2018-11-08

男性恐怖症からの脱却

男嫌いだった。1年前まで。というより、男性が怖かった。

小学生とき露出狂に遭い、中学生から高校生にかけては痴漢に遭い、大学生ときには先輩におっぱいをもまれたりそれ以上のことを無理やりされた。

もっと自衛せよという声も予想されるが、膝丈以上のスカートは履かないし、体のラインが出る服は避けてきた。異性とは2人きりにならないようにしていた。

なぜ私は私であるだけで、人間らしい扱いをされないのか。これまで私を精神的・肉体的に苦しめてきた人々の最も分かりやす属性、すなわち「男性」が怖くなった。「いままで危害を加えてきた人」と同じだと思ってしまい、拒絶した。でないと、何か被害を受けたときに「すきを見せたお前が悪い」と批判されるから

転機となったのは、ある男性との出会いだ。

仕事上でどうしてもかかわらないといけない人物であった。仕事だと認識していると多少はマシになったが、心の準備ができていないと男性に話しかけられるとフリーズしてしまうし、触れたときには過剰に拒絶してしまう。目が会ったときには全力でそらしてしまう。日常生活では失礼にあたることだ。

そういった言動をとってもあなたのせいではなく、男性恐怖症のケのある私に原因があるから不快に思うことがあったら伝えてほしいと遠回しに伝えてた。彼はよく理解してくれてほどよい距離をとってくれていたが、これまでの男性たちとは違かった。言動ひとつひとつに下心が感じられない。性的な肉ではなく、ただ、人間として自分を見てくれていることがわかった。

彼と一緒に仕事を終え、プロジェクトメンバー打ち上げをして、彼からランチのお誘いが来た。正直迷った。昼とはいえ、異性とふたりでいることには抵抗があった。恐怖心もあった。

それでも、「彼なら大丈夫」と思う気持ちもあり「いいですね」と答えた。

そのランチ告白された。

これまで受けた性的被害を思い出し吐き気がした。結局彼も他の男性と一緒だったのだと思い、動機が激しくなった。脂汗がにじみ出るのがわかった。

その様子を見て、彼は驚いていた。私は付き合うことはできないと答えて、ランチ代を置き、店を出た。しばらく街を散歩して落ち着きをとりもどした途端、自分のとった態度の悪さを恥じた。

きちんと説明しなければならないと思い、メール告白を受けられない理由を書いた。

ドン引きされるだろうと思いつつ、おそらくもうほとんど会うこともなさそうだし、半ば諦めにも似た気持ち送信した。

からの返事は、ここに書くのも恥ずかしいような歯の浮くようなセリフ(正直嬉しかった)と性的なことや身体接触は一切しなくてもよいということ、そして、彼は性的な関心が人より薄く、性経験がなく、自慰すらほとんどおこなわないということだった。

私たちはふたたびランチをして、交際を始めた。

それが1年前。そして今、私の左薬指と彼の左薬指にはお揃いの指輪が光っている。

まだ男性への苦手意識が完全に克服できたわけではない。

見なくてもいいのにわざわざはてなジェンダー系の燃えているエントリーを見ては男女の性に対する認識の違いにがっかりし、内在している男性への嫌悪感自覚し、自己嫌悪に陥る。

でも、そんなとき「私の最も近くにいる男性は私を理解してくれているし、優しい」と思い出すことで、インターネット上でおこなわれている不毛な争いは、どこか遠くの惑星でおこっていることのように考えられる。どこかのバーチャルアイドルを巡って争いがおきていようと、それはあくまバーチャルアイドル対象とした議論である以上のものではなく、必要以上に自分事化して凹むことはないのだと教えてくれる。

今日の夕飯は鍋だ。鍋をおなかいっぱい食べたらお風呂にゆっくり入って、夫とハグをし、夫の体温に安心感を抱きながら眠るのだろう。夫と会えて本当に良かった。

  • 良かったですね(^^)

  • 結局フェミ女はセックスしなくてもいいパパがお望みということですね

  • 必死に性欲がない演技をして生きるのかあ 愛する女のために死ぬまで嘘を付きとおす 格好いい のか?

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