇ってきたすごい人だと思う。
自分の趣味でやっていた文筆業も商業誌連載をとった。(終了してしまったけど)
当たり前だけど親ガチャはある。私が夫と同じような環境に生まれていたら夫のように努力できたかと言われると全く自信がない。
私はとても運がいい。こんな努力家で運を自分でつかみ取る人と結婚できた。
子どもも今のところまっすぐに健康に育ってくれている。これも本当に運が良かった。
もちろん乳児の頃は大変ではあったけど、抱っこが大好きで、おかあさんだいすきだよと言ってくれる子ども。本当に幸せだなあと思う。
職業柄、生まれも育ちも田園調布、豪邸に住み、親から受け継いだ不動産も持ってて、娘三人が全員医者だし医学部だし、高島屋が外商に来るような人を知っている。
それは運がいいの最上級みたいな人で、そういう人を見ると「私なんか…」となってしまうときがある。
東京に生まれたらもっと自分は違ってたんじゃないか、と思ったりもする。
でもそれも夫を見ると違うよな、そうじゃないよな、と思いなおす。