2017-12-23

はあちゅうは岸と同罪。バズフィードは重罪。

純粋仕事がらみの人間関係だと思っていた上司や部下、同僚や取引先に、とつぜん性的な接触をされたら、男女にかかわらずショックを受けるだろう。仮に性的要素がなく、単に好意を示されただけでも、違和感を感じるのが普通だ。された方が「気持ち悪い」「そういうつもりじゃなかったのに」と思うのも無理はない。

もしもそう感じた人がいるならハラスメント、という原則でいえば、それをセクハラと感じる人すらいるだろう。「被害者」の彼ら彼女らには、本当に同情する。#MeTooで本当に救われるべきは、そういう人たちだ。

まあ「加害者」側だって、単に好意が抑えきれずに溢れてしまっただけなのに(もしかするとそれで相手好意を引き出せるかもしれないのに)、それはやってはいけないのが現代ビジネス社会というものだ。

かに世知辛い・・・

しかしだ。それは「被害」を訴える側が、純粋仕事関係相手だと思っていた場合の話だ。もしも一方、例えば女性が、

「気にいってもらえたら、早く希望場所にいけるかもしれないという思いがありました」

という意図男性に近づき、その反応として性的な接触があった場合には、先述したセクハラ容疑と同様に扱えるだろうか。

同様に扱えるわけがない・・・

警察に行ったって「あんた、それは自業自得じゃないの?」と言われるのがオチだ。それが適切かどうかはともかく、ホンモノの極悪犯罪を数多く見ている人からすれば、そのあたりが「相場」というものだ。そもそも加害者といわれる岸氏による、

「俺に気に入られる絶好のチャンスなのに体も使えないわけ?」

という発言は、

「気にいってもらえたら、早く希望場所にいけるかもしれない」

というはあちゅうの思いに、完全に呼応しているではないか

岸氏は、これが若い独身女性という属性を利用した「色仕掛けである認識していたかもしれないし、認識していなかったかもしれない。

しかし、はあちゅうのやったことは、実質的に「色仕掛け」なのである

岸氏の言葉を取り出し、文脈から切り離してしまえば、読者は冒頭で示したようなショックを受けるのが自然だ。ところが、実際に岸氏がはあちゅうにそう言った「文脈」は、そんな純粋仕事関係ではなかったのではないか

電通女性同僚で声を挙げた人が少ない理由は、「図々しく色仕掛けに勤しんで返り討ちに遭ったあいつと、私は一緒にされたくない」と思っていたからではないだろうか。そして、被害を声高に叫ぶはあちゅうから、『「自分」を仕事にする生き方』とか、“そんな「自分」を無駄なく有効活用して、楽しく生きていくための方法”とか言われても、冷ややかに見る人が多いのではないか

ただ、個人的には、いちばん罪が重いのはバズフィードの2人だと思う。私がデスクなら、この構造を見逃すことはなかっただろう。彼らが功名心薄っぺら正義感(あえてこう言おう)だけで暴走たから、#MeToo冷水を浴びせられてしまった。否定する前に、いちど反省してみるがいい。

なんたる損失・・・

原因は、岸氏とはあちゅう無意識に共有していた、ある「制度」を彼らが見逃していたかである。本当は、その「制度自体にメスを入れなければならなかった。しかし、それをやるためには、岸氏のみならず、告発であるはあちゅうもが抱えていた、どす黒い人間欲望の闇に直面する必要がある。

無邪気な彼らには、無理だったのだろうが・・・

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