子宮筋腫の手術を受けるために、ホルモン剤で8か月にわたって月経を止めたことがある。
子宮筋腫は、できる原因はわかっていないが、女性として「あがる」と縮小していくことがわかっている。
その性質を活かして、数か月間「あがった」状態にして筋腫をなるべく小さくしてから手術に臨むのである。
通常女性は、10年ぐらいかけて少しずつあがっていく。その間に起こる負荷が更年期障害としてあらわれる。
今回は、10年かけるホルモンの変化を注射で一気に行うわけなので、割とわかりやすく症状があらわれた。
まず、胸から上だけ「急に」サウナに入れられたように暑くなる。のぼせとかホットフラッシュとかいう。これが15分に1回ぐらいの感覚で来る。
次に、朝起きると股関節が痛い、腕が痛い、肩が上がらない。というように身体の節々が痛み始める。捻挫のような、筋肉痛のような痛み。
※最初は、寝ている間にどこかぶつけたかな?と思い整骨院などに行ったのだが、「寝て起きて痛むなら捻挫ではなく神経痛」といわれ、これも更年期障害の一種と知る。
夜に眠れなくなる。もともと季節の変わり目には眠れなくなるタチではあったが、毎夜寝られなくなる。もしくは浅い。
常に情緒が不安定になる。もともと月経の周期でイライラ期や落ち込み期などが訪れていたが、そういうサイクルがなくなる。個人差あると思うが私はイライラ期で止まっていた。当時の日記を読み返すと、笑って済ませられるようなささいな事でもいちいち憎らしく感じている様子。
眠れないせいもあってか、集中力が落ち仕事の精度がダダ下がる。きのうやれていたことができなくなる。文字通り、衰えを実感する。
骨密度が減る。知らなかったのだが、骨粗しょう症の原因のひとつは女性ホルモンの減少だそう。治療末期には、標準ぎりぎりまで骨密度が落ちていた。お医者さんからは、治療終われば戻るよーと言われたのでそんなに心配してない。
更年期障害はウツ状態を引き起こすこともある。治療が進むと、これまで感じたことがないウツウツ感を感じ始めたので、長引けば危なかったかもしれない。
治療中、ずっと思っていたのは、
「世の中のおばさんって、元気そうに見えるけどたいへんなんだなー」
ということ。(小並感)
いやいや、徐々に徐々に、とはいえ、この身体の状態が年単位で続くなんて一大事ですよ。
365日、家族のために過ごす。朝だれよりも早く起きて朝ごはんを用意し、送り出しては洗濯掃除、パートに出かけたり、内職したり、夕方には晩御飯をつくり帰りを待つ。
それに更年期障害があらわれる年代は、ちょうど自分の子供が思春期で難しかったりするかもしれない。
これだけお母さんの身体には大変化が起こっているのに、子供はそれに気づかず「るせーばばあ!」とか言っちゃったりする。
当時の自分を思い返して母に申し訳なくなり、それとなく話をしたら「お母さんはぜんぜん更年期障害来なかったから別にー。むしろ今の君の辛さがわからなくてすまんねテヘ」って言われてちょっと肩すかし。
たまたまうちの母は恩着せがましくないお母さんだったけど、もし重い更年期障害が出て、辛いという言葉を外に出さなくちゃやってられないぐらい辛いお母さんだとしたら、きっと一番近くの子供とかに愚痴ってしまうのでしょうね。
その子供が難しい年ごろで、自分の悩みでいっぱいいっぱいの時に「お母さんだって辛いのよ!」なんて言われたら、子供は自分が誰からも見てもらえていないような気になってしまうのではないだろうか。なんて・・・。
さて、私も十数年後には疑似ではない本当の更年期障害が訪れるわけですが、それまでにやっとかなきゃならない事は、一にも二にも、身体づくりだと思っています。
気合とか覚悟なんて、実際の体調不良を前にしたらほんと無駄だった。体力づくりと、身体に入れる栄養のコントロール。あとは骨粗しょう症の予防(太陽にあたるとかいいらしいですけど)。
ちなみに、「あがって」よかった変化も実はある。
便秘がまったくなくなった。月経の周期で便秘しやすい時期があるのだが、サイクルがなくなることで、毎日かいちょう。
あとはこれは思い込みかもしれないけど歌舞伎や神社仏閣など、ご年配の方の趣味とするものをじんわりと堪能するようになった。空や草花の変化を心から美しいものに感じられるようになった。最近はあの時ほどにはじんわりと染み渡らない。
もし、冷房の効いた電車の中で、うちわでずっと顔を仰いでいるおばさんを見かけたら、そっと席を譲ってあげていただけませんか。
その方はたぶん、見た目よりもずっと辛い思いをしてます。
またか
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