■クリーンアーキテクチャって実際どうなの

クリーンアーキテクチャとはソフトウェアアーキテクチャの１つだ。

Robert C. Martin氏により考案され、ここ最近また日本のプログラマ界隈で人気が出ているように思う。

ただ、英語圏において、Martin氏に対して実はかなりアンチが多い。

Redditでは彼についての記事は（批判以外は）軒並み低評価が付く。

理由として以下のものが挙げられる。（本業についての批判と政治信条の批判が混ざっている事に注意。）

• KotlinやSwiftのnull許容型を例に挙げ、言語仕様で人間のミスを防ごうとする事は「Dark Path」だとブログで批判
• Martin氏自身のキャリアは、全て講演だとか、ソフトウェア開発の道徳を説くだけで、実際開発したソフトウェアの実績がなく、理想論ばかりで現場を知らない空虚なものという批判がある
• クリーンアーキテクチャはJeffrey Palermo氏考案の「オニオンアーキテクチャ」に別名を付けただけという批判がある
• カンファレンスなどでの発言がたびたび女性差別と取られている
  • 「Cは男の為の言語、女は想定してない」（謝罪済）
  • 「（グレース・ホッパーに対し敬意を欠いた調子で）安らかに眠れ」（謝罪済）
  • フレームワークを使うことをハーレムの妾に例える（記事削除＆謝罪したが謝罪になってないという批判あり）
• ツイッターなどでの発言がたびたび人種差別と取られている
  • 国歌斉唱時に起立を拒否したNFL選手に対し不快感を出し、解雇すべきと発言
  • アメリカの警察は有色人種を特別ターゲットにしていないと発言
• 炎上しそうな政治的主張をよく発信している
  • （親子分断の移民キャンプ問題について）ナチスや日本人強制収容を引き合いにするのは政治的レトリックだと批判
  • その他トランプ支持者として各種発言
• 「Uncle Bob（ボブおじさん）」を自称している事に対し、「実名にボブなんて入ってない赤の他人のオッサンをなんでUncle Bobと呼ぶんだ？」という反発がある

実際、クリーンアーキテクチャのアイデア自体は、盲目的に信仰してはいけないがガイドラインとしてはまぁ有用とされているように見える。

ただ、上記経緯により、例えば先日Martin氏の著書であるClean Codeをゴミ箱に入れた写真をツイートしている人を見かけ、彼への風当たりは今も強い事をうかがい知れた。

俺自身、Clean Codeには昔お世話になった覚えがあり、そのパフォーマンスは流石にキャンセルカルチャーではと思う。

しかし一方で、Null許容型批判の件や、開発した代表的なソフトウェアがない事から、この人からプログラミングの何たるを学んだと公言するのを躊躇する気持ちも分かり、複雑な気分でもある。

とりあえず俺が自信を持って言えるのは、ボブに近い名前でもないのにボブおじさんを名乗って良いのはT-800だけだということ。

Permalink | 記事への反応(2) | 15:36

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