今回私が観劇した舞台アンフェアな月について、眠れないので長くなるが感想をまとめたい。
アンフェアシリーズと言えば、やはり篠原涼子のイメージが強い人が少なくないのではないかと私は思う。
今回舞台化に際して主演の雪平夏見にキャスティングされたのは篠原涼子ではなく、元AKB篠田麻里子だった。
私はドラマ版が好きだったが篠田麻里子が演じることに特に嫌悪感がある訳でもなく、原作を舞台化するんだ!面白そうだなー!と思っていた。
そして、チケットを取った。
友人が私の観劇の5日ほど前に同舞台に行っていたが、感想を聞くと、まあ、面白かったよ。と微妙な反応だったのが気になってはいたが、推理サスペンス物なのでネタバレを気にしてるのかと思っていた。
舞台はまるで小説を読んでいるかのような演出で、ページを繰る表現や場面説明文書の合唱など魅入られるものがあった。(この合唱シーンは某自転車競技舞台を思い出させた)
演技について上から目線になってしまうのが申し訳ないが、役者の演技も緊迫した様子がストレートに伝わってくるような迫力のある表現だった。
そして、主演の篠田麻里子もTVで見ていたアイドル時代の可愛らしい姿とは打って変わって、クールで合理的なカッコいい雪平夏見を演じていた。そのギャップに驚いたし、好印象を持った。最初は。
長台詞も多かったが、スピードに任せたような喋り方で所々言葉が潰れ、台詞がきちんと聞き取れないことが幾度かあった。
小説を読んでいるかの様な演出だからこそ、滑舌の悪さを感じる度に思考が止まってしまうのでとてもストレスに感じた。
私のよく行く界隈でも、台詞が聞き取れない事や滑舌の悪い役者はいる。贔屓目に見てもこれは…と思うこともある。
(実際、引退して米国に留学した某戦隊俳優や某大手音楽・タレント事務所のストイック筋肉トレーニング俳優は見返してもやばい)
けれど彼らの多くは素人なので目を瞑ろうと思う。しかし彼女は人前で話す、歌うことに関して場数をこなしているはずである。
はたまた気を遣って演技指導も控えめにしたのか。
なぜこのクオリティで本番を迎えてしまったのか甚だ疑問である。
加えて、後半になるにつれて台詞の合唱が揃わなくなり、他の演者も噛むようになりと余計に残念な印象を受けた。
ちなみに私が観劇した日は公演9日目、翌日が大千穐楽だった。そして友人が観に来た時も噛み噛みだったらしい。
ここで一つ言っておくが、私はアイドルが嫌いなわけでは決してない。
アイドルだって演技が上手い人は素直に上手いと思う。元super girlsの前島亜美は凄かったし、乃木坂の三人姉妹は観たいと思った。
素人目に見ても役者の実力差は歴然で、篠田麻里子の滑舌の悪さは悪目立ちしてしまっていた。
だから私はきっと彼女はただの客寄せパンダで、制作側はこの舞台のクオリティにさほど関心がないのかもしれないと考え悲しくなった。
舞台はエンディングを迎え、3度目のカテコになった。ここで驚いたのがパラパラとスタオベが始まった事だ。
内心、この出来でスタオベ!?ましてや大千穐楽でもないこの回にスタオベ!?と思っていたので立たなかったが、周りに合わせるように立つ人も見られた。
私は、スタオベは本当に良かった、感動した、この想いを舞台上の彼らに届けたいと思うからこそのものだと思う。
経験が浅い 少し気にして舞台雑誌でも見てみればいい 演出家で、その劇のレベルが決まる その舞台の演出家の名前を見てみた。うん、知らない。ぐぐってみた。これはダメだ。