2021-04-01

社会人を数年経験して思うこと

4月1日

Twitterではこの日になると、毎年新社会人へのメッセージが何人もの社会人から送られる。

かくいう私も数年前、そのメッセージを受け取り、しゃんと胸を張って桜が咲く中晴れて社会人となった一人だ。

だって会社は辞めてない。新卒で入った会社になんだかんだ勤めている。

新人時代の私は、ものすごく仕事に前向きだった。新人研修も、おそらく同期の誰よりも必死だった。

認めてもらいたくて、努力した成果を褒めてもらいたくて。

就活中の一つの軸が、「仕事を通して存在意義を高めたい」だった。学生時代の私は今以上に生きることに後ろ向きだったのだ。友達特別多いわけではないし、恋愛もうまく行ってないし(恋人いない歴=年齢だった)、周りの大学生と違って全然楽しい人生を送っていない。とにかく大学卒業付近の私は自分の生きている意味を見失っていた。

からこそ、仕事しかもう私には残っていないと思っていた。仕事で成果を残せば、優秀な人間になれれば、自分が生きている意味が見えてくるはずだと、私は藁にもすがる思いで社会人デビューを果たしたのだ。

新人時代は、正直ぬるいと思う。わからなくても、失敗しても、「新人から」と言って許されるから。勿論怒られるには怒られるけど、呆れられはしない。次から気をつければいいからね、頑張ってと最後にはエールが贈られる。頑張ったら頑張った分だけ、褒められる。

新人時代は成長具合が最も如実な1年だと思う。スポンジのような吸収力、なによりも周りからの「新人から」という先入観のおかげ。私ももちろんその恩恵を受けた。

ところが、新人時代を終えた途端、「もう新人じゃないからね」と突然突き放される。なにも新人時代に全ての業務知識を学べているわけでもないのに。

3年目以降になると、「何でこんなことも分からないの?」という周りから視線がうっすらと感じられる。経験してないからに決まっているのに。

新人時代にはなかった、「呆れ」である

私は新人時代が終わった後も、しばらくはやる気に満ち溢れていた。少しでも周りから認められたくて、自分なりに努力をした。早く仕事を終えるだとか、周りのタスクを引き受けるだとか、とにかく自分にできることはひたすらにやってきた。

でも、そのやる気は続かなかった。

どれだけ成果を残せたとて、数回のミスやらで評価が下がることを何度も経験たから。

「ここで頑張ってたのに、ここの部分が甘かったね〜」といった感じで、悪い部分を指摘された。

私はその部分の改善を試みたが、改善された部分は以降殆ど触れられず、新しい私の欠点ばかりが掘り下げられた。その繰り返しだった。

自分努力が足りないのだと、自分は何をやっても駄目なのだと、私はどんどん自分を追い詰めた。だからとある過酷環境での仕事を行なった時、自分身体SOSをとことん無視した。「ここで無理だと言ったらそれは逃げだ」「逃げたら私は2度と自分を好きになれない」などと言って、必死毎日仕事をした。何もないのに泣けてくる、イライラしてしょうがない、そんな感情的にぐちゃぐちゃの状態だった。

そして私は、限界を超えてしまった。

身体を壊してから自分を少しは大切にするようにはなったが、やはり仕事で認められたい、という気持ちは完全になくなってはいない。

からこそ、最近はわからないのである

仕事をどれだけ優先すればいいのか」。

この数年、たくさん努力しても、褒めてくれたり認めてくれる人はほとんどいなかった(私が気づいてなかっただけかもしれないが)。

身体も壊したし、適当仕事をしてもある程度は給料がもらえるわけだし、もう別に頑張らなくてもいいんじゃないかと思う。私も流石に疲れた

Twitterやらでよく見る新社会人へのメッセージは、まさしくこの考え方によく似ている気がする。「頑張りすぎなくていい、逃げてもいい。仕事のことはそこまで重視するな」と。

でも、思う。

そういったアドバイスをする社会人や、周りの人たちは、なんだかんだ仕事を頑張ってきているから今の自分があるのだと。

昇進して、自分存在を認めてもらっているからこそ、そんなことが言えるのではないかと。

私みたいに途中で逃げてしまったら、もうその人たちのところには辿り着けないのではないだろうか?

どれだけ大変でも、「楽しい」と言って仕事をする人間一定数いる。彼らはキラキラしている。一度逃げた私とは比べ物にならない輝きだ。

一度きりの人生、楽しく生きたい。

でもその楽しさに仕事がどれだけ必要なのか、本当にわからない。こうやって考えることすら辞めたいのに、まだまだ社会人生活は続く。

ただ一つわかるのは、数年前に社会人デビューを迎えた私が今の私を見たら、きっとショックで立ち直れないだろうということ。

こんなに悩み事だらけになるなんて、思ってなかったよね。不甲斐なくてごめん。

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